私はいつもの様に1人だった。朝起きて食卓に着くが、母で
さえも私の存在に気づいていない。
「 あら、夢那居たの?母さんあなたには驚くわよ。いつの
間にそこに居るのか分からなくて。さっさと片付けて、学
校行きなさい。」
「 ・・・・・はい。」
身内でさえも気づかずに過ごす日々。そんな時にも気づいて
くれるのは、愛奈だった。
「 夢那、もう食事は済んだ?今日は一緒に学校行こうか?」
「 えっ・・・・・。」
それは思いもよらない言葉だった。今までだって機会は有っ
ただろうが、いつも1人で学校に行っていたから。愛奈でさ
え私と学校に一緒に行く事は、幼い時から一度も無かった。
体が弱かったから、幼稚園でも遅れて登校。小学校に入学し
ても、中学に進学してもいつも1人だったから。
「 ・・・・。なんで?」
「 なんで?う~ん、ちょっとね。夢那に聞いてほしい事が
あるんだ。・・・・・ダメかな?」
私は初めての事で戸惑っていたが、答えることにした。
「 ・・・・・いいよ。」
「 そう、じゃ、玄関で待ってるから直ぐに行こ。」
「 ・・・・・うん。」
私は朝ご飯を片付けて、初めての2人での登校にドキドキし
ていた。どんな話があるのだろう?その事にも胸の鼓動が激
しさを増していた。