そんな一瞬のときめきを感じながら、玲子さんが僕から
そっと離れて言った。
「 ありがとう・・・・・。」
「 う、うん・・・・。」
僕はうなずく事しかできなかった。
「 たかし急ぎましょ。小畑さんが待ってる。」
僕はまた玲子さんに手を引かれながら走った。そんな他愛
も無い行動に僕はドキドキしていた。
「 お前達大丈夫だったか?遅かったから心配したぞ。さ
あ、早くこれに乗るんだ。」
「 え、これに乗るんですか。」
小畑さんの傍にあったのはヘリコプターだった。
「 お前達だけで、早くこの場を離れるんだ。私達は直ぐ
に車で向かうから。」
「 たかし、さあ行きましょ。」
「 はい。・・・・小畑さんすみませんでした。」
「 なんだ?どうした。なんで謝る?」
「 いや~、なんかものすごく迷惑かけてるなと。」
「 そんな事か。こんな事今に始まった事じゃない。それ
に、神崎。お前だけが特別じゃない。気にするな。さあ
早く行くんだ。」
僕はそのまま玲子さんと共にヘリコプターに乗り込み、夜
の中に飛び込んでいった。