「 まだ私の名前を言ってませんでしたね、これは失礼した。私の名はグリエルと申します。以後お見知り置きを。と言っても貴方は覚えておく事も出来ませんかね?」

「 言ってくれるじゃないか!?俺がお前に負けるとでも思ってるのか?それこそあり得ないって事だ。お前の方が俺に倒される運命だってんだ。」

「 ほう~。そこまで自信がお有りで。いいでしょう。じゃ直ぐに始めましょう。貴方の相手は私1人で十分です。駆けつけてる相棒の方には貴方の屍を見せて差し上げましょう。」

座っていた椅子からスクッと立ち、腰に挿していた細身の剣を構える。剣の細さからレイピアに分類されるであろう。かなりの細身だが、しなりを利用した攻撃ができるので剣の起動が捉えにくい。しかし、細身だけに組み合っての戦いには不向きである。

方や神童の剣は両刃の長剣。組み合えばこちらの有利に働くが、相手もそれは剣の特徴を熟知しているはず。それだけにそんな無謀な事はしないだろう。

「 さあ、時間が勿体無いです。ささっと始めましょう。」

「 ああ、俺もそう思ってたところだ。アイツが来るのを待ってなんかいね~から安心しろ。それに、ここに来てもなんの役には立たねいから。」

「 そうですか?それでは早速始めましょう。」

神童は先手をとらず、まずはグリエルの出方を伺おうと考えていた。しかし思っていたよりもグリエルの攻撃は激しかった。しなる剣先が無数に見える程の高速の突きが神童を捕らえる。剣でガードしながらだったが、無数の傷が刻まれる。考えていたよりもグリエルは戦いに長けていた。

「 グッ、これは思ったよりやるな・・・・。守ってばかりじゃ、やべ~ぞ。」

考えを切り替えて、一旦距離を開けて攻撃を切り替えようとしていた。だが、その思惑は読まれていたかのように必用に攻撃が続く。距離を開ける事が出来ずにいた。

「 さあ、さっきまでの威勢はどうしました?これが貴方の実力ですか?やっぱり貴方はもう直ぐ私に敗れるのですよ。覚悟なさい。」

「 はん、これ位で覚悟だと?笑わせんなよ。こんな攻撃だけで俺がやられるかよ。俺の攻撃が決まればお前の方がやばいんじゃねぇ?」

「 そうですか・・・・。それでは、貴方の実力とやらを見せてもらいましょうか。」

そう言ってグリエルは一旦攻撃を止めた。そして距離を持って神童と相対する。神童は守りの構えから攻撃の構えへと態勢を変える。すぐさまグリエルへと攻撃を開始する・・・・。だが、その攻撃はあっさりと往なされ続ける。攻撃は一向にグリエルへと当たる事が無かった。

「 どうしました?これが貴方の攻撃ですか?こんな力任せの攻撃では私を捉える事は無理でしょう。仕方有りませんね、もう少し出来るものと思っていましたが・・・・。期待外れです。」

グリエルの落胆が見える。神童はその姿に余計に力が入る。憤怒の力任せの攻撃が続く。グリエルにはまったく当たる様子は見られなかった。



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