流石に階段だとまだまだ長い距離を残している。このまま
上りつく事が出来るのだろうかと思う位に長かった。
「 たかしまだまだだけど、頑張りましょう。」
「 玲子さんは大丈夫なんですか?」
「 私?私は大丈夫よ。これ位の階段なんて何とも無いわ
よ。それこそたかしの方が危ないんじゃないの?」
「 俺は・・・・大丈夫ですよ!」
「 かなり息上がってるようだけど・・・。ホント大丈夫
なの?」
「 何言ってんですか!大丈夫ですよ。ホント・・・・。」
強がってるのが玲子さんにはばれていた様だ。日頃運動を
めったにしない僕だから、すでに限界に近かった。
かなり上ったところで人の気配を感じた。僕と玲子さんは
立ち止まる事ができない。気配がする階まで段々と近づい
ていた。やはり上ったところに人が待っていた。
「 あ、こんなところに居たんですか。探しましたよ。
さあ、こちらに来てください。」
見たことの無い人。服装は従業員の制服姿だった。
「 あの・・・・。あなたは?」
「 あ、すみません。僕はここで働いてます。エレベーター
が使えなかったんですよね?僕達が普段使ってる従業員用
のエレベーターがありますから、そちらを使って下さい。」
その人は親切に僕達を探していてくれたようだった。