暫らくはメインであるFRCに質問が集中する。その中
でも由紀と恵梨那は別格の様に質問攻めになるが、なん
なくこなしてゆく。その中でも僕との話を遠回しに聞き
だそうとしているのが、聞いていて分かる。そんな時で
も由紀は、今回のMVについての事に置き換えるように
返答を続ける。その様は僕にとっても尊敬に値する。
ホントに流石としか言いようがなかった。だが、等々と
言うべきか、由紀は思い切った発言に変わっていた。
「 そこのところなんですがね、やっぱり具体的に聞き
たいじゃないですか?話して貰えませんか?」
司会者は遮るように答える。
「 今回はMVの発表記者会見ですから、関係の無い事
は差し控えて下さい。次の質問はございませんか?」
「 私・・・・、もう隠す事は嫌です。」
「 おいおい、何か言いたそうだぞ。ちゃんと撮れよ。」
記者達もスクープになるのではと期待を持って構える。
小畑さんは由紀の後ろまで近づく。だがそれに気づいて
いても由紀の発言は止まらなかった。
「 由紀は誰にも渡したくありません。だからここで言
います。」
「 由紀!待て!待つんだ。」
小畑さんの制止を振り切るように、記者達に向かって思
い切って言ってしまった。