「 神崎さんって、モテるんですね。紺野さんや松田さん
なんて、トップアイドルじゃないですか。そんな人から
好かれるなんて。」
そんな源さんの言葉に前田さんが添えるように告げる。
「 前にも言ったわよね、神崎君に魅力があるからだって。
本当に好きになってるからだよ。けっして神崎君が思っ
てる事とは違うって。」
「 私、すっごい興味が出てきました。もっと神崎さんが
知りたいです。だから、私今回の話是非やりたいです。」
やる気をみせてくれた源さん。そんな様子を見ていた玲子
さんが言う。
「 羨ましいわね。たかしと一緒に居たいと思う気持ちは
あるけど・・・・。私にはそれを繋ぎとめる手段が無い。
この映画が終わると、只の同じ学校の生徒ってくくりだ
けに戻ってしまうから。事務所の先輩ってだけじゃどう
にもならないしね。」
悲しそうに答える玲子さん。監督が言う。
「 悲観的になるなよ。玲子にはまだまだこれからいくら
でもチャンスは出てくるからな。玲子だけじゃない、由
紀もだし、源さんあんたも。これからこれから。」
「 でも由紀は大丈夫かしら?吹っ切れたって言ってたけ
ど、やっぱりダメみたいだし。」
「 神崎君、こんな時は辛いかもと思うが、由紀の所に行
ってあげなさい。それが好かれた者の責任だ。」
「 監督・・・・、なんて声をかけていいか分かりません。
俺が行ったら余計に由紀を苦しめてしまいそうで。」
辛い気持ちを持った由紀の傍に行けと言う監督。そんな心
情が僕にはまだ理解できていなかった。