「 ねえ、遠藤さん。プライドの高い貴方が私達に話が
したいって事はよっぽどの事の様ね。ゆっくりでもい
いから話してくれる?」
玲子さんは表情を読み取り、重大な事を言おうとしてい
る事を察していた。
「 そうね・・・・。私、こんな事で迷惑をかけて、さ
らに監督やスタッフさん達にも迷惑かけてる。私、こ
の映画を降りようと思ってるの。」
「 え、映画を降りるって、降板するって事でしょ。そ
んな大変な事。」
僕は驚いた。まさか遠藤さんが映画を降板するって言う
なんて思ってもいなかったから。でも玲子さんは違って
いた。
「 そう、やっぱりね。貴方がそう考えてるなら、よっ
ぽど考えたんでしょうね。それで、それを監督に告げ
るの?」
「 そうね、この後監督の所に行くわ。それでちゃんと
私の口から告げるわ。」
遠藤さんがそう告げた時だった、突然玲子さんが怒りを
遠藤さんにぶつけた。
「 貴方、もっとちゃんとしてると思ってた。バカにし
てるんじゃない?ふざけないで!!貴方のした事の責
任はこんな形で終わらすつもり?私は許さないわよ!
降板するって?冗談じゃない。」
玲子さんの姿に僕はドキッとしていた。今までに見た事
のない玲子さんの姿に。