「 冴島さん、ちょっとお話が・・・・。」
「 なんだい神崎君?」
「 いや~、ちょっとここでは・・・・、あっちに行きません?」
「 分かった?じゃ、行こうか。」
「 河野さん、遠藤さんの事よろしくお願いします。」
「 え、あ、うん・・・。分かった。」
僕と冴島さんは、河野さんを置いてその場を離れた。
「 急にどうしたんだい?」
「 いや~、なんとなくこうした方がいいかなと思って。」
「 ふ~ん。なるほどね・・・・、神崎君もちょっとは恋愛が分かっ
てきたのかな?」
「 僕なんてまだまだですよ。人の気持ちって分からないですから。」
「 こればっかりは、何年経っても分からないよ。」
「 そうですよね・・・。僕自身の気持ちもハッキリしてないです
から・・・・。」
「 神崎君は、かなり女の子からモテてるって聞いてるよ。」
「 え、違いますよ。モテるだなんて・・・。」
「 謙遜しないでいいよ。つまりそれが君の人気のバロメーターって
やつだからさ。大いに誇っていいと思うよ。この仕事は人気あって
のものだから。人気が無くなると簡単にメディアから消えるからね。」
芸能界、人気があってこそ輝ける。ちょっとした失敗などで簡単に
消えてしまう。そんな中で僕はこれからもやっていけるのだろうか。
不安に思う気持ちでいっぱいになる。
独り置き去りになった河野さんだったが、遠藤さんの様子が気になりは
していたが、まだ一歩踏み込めずにいた。