森の奥へと歩みを進めるが、いっこうに良い場所が見つ
からない。足場の悪さも変わらずである。
「 今日の野宿は厳しいな・・・。まずは何か食べ物を
探すのが先になるか・・・。」
じめじめとした森の中。一息就いて今日の食料の確保を
考える。生い茂る森は深く、日中にも関わらず日の光が
差し込む場所が少ない為、苔が多く育っている。
「 獣も気配も感じられない。食べ物はあるだろうか?
茸でも探すか・・・・。」
食べられそうな茸が幾つか見つかり、今日の晩飯は茸
ずくしになりそうである。
薪になる小枝を集めて火を熾す。丁度いい具合に座れる
場所を確保でき、茸を串刺しにして焼く。
暗かった森の中で一際明るく照らす焚き火に、森の静寂
が剣士の周りを包む。いつしか夕刻を越え夜が訪れていた
ようだ。獣に夜襲われない様に薪を多く拾い集めてくべる。
「 明日は何処に向かおう?何処か食い物にありつける街
があればよいが。」
ウトウトとしながらも、警戒は怠れない。少し寝ては起き
を繰り返す。朝の訪れまではまだまだ長かった。