「 神崎君、大丈夫?どこか様子が変だったから。」
「 前田さん・・・・、大丈夫ですよ。それよりも僕はこれからも
仕事続けられますかね。」
「 どうかな。それより、かなり思いっきりの演技だったわね。」
「 あ、あれですか・・・・、演技じゃないかもしれません。」
僕は前田さんのところで本当の事を話していた。
「 え、演技じゃないって。本当に別れるって事?」
「 ええ、本気でしたよ。僕の力が暴走しかけてたんですけど、
力の制御できるようになったし・・・・、今まで力を受けた人
の力のコントロールもできるようになったんですよ。」
「 それじゃ、玲子ちゃんにかかった力が消えたって事なの。」
「 そうです。僕に出会う前に戻ってほしいって。」
僕自身も複雑な気持ちになっていた。スキと思う気持ちがこの時
僕は気づかないうちに育っていたから。
そうしている内に再びの召集がかかる。僕と玲子さんの演技に
対して結果が伝えられる。
「 さあ、再び集まってもらいましたが、ここで先程の演技の
結果を発表しましょう。」
僕は玲子さんの傍まで行っていたが、玲子さんを見る事ができな
かった。また玲子さんもそんな僕を気にも留めていない様子だった。
「 結果発表は・・・・、紺野嬢自ら伝えてください。」
なんとMCから告げられるのではなく、玲子さん自らがこの演技に
対しての判定をつけるのだと告げられる。
僕は玲子さんをさらに見る事ができない。心が重たさを感じていた。