控え室に入ると、すでに出演ようの衣装が用意されていた。
そんな折前田さんからの連絡が入る。
『 神崎君、前田です。今放送局に入ってるの?』
「 はい、入ってます。出番まではまだ時間がありますけど。」
『 私もそっちに向かってるの。小畑さんから連絡が入ったから
神崎君仕事の内容は聞いたけど、大丈夫なの?』
「 ハッキリと内容は聞かされてませんが・・・。もう引き受け
ましたから。」
『 聞いてないの?とにかく急いでそっちに行くわ。話しはその
時にしましょう。』
「 分かりました。気をつけて。」
前田さんも僕の心を揺さぶる言葉を放つ。この仕事って、ただ紹介
されるだけじゃないの?と疑問に思うところ・・・・。
局ともあって色んな人が動いている。テレビに出演は初めてだけに
どうしていいか分からない。
「 まだ、着替えてなかったのか。すぐに着替えなさい。そのまま
じゃ出られないだろ、メイクさんを呼んでるから。」
「 メイクさん?メイクするんですか。」
「 そんな髪型で出られないだろう、それに映画でもしてただろ?
ちゃんとしてもらわないとな。」
小畑さんが控え室に来て告げる。僕はすぐに着替えを始めた。
「 私は玲子のトコに居るから、それに前田もそろそろ来る頃だろ
何かあれば、私に連絡しなさい。」
小畑さんは淡々と告げて出て行った。僕は着替えを済ませて、控え
室の中で独り鏡に向かって考え事を始めた。