それは不思議な体験だった。今の事が本当なのかどうなのか。
周りのみんなの時間が止まっていた。そして機内で動けるのが
僕だけだった。その不思議な時間に僕は現実を感じていたのだが
心の中では戸惑っていた。そんな中で僕を見つめていた少女がいた。
そしてその少女も僕と同じように、この時間を共有していた。
「 あなたは、まだまだ恐れているのね。」
その少女が語りかける。不思議に距離が離れているのに声が
聞こえるのだ。
「 あなたの力は、まだ解放されていません。怖がっていたら
あなたの力はよくなりません。悪く捉えてはダメ。」
「 僕の力を知ってるの?なんで?」
「 あなたの力は、まだ始まったばかり。恐れてては力が
いずれ暴走する。ちゃんと使い方を学んで。その機会は
これから幾度と無く訪れるでしょう。」
「 え、僕の力の使い方・・・・。そんなの・・・。」
言いかけた時、周りの時間がまた元の期間へと。
「 神崎君?どうしたの急に。力がどうしたの?」
「 え、前田さん?さっきの、さっきの事。」
「 さっきの事? なにそれ。私と話してる途中にボ~と
したかと思ったら、力がどうとか言い出すんだから。」
「 そうなんですか・・・。でもあそこの女の子が。」
「 女の子?何処に居るの?あなたが言ってるとこには
女の子なんて居ないわよ。」
僕は不思議な体験をした。それはこれからも色々な形で
現れるのだった。