「 私たちも踊りに集中しなきゃって、思ってても体の自由が
効かなくなっていって・・・。最後は座り込んでました。」
「 なになに、興味深い話が出てるわね。」
メンバー達の会話に内野が混ざってくる。
「 詳しく聞かせてくれないかな。私も疑問に思ってた事がある
から、もしかしたらその手ががりになるかも。」
「 今はよしてください。メンバー同士で解決する事ですから。」
「 そうは行かないわ。だって周りを見て御覧なさいよ。あなた達
だけじゃないのよ。みんながおかしくなってるの。それもあなた
達の振りが始まってからよ。それに・・・松田さん。あなた、
思い切った事するわね。たかしにキスするって。単なるプロモじゃ
済まなくなるわよ。これは編集でなくなるかもしれないけど、
同行の記者達は目撃してんだから。裏の話として取り上げられて
記事にされるわよ。そこまで考えてたのあなた? 」
内野は由紀に対して、記者としての自分とライバルとして感じ取った
気持ちで告げていた。それに対して由紀も。
「 これは、初めから私が考えてた事よ。だから全然気にしないわ。
むしろその方が私には嬉しいの。みんなよりもたかしを独り占め
できるかもしれないから。」
「 ふ~ん。そこまで覚悟ができてるんだ。あなた達の立場分かって
やってるんだったら何も言えないけど。ただ考えなしにやってた
んだったら・・・後悔する事になるかもよ。」
かなりきつい言い方だったが、確かにそうである。国民的アイドルが
思い切った行動にでたのだから。