松井さんの告白は予想外だった。僕はどう答えればいいか分からなかった。
僕としては始めての事と、その時は思っていたから。僕は力を使ってではない
告白だと思っていたからだ。
「 なんかさ、おかしいと思ってたんだ。恵梨那が急にしおらしくなっちゃて
たから。恵梨那気になった人が出来ると、目で追うんだけど、いざ目が合うと
すぐに逸らしちゃう癖出てたから。バスの中でそれ聞いてすぐに分かっちゃった。」
「 由紀・・・。分かってたんだ。」
「 分かるわよ。恵梨那とはグループ発足から一緒なんだからさ。」
「 由紀ごめん。由紀の好きな人をスキになるなんて、恵梨那も思ってなかったから。」
「 恵梨那、大丈夫よ。飛行機の中でも言ったじゃない。だから、今日から私達は
ライバルだよ。」
2人とも恋する乙女の顔つきになっていた。
「 ここは、ちょっと妬けるけど・・・恵梨那にがんばってもらわなくっちゃ。
だから、ここはどうぞお2人で。」
由紀はそう言って、他のメンバーのところに行ってしまった。2人っきりにされた
事で、僕と松井さんはしばし沈黙が続いた。
「 あの~神崎さん。よっかったらテラスに出ませんか? 」
「 あ。う、うん。いいよ。じゃ、行こっか。」
飲み物を2人、片手に持ってテラスに向かった。
なにを話していいのか分からないまま、また沈黙が続いた。
「 神崎さん・・・。この間はごめんなさい。強く言い過ぎました。」
「 あ、いいんだよ。そんなの。来栖さんの事思って言ってたんだよね。
松井さんって、メンバーの事大事に思ってるんだね。」
僕は思ったたけを言葉にした。松井さんはちょっと表情が曇りがちに見えた。