「 恵美ちゃん、手伝って。恵梨那をちょっと横に寝かせてあげて。」
「 はい、分かりました。」
「 じゃ、そっちの方お願いね。」
由紀は恵美と、松井さんをバスの最後尾の大きなシートに横に寝かそうと
していたのだが、ハッと我に戻った松井さんに止められた。
「 由紀、大丈夫だから。ホントに。それよりさっきのなんだったの・・・?」
「 松井さん、さっきは何か見えてたんですか? 由紀さんの顔を見た途端に
様子が変わってしまって。その後に、様子の変だった由紀さんが逆に元気に
なって。」
「 そうね、確かにおかしかった。恵梨那と目が合ってからかな、なんかもやっと
してたんだけど、スッキリした感じになった。」
「 恵梨那は、由紀と目が合ったとこまでは覚えてるんだけど、その後の記憶が
思い出せないのよ。」
2人して今の出来事がなんだったのか分からないでいた。
「 まあ、いいわ。別に気持ち悪い訳じゃないしさ。」
「 由紀も大丈夫。もうすぐホテルよ。恵美ちゃん、がんばろうね。」
「 はい、がんばります。」
「 じゃ、バスが着くまでもう少し話しよ。」
ガールズトークは尽きないようだった。バスがホテルに到着するまでの間、
メンバー全体が各々話を続けていた。
「 さあ、神崎君。出発ロビーまで行きましょう。」
「 はい、前田さん。」
早朝5時。僕と前田さんはみんなに合流すべく、空港にて飛行機を待っていた。