僕はベットから上半身を起こして、由紀の方を向いた。

「 由紀、心配させちゃってごめん。それに、みんなにも迷惑かけちゃた。

 ごめんなさい。」

「 いいのよ。あなたがなんともなくてよかった。よっぽど気にしてたのね。」

前田さんが安堵の表情で答えてくれる。由紀はまだ離れた場所で僕を背にしていた。

「 お兄ちゃん、そんなに嫌だったんだ。知らなかったよ。」

「 あ~、うん。そうだね。」

僕は苦笑いしながら恵美に答えた。恵美も半べそ状態で僕を見つめていた。

「 神崎さん、ごめんなさい。撮影前に色々問い詰めちゃって。私達にも責任が

 ありますよね。ごめんなさい。」

「 いや、そんなことないよ。気にしないで。松井さん達のせいじゃないからさ。」

松井さんも来栖さんも澄まなさそうな面持ちでいたようだ。僕は精一杯気にしていた

2人を励まそうとしていた。

「 本当に心配させてしまいました。ごめんなさい。それとありがとう。」

「 神崎君無理しないでね。この後の予定だけど。予定はキャンセルしました。

 今日はゆっくり休んで。」

「 え、今日はこの後、ロケで海外に行くんじゃなかったです? 」

「 そうだけど、あなたがこんな状態じゃ無理でしょう。だから、みんなと1日

 ずらして明日出発する事にしました。」

「 そうそう、お兄ちゃんは今日1日、日本でゆっくりしてください。」

「 神崎さん、明日待ってますから。明日香共々お待ちしてます。」

「 あ、うん。分かった。ホントごめんなさい。予定が変わっちゃって。」

「 それじゃ、恵美ちゃん用意して。もう移動の時間だから。」

「 私たちもこれで失礼します。」

前田さんが恵美を連れて、松井さん来栖さんも一緒に医務室から出て行った。

そこに残っていたのは、僕と由紀だけだった。


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