由紀と2人して廊下を話しながら、前田さんの居る玄関まで向かった。
「 ありがとう由紀。今日はまだ撮影なんだね、がんばって。」
「 うん、がんばるよ。由紀はたかしの為になにができるかな? 」
「 なんだよ、なにもなくったていいよ。由紀は由紀だから。」
「 なにそれ~。由紀はなにかしたいの。」
「 気持ちだけでいいよ。それじゃあ。」
まだ僕に何か言いたそうな由紀を残して、車まで急いだ。
「 前田さん遅くなりました。」
「 いいわよ。それより・・・。来栖さん?大丈夫だったの? 」
前田さんは僕の事を知っているだけに、今回の件も何か起こるのではと
心配していた。ところが、今回はどうも今までのような様子でなかった。
これは僕なりに思ったのだが、その時の精神状態によって、力のかかり方が
違うのではないかと。あの時の僕は、かなり体力気力共に低下していたから
その状態によっても変わるのではないか。まあ、新しい発見でもあるが。
自分なりに解釈しただけで、そうだとは断定できない。
そんなこんなで、好きになられても僕は、困ってしまう事には違いはない。
「 大丈夫だと・・・思います。なんかそんな気がします。」
「 そう? ならいいんだけど。なんてたって相手はアイドルだからね。」
「 そうですね・・・・。由紀もそうだし。」
しばらく前田さんと話を車の中で続けていたが、流石に疲労の為か、睡魔が
僕を襲った。前田さんもそんな僕をそっとして、病院まで向かった。