まずは、カメラのリハが行われて、その後本番までの打ち合わせをする。
撮影の状況を見ながら、自分なりの意見と監督さんやプロデューサーの
意向を聞きながら進めていく。
曲のPVだけに、ドラマ的に取られる部分と、曲の振り付けを衣装を
変えながらの撮影が行われるようだ。曲の始めがドラマの始まりになっている。
その冒頭の場面の撮影がこの場所で行われるのだ。時間にしては短いが、
その分演技をちゃんとやらないと、せっかくの曲のイメージが壊れてしまい
かねない。僕にもかなりのプレッシャーがかかる。
「 たかし、おはよう。今日はよろしくね。」
「 松田由紀さん入ります。よろしくお願いします。」
由紀がセットに入ってきた。冒頭のシーンは僕と由紀のシーンから始まる。
「 松井恵梨那さん入ります。」
次々とメンバーが揃ってゆく。僕が直接知っているのはこの2人だけ。
残りのメンバーは、写真とプロフィールをもらって覚えた。
「 神崎さん、おはようございます。よろしくお願いします。」
「 おはようございます。こちらこそ、よろしくお願いします。」
松井さんと会うのは、映画の撮影ぶりになるかな。
「 神崎さん、体は大丈夫ですか?由紀から聞きましたよ。」
「 うん、大丈夫だよ。動ける範囲はちょっと制限されるけどね。」
「 そうですか、よかった。今日はがんばりましょう。」
「 うん、がんばるよ。松井さんもがんばって。」
お互いのエール交換が終わる頃、それをちょっと脹れて見ている由紀がいた。