僕は屋上に居る由紀へと向かっていた。その時に前田さんから連絡が
入ってきた。
「 はい、神崎です。」
『 神崎君ね、由紀が居なくなったって、聞いたんだけど。何か連絡
来てない?かなり事務所では大騒ぎになってるのよ。』
「 前田さん。大丈夫ですよ。由紀なら病院に来ていますから。」
『 ホント?よかった、じゃあ関さんに向かわせるわ。』
「 それなんですが、ちょっと待ってくれませんか。今、由紀落ち込んで
みたいで。さっきも関さんを呼ばないでって。だから、またこっちから
連絡します。」
『 そう、でもねそんなに時間が無いのよ。由紀ちゃん番組の出演があって
もうすぐその時間なのよ。メインだから、抜けるとまずいのよ。』
かなり切迫した状況だと分かっていたが、由紀が気になった。
「 分かりました。なるべく早く連絡します。関さんには連絡して、近くで
待機してもらえませんか。直接会うと、由紀がどうなるか分からないので。」
『 ちょっと、大丈夫なの。分かったそうするわ。また連絡頂だい。』
「 はい、待っててください。」
携帯を切って、由紀へと急いだ。階段を上り、屋上のドアを開け由紀の
居るベンチへと向かった。そこには、物思いに耽っていた由紀が待っていた。
「 由紀、お待たせ。どうしたんだ、今日は仕事あるんだろ。」
「 うん、たかしとね・・・・話がしたくなったの。ダメかな? 」
ちょっと涙目になった由紀。僕の心はまたキュンとしていた。