撮影現場に到着するやいなや、恵美はすぐに周りを探り始めた。
前田さんはその間に、スタッフさんに事情を説明したり、大変にされていた。
僕もすぐに出番ではなかったので、準備しながら稽古場で台詞のチェックを
はじめた。するとそこに。
「 はじめまして。遠藤美奈です。今日から撮影に入ります。」
「 あ、はじめまして。新人の神崎たかしです。よろしくお願いします。」
「 こちらこそ。そうあなたが神崎君・・・。」
そう言って遠藤さんは自分の稽古に入っていった。
かんたんにあしらわれてしまい、新人でまだ知られてないから仕方ないか
と自分で解釈しながら、僕も自分の事に戻った。
恵美が戻ってきた。
「 ふーん。とこで撮影してんだ。」
「 恵美、何処行ってたんだ。前田さんに迷惑かかるだろ。ちょっとは
考えろよ。俺もこの後出番があるんだから、相手もしてられないんだ。」
「 分かってるわよ。お兄ちゃんはホント大丈夫なの?結構見たら
有名な人多いよ。そんな中でちゃんとできてるの?」
「 そこは恵美が心配するとこじゃないだろ。ちゃんとやってるよ。」
紺野さんと松田さん、そして松井さんと現場に入ってきた。
すると恵美は。
「 紺野玲子だ、それに松田由紀ちゃんに松井恵梨那ちゃん。すごい
本物だ。う~ん。恵美サインもらっていいかな。」
「 おいおい、恵美そんなことでここに来たのか。」
「 違うわよ。恵美も将来の事考えてんの。これはついでよ。」
まったく天真爛漫な妹だと思う。