朝食を済ませて、現場へと向かう準備をした。小畑さんも合流して

ホテルを出る。小畑さんから、

「 このまま駅に向かってください。私は紺野を迎えに向かいますから。

 現場で合流します。後の事は前田、頼んだぞ。」

「 分かりました。神崎君、今日は撮影にはならないから、途中抜けて

 事務所に向かいます。契約書を交わさないとね。その後、また撮影に

 戻ります。」

今日のスケジュールを聞いて、武者震いをした。緊張が高まる。

「 今からそんなに緊張しなくていいよ。これから君は始まるんだから。

 リラックスをする事、覚えないとね。」

うなずくだけで、僕は言葉にできずにいた。そうこうしているうちに

駅に着いた。僕と前田さんは車を降りて、電車移動する。

「 契約交わしたら、車用意できるから。今日は電車で移動ね。」

「 分かりました。がんばります。」

途中、記者らしき人を見かけたが、前田さんは気づかれずすり抜ける

ように抜け道を選んで現場へ向かった。

スタッフさん達は、朝から厳戒態勢を引いて、撮影に影響が出ないように

してくれていた。そんな中、紺野さんと小畑さんが到着した。

それに会わせて、監督が現れ、現場が動き出す。

「 やあ、神崎君だったね。これから演技もしっかりやってくれよ。

 みんなでいい映画にしよう。」

監督に声をかけていただき、さらに武者震いする僕。緊張も最高潮に。