少女の涙に惹かれて声をかける。

 「 どうしたんだい。女の子が携帯触りながら涙流すなんて。

 尋常じゃないな。」

 警戒する少女。知らない大人が突然声をかけるのだから当たり前

 と言えば当然の反応だ。ゆっくりと優しく声をかけ続けた。

 「 学校はどうしたんだい。それともなにか困った事でも

 あったのかな。よっかたら相談に乗るよ。」

 すこしずつだが少女の警戒心が溶けて、ゆっくり話し出す。

 「 私の大切な友達が事故にあって今病院にいるの。」

 少女はかなり重い気持ちを持っているようだ。

 「 そうなったのは私のせいなの。私が・・・。私が悪いの。」

 少女は泣き崩れ。その場に座り込む。

 「 ・・・・。何かきっかけがあったんだね。よかったら聞かせて

  くれるかな。」

 「 私が、メールで友達を呼び出したの。その来る途中で事故に

  あって。私が呼び出さなかったら。こんな事にはならなかった。」

 「 事故は君のせいじゃないよ。気に病むのは良くないよ。

  その友達とは連絡が取れるのかい。」

 「 うん。だけど、今は会いたくないって。返事が返ってきて。」

 「 そうかい。今は事故の後だから、時間が経てば友達も気持ちが

  落ち着くよ。またその時に会えばいいのさ。」

 「 そんなの。だったらそれはいつなんですか。」

 彼女も気持ちがはっきり言葉で出せるようになってきた。

 「 そうだね。君達にはまだまだ時間が必要だ。急ぐ事はない。

  焦らずゆっくり気持ちを持ちなさい。友達もきっとゆるしてくれるから。

  君のせいじゃないと分かってはいても、今は誰かのせいにしたいいんだ。」

 今はありきたりの言葉でしかかけれないが、気持ちのはけ口にはなった

 だろう。少女も話したことで、落ち着きを取り戻しつつある。

 「 私はこの近くに住んでる。君がもし話をしたければ、この辺りに

  普段いるから声をかけて。話を聞いてあげるよ。」

 少女は立ち上がり、まだ不安そうな顔だったが去っていった。

 私にできることをこれからもしようと思っている。人の迷惑に思える

 かも知れないが、少しでも力になれたらと。