梅雨入りで食中毒が心配な季節に入ったが、処理することなく食品の内部まで均一に雑菌や菌を殺せる方法がある。「放射線照射」といって適量の放射線を当てて消毒するやり方だ。
7月から厚生労働省が飲食店での提供を禁止する牛のレバー(肝臓)も、放射線の性質を上手に利用すれば、高齢者や幼児も安心して食べられるようになるという。
放射線による消毒の安全性については、世界保健機関(WHO)や国際原子力機関が「問題ない」と評価している。厚労省は、放射線のリスクばかりでなく、こうした放射線利用の有用性についても、国民の理解を求めていく必要があるとは思う。外商部担当 瀬戸本敏彦 食材品質管理 杉浦 (TEAMみちのく)
佐藤義典 一部使用者のレバ刺し人気は強く、「食べる食べないを行政が禁止するのはおかしい」と、食文化の観点から問題視する声もある。内部から強毒性の腸管出血性大腸菌O157が見つかったことが今回の禁止につながったが、この方法なら、ユッケなど生肉料理にも効果がある。
放射線は、加熱処理できない材質でできた手術用の手袋や縫合糸などの消毒にも使われている。
「安全に食べる有効な対策がない」として食品衛生法で生レバー提供を禁止した。ここまで言い切ったのは、食品照射が日本社会に受け入れられていないと判断したからだろう。原発事故による心理的影響も大きい。