風邪の正しい対処法? | 星の輝き、月の光

星の輝き、月の光

「イケメンですね」(韓国版)の二次小説です。
ドラマの直後からのお話になります。

 

このお話は「You're My Only Shinin' Star」の番外編です。


二人が結婚する前のお話になります。




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ある日の夕方、ジョリーの散歩から帰って来たジェルミは玄関先でミニョとばったり会った。


「うわーミニョ、久しぶり~」


ミニョは時々練習室を使いに合宿所へ来ていたが、ジェルミはなかなか会うことができず、今日はついてると大喜び。


「今日は歌の練習?」


「いいえ、院長様にみかんを頂いたんですけど、カトリーヌさんはちょうどイギリスに帰っちゃってて私一人じゃ食べきれないんで、お裾分けに持ってきました。」


ミニョが手に提げていた紙袋を開くと、中にはつやつやしたおいしそうなみかんがたくさん入っていた。


「いっぱいあるね、嬉しいな~」


ジェルミはニコニコと上機嫌でミニョの背中を押していく。中に入ると冷蔵庫の前でテギョンが水を飲んでいた。


「今日は下、使う日じゃなかっただろう。」


「はい、みかんのお裾分けです。」


ミニョは持っていた紙袋をテーブルの上に置いた。


「そうだ、ミニョ、おいしいアイスがあるんだ、食べる?あ、お菓子もいっぱいあるよ、持ってくるね。」


ミニョに会えて嬉しいジェルミは鼻歌まじりでスキップしながら、自分の部屋から大量のお菓子を持ってきたり、冷凍庫からアイスを出したりと大忙し。

一方テギョンは青色の瓶を傾けながらミニョの顔を観察するようにじっと見ていた。


「少し顔が赤くないか?」


「そうですか?子どもたちとサッカーしたんで、日焼けしたかも。」


心なしか視線から逃げるように見えるミニョの正面に立つと、テギョンはミニョの顔を覗きこみ手を額にあてた。


「熱がありそうだぞ、風邪か?」


「子どもたちの何人かは風邪ひいてるんですけど・・・私は喉が痛くて咳が出るだけでなんで、違うと思います。」


「いや、立派な風邪だろ。」


養護施設で働いているミニョには子どもの病気は日常茶飯事で、世話をしていればうつることもある。ミニョはよくあることですと特に気にしていなかったが、熱がありそうという言葉にジェルミが敏感に反応した。


「熱!?風邪!?あわわ、大変だ、どうしたらいいんだ。風邪に効くジュース作ろうか?それよりも先におでこ冷やした方がいい?とにかく身体を休めた方がいいよね。とりあえずそこのソファーに横になって。そうだ、人にうつすと治るって聞いたことがある。ミニョ、俺の前で咳して、俺にうつしてよ。」


「バカなこと言ってないで俺の部屋から毛布を持ってきてくれ。」


「あ、うん、判った、すぐ取ってくる。」


おろおろと右往左往していたジェルミはテギョンに指示をされると、バタバタと大きな足音を立てながら階段を上っていった。


「大げさですねジェルミは、私なら大丈夫なのに。でも私のことを心配してくれてるんですよね。嬉しいです。」


ジェルミの後ろ姿を見ながら微笑むミニョに、テギョンはピクリと眉を動かした。


「これからひどくなるかも知れない。風邪なら早めに対処した方がいい。」


「そうですね、今日は早く寝るようにします。」


「俺が泊まって看病してやろうか。」


「大したことないですし、オッパにうつしたくありません。」


「一人で心細くないか?夜中に熱が上がるかも知れないぞ。」


「子供じゃないんですから、具合が悪くなったら自分で病院に行けます。」


テギョンが泊まりに来てくれるのは嬉しいが、風邪をうつしてしまっては困るからとミニョは首を横に振る。

しかしこのままここで 「じゃあ、また」 と見送る気のないテギョンはムニムニと不満げに口を左右に動かし、ミニョの腕を掴んだ。そして軽く曲げた右手の人差し指をミニョのおとがいにかけ、少しだけ顔を上向かせると唇を重ねた。


「んっ・・・」


その流れるような動作にミニョはなす術もなく唇を奪われたが、ほとんど反射的にテギョンの胸を押した。


「オッパ、風邪がうつっちゃうじゃないですか」


「お前の風邪は俺がもらってやる。他の誰にもうつすなよ。」


慌てて自分の口を手で覆うミニョ。

テギョンは不敵な笑みを浮かべると、その手を引きはがし、再び唇を重ねた。


「あ・・・ん、オッパ・・・ダメ・・・」


ジタバタと暴れるミニョを押さえこむため、片手を背中に回しもう片方の手は後頭部にあて、逃げられないように強く抱きしめる。

テギョンの腕の中で唇から逃げるように拒んでいたミニョも、その抵抗は徐々に弱くなっていき、やがて観念したのかテギョンに求められるまま、深い口づけになっていった。


「さっきより顔が赤いぞ、熱が上がったんじゃないか?」


「オッパのせいですよ。」


真っ赤な顔で瞳を潤ませ、軽く睨んでくるミニョにテギョンはクッと喉で笑う。


「早く家に帰って寝た方がいいぞ、俺が送ってやる。ん?何だか喉が痛いな、頭痛もするし・・・風邪がうつったかも知れないな。みんなにうつすとマズいから今日はそっちに泊まることにしよう。もちろんベッドはミニョと一緒で。」


「そっちの方が熱が上がりそうなんですけど・・・」


コホコホとわざとらしい咳をしながら車のキーを手にすると、テギョンはミニョの手を掴み、満足げな顔で玄関へと向かった。そして二人が車に乗り込んだ頃、バタバタとした足音が階段を下りてきた。


「ヒョンの部屋に毛布なんてなかったよ。あちこち探してたら時間かかっちゃった。はい、ミニョ毛布・・・あれ?ミニョ?・・・ヒョン?」


毛布を抱えたジェルミがキョロキョロと辺りを見回すが、キッチンにもリビングにも二人の姿はなく、みかんの入った紙袋だけがジェルミを待っていた。




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ゴールデンウィーク最終日から数日間バタバタと忙しく、やっと少し落ち着いたーと思ったら、・・・風邪をひきましたー(ノ_・。)


親戚二家族を全滅させながら我が家へやって来た風邪・・・

旦那と私がやられてしまいました(/TДT)/

何とか子どもたちにはうつさずに済んだみたいですが。


滅多に風邪ひかないし、ひいても大抵2、3日で治るのに、今回はなかなか治らない・・・

のどの痛みも鼻水もよくなったのに、咳だけが止まらない~


腰痛以外で病院に行くなんて、ずいぶん久しぶりだわ(;^_^A




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