美味しい料理はこの世の中には無いんです!
こんな事を言うと周りの人から 「そんな事は無い!美味しい料理は沢山あるぞ!」 とお叱りを受けるでしょうね。
ですが、あえて反論させていただくと
「それってあなたが美味しいと思っている料理じゃないですか?」 と。
ですが、更に 「俺だけじゃない!周りの皆も美味しいと言っている!」 と又反論されちゃうでしょう。
あえて又反論します。
「皆と言っても全ての人じゃないでしょう!」 「お肉ならお肉の嫌いな人は嫌いでしょ」
「野菜でも、魚でも嫌いな人にとってどんなに周りの人が美味しいと言っている料理でも必ず美味しくないと思っている人って必ずいるでしょ!」
この意味ご理解していただけるでしょうか?
つまり、多くの人が美味しいと言っている料理も全ての人ではないということです。
このことを要約するとこうなります。
美味しい料理があるんじゃなくて、美味しいと感じる料理がある訳です。
つまり、人気のあるお店はより多くの人が美味しいと思ってもらえる料理を提供しているわけです。
ですが、その料理が絶対的に美味しい料理では無いというわけです。
私などは中国で仕事をしていて本当にそのことを実感します。
どんなに美味しいと思っている日本料理も日本料理の嫌いな中国人には全く人気の無い料理になってしまいます。
中国人の多くは刺身などの生の魚は苦手です。
そんな中国人に、今日の刺身は鮮度もよく、美味しいと訴えたところで、全く興味を持ってもらえないんですね。
日本人なら多くの人がこの刺身美味しい!という刺身も刺身が嫌いな中国人には美味しくない料理なんです。
このことからも、美味しい料理があるわけじゃなく、美味しいと感じる料理があると言うことを理解してもらえると思うのです。
お店のシェフの方の中には、「俺の料理は美味しいのに、どうしてお客さんが来ないんだろう?今のお客さんは全く味がわかっていないな!」 というような言葉を口にする人を見かけます。
ですが、それは違うんですね。
自分の料理の味を自分が美味しいと感じているだけで、周りの人は美味しいと感じていないんです。
本当に美味しいものなんて無いんですよ。
あくまで、美味しいと感じる料理があるんですから、出来るだけ多くの人が美味しいと感じる料理を提供することに意識を持つべきなのです。
自分が食べる料理であれば、自分が一番美味しいと感じる料理を作ればいいんです。
ですが、お客様などより多くの人に喜んでもらうための飲食店では、自分が美味しいと感じる料理=お客様が美味しいと感じる料理ではない場合があるんです。
場合によっては自分が美味しいと思っている料理が多くのお客様が美味しいと思っていただける料理の場合もあります。
ですが、違う場合もあることを忘れちゃいけないんですね。
自分の美味しいと感じる料理から、まずはお客様に提供します。ですが、そこでもし、多くのお客様に美味しいと思っていただけない料理だとわかったならば、自分の好みではなく、お客様の好みを探すことをしなければ決して多くのお客様に来店していただけないことになっちゃうんですね。
その多くのお客様が美味しいと感じる「味探し」こそが、飲食店のもっとも重要な仕事であり、もっとも忘れがちな仕事なんです。
ですからあえてもう一度言います。
「この世の中には美味しい料理はありません。美味しいと感じる料理があるだけなんです!」
時代と共に多くの人の味覚も変化します。
美味しいと感じる料理は常に変化しているんです。
多くの人が美味しいと感じる 「味探し」 こそが飲食店の成功のポイントなんです。
これがなかなか難しいことなんですが、その意識を持つことがまずは重要なんですね。