■絶望の運命学と希望の運命学



 運命学には、「命卜相医山」の分野があります。医学も運命学です。
 医学には西洋の医学と東洋の医学があります。医者の間では西洋医学は絶望の医学と言われています。反面、東洋の医学は、希望の医学と言われています。

 西洋の医学では、ある一定の基準を数値で決めます。その数値の範囲の中であれば正常・健康、数値を外れれば異常・病気となるわけです。その数値とは体温、血圧、血糖値、ホルモン量、心電図、脳波、エコー、MRI、最近ではDNA の並びなどもあります。ところが数値が正常でも異常を訴える人がいます。逆に、数値が異常でも健康な人もいます。数値が異常で病気といように診断された人でも、『対処方法がなければ治りません』といわれてしまう病気もたくさんあります。

 私の例で言いますと、今から5年ほど前に、夜中に喉が乾いて何度も水を飲まないといけないという状況がありました。 普通の病院に行って、血液検査とか内臓の検査とかさんざんしたのですが、その結果、数値には異常なしということでした。 医者が言うには、『数値には異常がないから、あなたの症状は病気ではありません』ということです、つまり治せませんということなのです。それで、私は東洋医学を自分で勉強して、自分なりに検証してみました。

 陰と陽でいうと、本来、陰のエネルギーが増えるべき夜中に、陰のエネルギーが増えなくて、陽のエネルギーが残ったままである、陰のエネルギーが足りない「陰虚」の症状だと判断しました。私にとって陽のエネルギーが何かというと、仕事です。古典的で使えない、吉凶中心の絶望の運命学を、なんとか希望の運命学に転換したいということを24時間、考えていますので、夜中になっても夢の中で考えているわけです。ということは、陽のエネルギーが、本来なら下がらないといけない時になっても、上に上にと昇ってくるのです。陽のエネルギーが頭に昇ってくる、だから頭の近くにある喉が渇く、これは陰のエネルギーが足りないということなのです。 じゃあどうするか? 昼間に汗を流す、すなわちスポーツを3時間ぐらい始めたわけです。 頭を使わない、頭を空っぽにする、頭を真っ白にする、そうやって無理やり陰のエネルギーを作るということをやったわけです。

 やがて半年くらいしたら、夜中に何度も起きて水を飲むという症状はかなり治まりました。 

 ですから、東洋医学は希望の医学と言われるわけです。

 もう一つの例ですが、私の四国に住んでいる知り合いの30代の女性のことです。 彼女は急性白血病で入院しています。最先端の西洋の医療を受けていますが、その医療方法といえば、まず、無菌状態の部屋に入ります。血小板と白血球が少ないので、ありとあらゆる病気に対して、耐性がない、だからビニールの部屋で作られた無菌室に入っています。 そして3日に一回ぐらい他人の血小板、白血球を輸血してもらいます。治療というのはこれだけです。つまり血液の入れ替えというのが最先端の医療なのです。 

 毎月150万ぐらいの治療費がかかっているようなのですが、私はこの女性を数年前からみていて、大きな「心」の病にかかりそうだと予感がしていました。 というのは、彼女は毎週土日に、60代のある男性のもとに通って、その仕事を手伝っているのです、その顔を見るとよく似ているのです。まるで親子のようなのです。 ところが本人はそうじゃないと言っています。60代の男性も、子供じゃないと言っていますが、見ていてどうも不自然なのです。 私が想像するに、その男性が若い頃に産ませた供ではないかと思っているのですが、それを周りに隠しているのです。隠して生きているし、隠して毎週土日に来て仕事を手伝っているのです。その隠すということに対して、ものすごいプレッシャーと、ものすごいストレスと、精神的な抑圧があるわけです。 

 その抑圧というのは、「心の病」「心=血液」ですね。だから血液の病気になってしまったというのが私の判断です。

 ですから、本当にその病気を治そうと思うのなら、彼女が抱えている精神的な悩みを解きほぐしていくということが必要なのです。ところが西洋の医学はまったくそいうことはしませんね。

 もう一つの事例です。 アトピーの子供たちが増えています。西洋の医学では、アトピーになると、皮膚にステロイド剤をぬります。ところがこのステロイド剤というのは、皮膚の表面と、皮膚の中の方にある筋肉や肉とのコミュニケーションを切断するという薬なのです。だから一時的には良くなるのです。 しかし、皮膚の表面に汚いものが浮いてくるということは、身体の中から汚いものが湧いてきているということなのです。 

 実際に皮膚というのは、東洋医学で言えば「木火土金水」の「金」です。「金」というのは臓器で言えば肺と大腸です。 すなわち、肺が悪いか、大腸が悪いか、十二分に空気を吸えていないか、十二分に便が出ていないか、そのために身体の中に汚いものが溜まって、皮膚から汚いものが出ていくと、それがアトピーだと判断するわけです。 それじゃ、肺と大腸を治せばいのか?、といえば、肺と大腸を元気にしても治らない場合があります。 じゃあ、それでおしまいかというと、そこからが東洋医学のすごいところです。 「金」がダメなら「土」を変えようとなります。「土」は「金」を生じますね、「土」とはなんぞやというと、胃と脾です。すなわち消化を軽くすればアトピーが治る、と考えるわけです。 では、「土」の療法がダメだった場合おしまいか?というと、そうではありません。「金」は「水」に流れますね。「水」とは腎臓です。すなわち、腎臓を元気にすればアトピーが治るかもしれない、そういう療法もあります。 実際に腎臓というのは成長を司りますので、成長不良、それがアトピーの子供たちに見られることが多いです。 じゃあそれでおしまいか?というと、そうではありません。「金」をコントロールするのは「火」ですね。「火」とはなんぞや?「火」とは「心」です。すなわち、心の病を抱えているからアトピーになるというのがあります。 北海道の鹿追町には、山村留学という制度があります。この中に、子供だけ留学して、親は都会にいるというケースがあります。 そういう子は、東京ではアトピーだったとしても、こちらに来ると治ります。これは環境が変わったから、アトピーが止まったのですが、その環境とは自然環境、例えば水が美味いとか空気がいいとかではなくて、親がいなくなったから治ったのです。 実際に親と一緒に留学している子供たちは、アトピーが治らない事例が多いです。

 こんな風に、「金」の症状を治す場合でも、「土」も使う、「水」も使う、「火」も使うといった、ありとあらゆる対処療法が試せるのが東洋医学の素晴らしいところです。 だから希望の医学というのです。

 では次に絶望の運命学です。 

 今、市販されている四柱推命の運命学はほとんど絶望の運命学です。 というのは、吉と凶を前提に作られている四柱推命だからです。 四柱推命では、「木火土金水」の強い弱いの力量を計算します。その結果、バランスが良ければ「内格」、悪ければ「外格」と決定し、それから「木火土金水」それぞれの吉と凶を決定していくわけです。 決定の結果、もし、あなたに「財星」があって、「財星」が忌む神(いむかみ)・凶であると判断した場合には、あなたは一生懸命お金を求める傾向がありますが、その結果あなたは不幸になる、となります。あなたはお金は儲かりませんとなるのです。 もしあなたに「官星」があって、「官星」が忌む神だと、あなたは一生懸命仕事をします。一生懸命、出世を目指す傾向があります。あるいはあなたを引き立ててくれるような目上がいるかもわかりません、でも仕事を目指した結果、あなたは不幸になります。 吉と凶を決定してしまうと、その先がないのです。 だから絶望の運命学なのです。 このように、西洋医学と同じように検査をして、数値を出して、その数値によっていいか悪いか?という発想をしている以上は、何をやっても絶望の運命学になるのです。 そうじゃなくて、吉と凶という概念を全部溶かしてしまう、数値という概念を溶かしてしまう、それがこれからの新しい運命学の流れなのです。 じゃあどうするか? 

 四柱推命養命法(ようめいほう)、 四柱推命芸海法(げいかいほう)、 二つ合わせて 『しちゅうすいめいようめいげいかいほう』、と命名します。 芸海というのは、芸術の芸に海です。 海というのは、人間の脳髄のこと、 芸術の芸といのは最高の状態のこと。 すなわち、あなたの脳髄を最高の状態まで引き上げる方法、これが芸海法なのです。 養命法というのは、文字通り養命酒と同じで、あなたの命をきちんと養う方法なのです。 

 今までの四柱推命は、西洋医学と同じように絶望の運命学なのです。 頭を完璧に西洋の吉凶に二分する、善悪に二分するキリスト教的な運命学なのです。 それを今回は吉と凶を言わない、吉と凶を溶かす希望の運命学にすべて転換していこうという教材です。 命式が悪いから運がないとか、 命式が悪いからお金が無いとか、 命式が悪から結婚しないとか、そんなことはまったくありません。 全ての人に希望を与える運命学です.


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