国際ビジネスのハナシ | ★★★★★のキモチ

国際ビジネスのハナシ

こんにちは。三文の得です。



国際ビジネスってやっぱり大変だなぁと思いつつトヨタ問題を眺めていて、

いやいや、当社も国をまたいで仕事をしているではないかと、

はたと我に返ったのですが、

今回は国際的にビジネスを行うことにより、

生じるリスクの中から「価格移転税制」について述べたいと思います。

(たまには管理部らしいお話をしてみます)



「価格は移転しないでしょ。住所でもあるまいし」

と思われる方もいるかもしれませんが、この「価格」がキーファクターなのです。

このリスクは、

グループ企業の製造会社とは違う国に販売会社があるときなどに生じます。

グループ全体の利益は製造会社の原価と販売会社の売上の差なのですが、

グループ会社ですから製造会社から販売会社へ販売する価格を操作するなどして、

利益の配分を5050にしようとか、いやいや7030にしようとか、

意図的に決めることができるわけです。

昔は、税金の安い国に多めに利益を配分するようにして、

グループ全体でいずれかの国に献上しなくてはいけない税金を

できるだけ少なくしていたわけです。

ところが以降、風向きが変わってしまいました。

「意図的に利益を減らされた会社がある国」が声を上げだしたのです。

何故なら、税金が減ってしまうからです。

「脱税だ!」となじった上に懲罰的に高い税金をかけて取り返すようになったのです。

意図せず「脱税企業」となってしまったり、

予定外の税金を払わされてしまうかもしれないというリスクです。



そこで企業としては何をしなくてはいけないかというと、

両国の税務当局に納得してもらえるように、

その価格が非常に妥当性のあるものであることを説明できる

データやロジックを準備しておかなくてはなりません。

価格なんてそもそも民間の当事者同士が納得すればいいものなのですが、

国家間の税金ぶんどり合戦ではそうはいかないのです。



妥当な価格としてそのマーケットで実際に取引されている価格が

すぐに手に入ればとても楽なのですが、

取引量が少ないためにマーケット価格を調べることができなかったり、

価格がばらばらでどれを参考にしたらいいか分からない場合は

とても困ったことになります。

税務当局を説得できるようなできるだけもっともらしいロジックで

その価格を説明しないといけないからです。



そこで当社のケースに当てはめてみますと、

中国へ支払うロイヤリティ率がその価格と同義なものになるわけですが、

ご存じのようにロイヤリティ率というものは、

その知的所有権によっては平気で10%単位でばらつきがあるものなので、

気をつけなくてはいけない環境にあることが分かります。



荒っぽい数字で恐縮ですが、

利益の出ている一般的な会社の利益率が10%だとすれば、

ロイヤリティが10%上がっただけですべての利益がふっとんでしまい、

その国には税金が入らないことになってしまいます。

ケースによりますが、そういった場合、格好の餌食になり得るわけですね。



うん、大丈夫。当社は準備万端です!

それではまたビックリマーク