ブレインストーミングとKJ法
上氏家町でも、小学校改築案についてなど、これまでにもたびたびワークショップ(体験型・参加型講座)を実施する機会がありましたが、そういった機会に一般的に取り組まれる「ブレインストーミング」や「KJ法」などという手法について、再確認の意味も含め、以下に簡単に紹介させていただきます。
** ブレインストーミングって何?
文字通り、頭の中をぐしゃぐしゃ(嵐)にして、整理されないままいろんな発想を出す手法です。
これは、集団で行う発想法のひとつで、ワークショップで取り組まれる場合は、通常、グループワーク(集団作業)の前に、メンバーが個人ワーク(作業)として、与えられたテーマに沿った考え(アイデアやキーワード)をカードや付箋に書き出します。
ここで留意しなければならないのは、決して時間をかけて深く考えず、瞬間的な発想重視であること。奇抜でも荒っぽくてもいいので、とにかくインスピレーションで浮かんだキーワードを質より量重視でたくさん書き出すことが必要です。他人の意見を気にして自由な発想が妨げられることのないように。
この取り組みで複数の人からたくさん出された材料には、良いものも大したことでは無いものも含まれると思いますが、たとえ大した材料でなくとも、後の作業(KJ法等)でAとBの材料を組み合わせれば、すばらしい発想に結びつくかもしれません。
一般的には個人ワークにかける時間は2~5分。この間に1人につき、少なくとも10以上のキーワードをカードに書くようにしましょう。
** KJ法って何?
じつはブレーンストーミングとKJ法は、ワークショップではほとんど連続した作業であり、どこからKJ法になるのかははっきりしません。もちろん、厳密にはちゃんと区分できますが、難しくなるので考える必要はありません。
先のブレインストーミングにより、メンバー全員がカードを書き終えたら、各人は他のメンバーの前に自分が書いたカードを提示し、そのカードに書かれた内容の意味を簡単に説明しながら、大きな模造紙の上に適当に配置していきます。
メンバー全員がそれを繰り返し、すべてのカードが出揃ったら、数多くのカードの中から似通ったものをいくつかのグループにまとめていきます。
そして、それらのグループに見出し(要約)をつけていきます。
場合によっては、あるカードのグループは、より大きなグループ(大グループ)に属するかもしれないし、ひとつのカードがいくつかのグループに属する場合もあります。
このようにカード(キーワード)をグループ化し、つなげ、組み合わせていくことで、たくさんの情報(データ)を整理していくことをKJ法と云います。
会社等で、一人ではなかなか良いアイデアが浮かばないし、社員からたくさんのアイデアを出されてもうまくまとめられない、という時にこのKJ法はよく利用されてきましたが、最近では、この「集団・参加型で考え、情報を整理し、物事を決めるプロセス」が”住民による住民のためのまちづくり”、”住民みんなの意見を取り入れた計画”という考え方にピッタリということで、まちづくり計画、方針の策定等に活用されています。
ちなみに、KJ法の「KJ」とは、この手法を考案した川喜田二郎氏(文化人類学者)のイニシャルにちなんでいます。
なお、KJ法で出たアイデアを、次の段階でさらに図式化等で整理、集約する方法も複数ありますが、一般ではあまり用いられません。
**ブレインストーミング-KJ法の作業手順
(0)テーマを与え、その趣旨説明を行います。
※例 「住みやすいまちづくり」計画の材料として皆さんに案を出していただきたい。今の○○町をより住みやすくするための視点や考え方について、何でもいいので案をだしてください。
(1)参加者が大勢いる場合は、グループ分けする。1グループのメンバーは4~6人。
進行役、発表役を決める。
(2)各メンバーに付せんを1人10枚以上分ける。
(3)【個人ワーク】
各メンバーはテーマに沿ったキーワードを思い思いに付せんに書き出す。
3分間で10枚以上。
(4)【グループワーク】
各メンバーは簡単な説明を加えながら、自分が書いた付せんを模造紙に適当に配置していく。
(5)【グループワーク】
皆で話し合いながら、付せんを関連あるものどうし、グループ分けしていく。
付せんのグループにタイトルをつける。
環境整備 -今の環境の悪いところ
-望ましい環境 -すぐにできる現実的
-困難だけど素敵な町になる
歴史を感じる町 -わが町の歴史調査
-古い地図
福祉の充実 -施設等との連携
-地域住民で福祉力の強化 -高齢者、障害者支援
-地域で子どもの育成
・・・
(6)【グループワーク】
皆で話し合いながら、グループ化された付せんを見て、どういう意見が多くて、どの意見が大切か、おもしろいか、どういう視点が大事か、この作業で得たものは何か等考える。
(7)【グループ発表】
模造紙を他のグループに見せながら、グループで話し合ったことを発表する。
なお、各グループワーク、そしてグループ発表の際には、各人の意見をうまく言い換えたり、分析したりして、なんとなく皆の意見をまとめてくれたり、気づきを与えてくれる人が複数いることが望ましい。(ファシリテーター等)
