航空自衛隊が発注する事務機器の入札で談合したとして、公正取引委員会から独占禁止法違反で課徴金納付命令の方針を通知された事務機器商社「内田洋行」(東京)が、文部科学省が4月20日に行う全国学力テストの中学校分の実施事業を受託する見通しであることがわかった。

 文科省の担当者は「独禁法違反は許されないが、処分がまだ出ておらず、落札した場合、契約せざるを得ない」と説明している。しかし、この事業では競争入札でありながら「1社入札」が続いており、今回の契約の是非とともに入札の問題点も論議を呼びそうだ。

 2007年から始まった学力テストの契約は、前年秋から3月までの「事前準備事業」と、実施から採点などの本番業務にあたる「調査実施事業」に分かれている。同社は08年以降の中学分の両事業を受注しており、1回を除いては「1社入札」だった。

 同社は、24日開札の「調査実施事業」にも参加していることを認めており、他業者の参加可能性は極めて低いため、1社入札で落札が決まる可能性が高い。

 空自談合では、公取委が、談合に加わったとされる同社を含むメーカー5社に対し、課徴金納付などを命じる方針を既に通知しており、早ければ月末にも命令を出す見通しだ。

 省庁などは、他の省庁の発注事業で談合に加わった業者についても、期間を定め入札参加停止にでき、実際に停止にする例が多い。しかし、今回は命令がまだで停止にはできず、文科省は、「落札後に命令が出ても契約意思の撤回は難しい」と説明している。内田洋行は落札した場合について「社内で協議している」(広報)としている。

 ただ、同社以外の業者が中学分の「調査実施事業」を請け負うのは、ほとんど不可能だ。管理システムやプログラムの開発、採点にあたるアルバイト募集は事前準備事業で同社が行っているうえ、他社が請け負ってもテストまでには十分に引き継げない。

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