私がいけばな教室を始めた頃、広報紙に私の作品を載せて頂いたことがありました。

 

一ヶ月経った頃、広報紙に載っている私の作品を見た男性の方から突然連絡が入ったのです。

 

その方は、イベントを主催している方で、会場をお花で華やかにしたいと思っていたようでした。

 

その方は私の作品をとても気に入ってくださっていて、全く同じようにいけたいので許可してもらいたいという内容でした。

 

もちろん、許可をしてあげて、いけ方の説明もしました。

 

数日後、「皆さんにとても喜んでもらえました」と弾んだ声で連絡を頂きました。

 

そして、その男性のお知り合いの女性の方が、家族の転勤の関係で1年間でしたが生徒さんとして習いにきてくれました。

 

私は、こうやっていけばなの輪が広がっていくことに深い喜びを感じました。

 

 

 

 

「お花をいける」ということは決して特別なことではありません。

 

お庭に咲いているお花を摘んで一輪挿しに飾る。

 

これも立派な「いけばな」なのです。

 

 

そう考えると、お花を好きな方は、もうすでに「いけばな」をしていることになりますね。

 

そして、

「一輪のお花をもっと、もっと素敵にいけてみたい!」

 

「いろいろな種類のお花をいけてみたい!」

 

そう強く願った方のちょっとしたお手伝いをすることが、私の思う指導者の役割なのかなと思っています。

 

 

そして、私が提案していきたい「いけばな」とは、大作といわれる大きないけばなということではなく、暮らしの一部になるような身近ないけばなです。

 

 

お花を飾ると癒されたり、元気をもらえたり、なんだか心がウキウキして楽しくなったりできるような「いけばなの作品」。

 

 

そんな作品を、これからも紹介していきたいなと思っています。