春に枝いっぱいに鮮やかな黄色のお花を咲かせる「レンギョウ」

 

 

いけばなをする私たちにとっては「春を告げる花」として、この時期とても人気がある花材になります。

 

先日、私もこちらのレンギョウを使ってお花をいけました。

 

 

 

 

実は、「レンギョウ」には香りが全くというほどありません。

 

その代わりに、枝いっぱいに鮮やかな黄金色の花をたくさんつけて「春の訪れ」を教えてくれます。

 

今回は、春を告げる枝もの「レンギョウ」についてのお話です。

 

 

レンギョウは漢名で「連翹」と書き、英名は「golden bells」「金の鈴」という意味になります。

 

その名の通り、鮮やな黄色の小さなお花が鈴のように下にうつむき、連なるように咲きます。

 

実には、抗菌、解毒、利尿作用があり、漢方薬としても使われているようです。

 

花言葉は「希望」「期待」「遠い記憶」など。

 

空に向って長く枝を伸ばし、春に黄色い花をたくさんつけることから「希望」という花言葉がつけられたようです。

 

「レンギョウ」のお花の特徴は、4枚の花びらが十字になっているところです。

 

 

さて、ここからは、このレンギョウのいけ方についてのお話です。

 

まず、レンギョウをいけるときに注意しなければいけないことがあります。

 

それは、枝はため(曲げること)がきかず、中空で折れやすいことです。

 

レンギョウをいけるときは、自然の枝ぶりをいかしましょう。

 

枝をよく観察していると、いろいろな枝の形があることに気づくと思います。

 

枝先がアーチ状に曲がっていたり、つる性のように長く伸びたもの、立ち枝になっているもの。

 

それらをよく見て、決して無理な力を加えずに、自然のもつ直線曲線をいかしてみましょう。

 

もちろん、枝ぶり自体が豪華なので一種いけでも素敵です。

 

その場合は、奔放な枝の動きをのびのびと見せて自由に表現しましょう。

 

一種いけは、本数を増やして豪華にしたり、一枝にして趣を表現したりと楽しむことができます。

 

また、花や枝を適度に整理することも大切です。

 

整理すると、枝が軽やかになりいっそう動きがでてきます。

 

レンギョウは黄色がとても鮮やかなので他のお花と合わせることが難しく感じます。

 

椿カラーなど白が入っているお花と合わせたり、菜の花チューリップなどの黄色系のお花と合わせるとまとまりやすくなりますよ。

 

さあ、「レンギョウ」をいけて、春の暖かな黄色の光をお部屋に取り込んでみましょう。