「アネモネ」という個性的で鮮やかなグラデーションのお花。
皆様も一度は見たことがあると思います。
春になると、いけばなでもこのアネモネは大人気でよく使う花材の一つです。
今回は、このアネモネについてのお話です。
花言葉は、「はかない恋」。
ギリシャ神話のアドニスに恋をする女神アフロディーテのお話からついた花言葉。
アドニスは狩りの最中に不慮の事故でなくなってしまいます。
彼の死を悲しんだ女神アフロディーテの涙やアドニスの血から咲いた花が、アネモネとなったと言われています。
この二人の恋が叶わなかったことから「はかない恋」という花言葉になったと言われています。
英名は「wind flower」。
ギリシアの自然哲学者テオフラストスがこのアネモネに対して用いた「風」を意味するギリシア語に由来するとも言われています。
他にもいろいろな諸説があるので、後で詳しく調べてみると楽しいかも知れませんね。
アネモネの鮮やかな花びらに見えるものは、実は「ガク」なのです。
中心の黒っぽい部分が「花」となり、パセリのような葉はガクのつけ根にあります。
アネモネは花びらがない珍しいお花なのです。
また、光に対してとても敏感です。
明るい光のときはガクが開き、暗くなるとガクを閉じます。
先日、アネモネをいけたときも同じような変化が見られましたよ。
昼間はガクが全開に開いています。
夜になり光がなくなると閉じていきます。
そして、朝になるとまた開いてきます。
その繰り返しでお花が終わりに近づいてくると、今度は開いたままの状態になります。
アネモネは、人間のようで愛着がわく、とても興味深いお花ですね。
このことから、アネモネの切り花はあまり明るい光の場所にいけると終わりが近くなりやすいことになります。
アネモネをいけるときは、直射日光が直接当たる場所にはいけないようにしましょう。
アネモネと合わせるお花は、スイートピーやチューリップがとてもお似合いです。
全体的に春らしいイメージでいけてみると素敵ですよ。
さあ、お部屋に春の可愛いお花をとりいれて春を楽しんでみましょう!