機械式気動車、キハ41000形グループの1形式、キハ41300形のうちの一両。
戦前当初、ガソリン動車キハ41000形として製造され、
まだエンジン技術が未熟だった当時、輸入の機関に匹敵する性能を目指した、
国産6気筒ガソリン機関GMF13を採用したそうです。
その理由には、国産化を重視した鉄道省の方針を反映したもの・・・とありました。
キハ41000形全体が複雑な変遷を経ており、
戦時中は燃料統制により、完全に使用停止を余儀なくされ、
天然ガスの産地であった千葉・新潟地区に配置されていた12両のキハ41000形は、
戦後の昭和23年に天然ガス動車へと改造され(機関形式はGMF13のまま)、
キハ41200形という形式に変更されました。
しかし、天然ガスが高価な上、ガスの充填に手間がかかることと、
そしてガソリン機関共々、常に爆発の危険が付きまとうという問題がありました。
(低材質、低工作精度だったのでしょう、現在の技術では有り得ませんね;;;(;^_^A )
そこで、その後のディーゼル機関の実用化、燃料統制も解除となったことから、
GMF13とそのまま置き換えが可能な、8気筒のDMH17を6気筒化したDMF13に換装し、
再度キハ41300形へと形式変更されました。
DMF13、6気筒ディーゼルエンジン。
バッテリー・・・でしょうね、『畜』って書いてありますし(笑)
その後、昭和32年の車輌称号改正で、キハ04-8となりましたが、
キハ10系、20系などの、本格的ディーゼル動車が量産され始め、
総括制御の不可能な本車両も、間も無くの昭和33年に廃車となったそうです。
そして、遠州鉄道に譲渡された後も地方私鉄を転々とし、
最後は筑波鉄道にて、1985年に引退・・・
実に半世紀以上の時を経てきたわけですが、度重なる機関や形式の変更のみならず、
激動の時代をくぐり抜けてきたキハ41300形の50年は、只の50年ではないですね。
博物館で直に実車を見ても、それほど強い関心のなかったキハ41300形ですが、
この投稿のために調べていくうちに、
歴史の重ささえ投影するこの気動車の価値を認識しました。
今度会うときは、間違いなく見方が変わっているでしょう♪(o^-^o)♪
さて、それはそうと・・・
機械式気動車というと、yasuはやっぱりこれを思い出します♪
SNCF(フランス国鉄)のDMU(ディーゼル動車)、
X4500+XR8600形でございます♪
↓ この模型についての記事は、下記をご参照くださいませ m(_ _)m
正直なところ、これが本当に機械式なのか今ひとつ確証が持てませんが、
もし本当に機械式だとすれば、総括制御ができるのは、
日本の気動車の常識を考えると、やっぱり驚きですね ∑( ̄□ ̄;
もっとも、キハ41000形よりもだいぶ後の、1963年の登場だそうで、
日本は液体式に移行して、フランスは機械式のまま、
それぞれの気動車を、進化、発展させたと考えるべきでしょうね。