夏に切り花を長持ちさせるには?
こんにちは!
日に日に気温が上がってきていますね。
今日、東京の最高気温は29℃!
もう少しで真夏日です。
そして、気温が上がってくるとよく耳にするのが「お花がもたない」という言葉。
せっかくお買い上げいただいたお花ですから、花屋としても長く楽しんでほしい!
ということで、どうしたら夏に切り花を長持ちさせることができるのかについてお話ししたいと思います。
まずはなんと言ってもコレです。
その1、花瓶と水は清潔に!
夏は気温が高いため、水中のバクテリアが繁殖しやすくなります。
花瓶の中で増殖したバクテリアはやがて茎の道管を詰まらせ、花を萎れさせる原因となってしまいます。
ですから、夏場は水をこまめに取り替えるだけではなく、花瓶の汚れをきちんと落とし、清潔な状態にしておくことが重要です。
また、その際に茎をよく洗い、下の部分を1cmほど斜めに切っておくと(切り戻し)、水の吸い上げが良くなりますよ。
その2、水の蒸散を防ぐ!
蒸散は主として、葉の裏側にある気孔を通して起こります。
気孔は明るい所で開き、暗い所で閉じるので、直射日光の当たる場所には絶対に置かないようにしてくださいね。
また、乾燥した場所では蒸散が促進されてしまいますので、エアコンなどの風の当たる場所におくのもNGです。
また、余分な葉を取り除くことで蒸散量を減らすことができます。バラなどでは特におすすめ。
その3、果物のそばにおかない!
植物ホルモンの一つエチレン。
エチレンガスが切花の細胞膜を通過すると、細胞内の各プロセスが活性化し、老化を促進させてしまいます。
エチレンガスはりんご、バナナ、トマトなどの果実が成熟する時に多量に生成されるほか、タバコや線香の煙にも含まれているので、それらの近くには置かないようにします。
その4、糖質を補う!
ご存知植物は、光合成によりエネルギー源となる糖質を合成しますが、暗所ではそれができません。ですから切花は、切り取られ出荷された後、糖度の濃度が低くなりエネルギーが不足していきます。
さらに夏場などは、気温が上がることで切り花の呼吸量が増え、必要なエネルギーである糖質がますます不足してしまうのです。
これもまた切り花の日持ちを悪くさせる原因となります。
また、糖質はエネルギーとなるだけではなく、浸透圧を調整し細胞内に水を引き込む物質としても重要です。
いかがでしたか?
その1〜その3まではなんとかなりそうですが、糖質の補充は難しいですよね。
そこでやはり便利なのは、市販の切り花栄養剤。水の抗菌効果もあるので一石二鳥!
巷では、砂糖を足す、10円を玉入れる、漂白剤を入れる…などもの方法も言われていますが、やはり専門的に作られた切り花栄養剤が一番効果的であると思います。
使ったことのない方は、夏場だけでも一度試してみてくださいね。
特に、まだ糖質がほとんど蓄積しない段階で収穫されるバラや、トルコキキョウ、ストック、金魚草などは、開花する際に糖質が不足するため、切り花栄養剤の使用は開花の促進と日持ち延長に効果がありますよ。
おまけ
夏でも長持ちするお花ランキング!
1位 キク類
2位 カーネーション、アルストロメリア、スターチス、トルコキキョウなど
3位 ケイトウ、宿根かすみ草、リンドウ、ラン類など
やはりキク類は強いですね!
昔と違い、今は色とりどりのかわいらしいスプレーマムやまんまるピンポンマムなどが出回っています。あまり手がかけられないという方におすすめ。
ぜひ、お花やさんで探してみてくださいね。
癒しを与えてくれる花たち、暑い夏も上手に楽しみましょう!
フラワーショップつぼみ
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