水仙はナルシスト? | 御茶ノ水のお花屋さん*フラワーショップつぼみ

水仙はナルシスト?

冬枯れの公園の片隅で甘い香りとともに可憐な花を咲かせる水仙。

真冬に見せる青々としたその葉姿には強い生命力を感じます。

今回は水仙にまつわるお話を。



水仙はヒガンバナ科スイセン属で、原産はスペインや北アフリカなどの地中海沿岸。

日本へは球根が中国から海流漂着したのではないかと考えられているそうです。

日本水仙と名付けられた画像のこの品種も、元々は日本原産ではないのですね。


花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」。

可憐な花には似つかわしくない花言葉がなぜつけられたかというと、それはギリシャ神話に由来します。


そのストーリーがこちら。

『絶世の美貌を持つ少年ナルキッソスはその美しさから人々に高慢な態度を取ってしまったために神々の怒りを買い、「自分だけを愛する」という呪いをかけられてしまいます。

ナルキッソスはその呪いのとおり、池に映った自らの姿に魅了され、水面を見続けるうちにとうとうやつれ果てて死んでしまいました。

のちにその池の縁には水仙の花が咲きました…』というもの。


美少年ナルキッソスの化身とされた花が水仙だったのでこのような花言葉になったのですね。

また、水仙の学名が「ナルシッサス」になったのも、ナルシシズムやナルシシスト(ナルシスト)という心理学用語が生まれたのもここからきているとのこと。


少しうつむくように咲く花が池の水面を見つめ続ける美少年の姿だと思うと悲哀を感じますが、ご存じ水仙は毒を持つ植物。

ナルキッソスはその毒で何をしようとしたのでしょうね…



さて、話は変わって、こちらは10月下旬の芽を出した水仙の様子です。[関東南部]



12月中旬頃には青々と葉を茂らせ、茎の先端にはつぼみができつつあります。



1月中旬。およそ3ヶ月で花を咲かせました。



このように、地植えにしておけば、ほぼ世話いらずで時期が来ると芽を出し花を咲かせてくれる水仙ですが、誤食することがないようくれぐれも植える場所には注意してくださいね。



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