受験をして思うことは色々あるのですが、合否など抜きにして、私の中でグッときた瞬間があります。
Q 夏と秋ではどんなところが違いますか?
「セミの声がとまって、
日が暮れるのが早くなって、
果物がおいしくなると、秋だと感じます。」
お受験塾の授業で、夏と秋の違いについて聞かれた際に、息子がこう答えたと聞いたときです。
我が子ながらに、美しい言葉だなと感動したことを今でも印象深く覚えています。
もちろん、息子にこのような表現を教えたことはありません。でも、受験に向けて改めて自然や四季について体験したり学んだり、親子で会話をする中で、息子が自分なりに身につけてくれた感性なんだろうと思うと、これだけで、受験をした意義のようなものを感じました。
私は、幼少期を自然豊かな土地で過ごしているので、ごく当たり前のように、自然の中から四季の移ろいを感じ取ってきました。
しかし、生まれた頃から都心で過ごす息子にとっては、この感覚は意識して生活しないと掴めないものだったのではないかと思います。
そういえばその夏、私が息子と歩いていた際、
「ママは昔から、セミの声が聞こえ始めると、もうすぐ梅雨が明けるなって感じるんだよね。」
という話をしたことがありました。
息子はへーという感じで、興味を持ったような持たなかったような、曖昧な返答だった気がします。
それでも、なんとなくそのやりとりを覚えていてくれたのかもしれません。季節の変わり目を肌で感じとる感性を、息子と共有できたことがなぜだかとても嬉しかったです。
端からみたら、どうってことないありふれたエピソードなんですが・・・
忘れたくない思い出だなと、今回ブログに記してみました