ネタバレはしない。それは大前提。

(対面で、回避不可能な状態でネタバレしようと思った、という発言を聞いて戦慄したというか、ほぼブチギレに近い境地に至ったわたしにつき。人の嫌がる事はしないと心に誓っているのでネタバレはそりゃしません)


だが、どうしてもこのこぼれ落ちていく感想というか、心にわいた感情というものを残しておきたいと思い、いや整理しなければやってられないと思い、雑談と称してブログに残している。



そんな前提はいいとして。


長い前提はカットしろよ!という感じなのだが。



なぜわたしはこうも前提が長くなるのか。

こういう話もカットしろよってな。




もうすぐ年齢を1つ重ねるのだが、初めて1日に映画館で2本映画を観るという経験をしてきた。

朝に1本、お昼に1本。

体調を一昨日・昨日と崩しており(コロナや風邪ではなく、単純に持病のせい)、この日を楽しみにしていつつも行けるか不安だったのだが、ゆっくり休んだらなんとか回復でき、はしごする事ができた。



ちなみに、何を見てきたかといえば、

朝は「ヒットマン・ロイヤー」

お昼は「ゲネプロ★7


どちらも今日公開初日の作品である。

ずっと楽しみにしており、どうしても当日に見たくてうずうずしていた。

いざ踏み込むと、想像を遥かに超える世界が広がっていたというのは、なんだか薄っぺらい言葉に聞こえるだろうか。本心からこぼれている言葉なのだが、自分の中にある語彙を凌駕する感情というのを表現するのはなかなかに難しいものだ。

そう、ほんとうにすごかった。

1度で解釈するには膨大すぎる量の情報を一気に叩き込まれたような気分であり、考察好きにはたまらない内容だろうなという感情もあり、そしてゲネプロ★7についてはラストの解釈を鑑賞された皆々様おひとりずつに聞いて回りたいしぶつけ合いたい(いやラストと言わず全てにおける解釈合戦したい)

むしろ教えてほしい、どう受け取るのが正解なのかを。おそらく人の数だけ正解はあるのだろうが、一向に腑に落ちる気配がなく、誰かわたしの感情を一つ一つ紐解いて言語化してはくれないだろうかという気持ちだ。

よろしく頼みたい。




1作品ずつ、ネタバレのない感想をこぼしていきたい。



「ヒットマン・ロイヤー」


設定がまず面白かったというか、惹かれた。表の顔と裏の顔。それは離れた位置にあればあるほど「良い」と思う、それがわたし。


正義とは、なんだろうか。

人の数だけ正義とは存在しているが、その正義には「純粋なもの」もあれば「先入観が作り出した虚像」もあると思う。

先入観というのは時に裏切られるものだが、先入観を正とし押し付けるというのはよろしくない。

それを思い知らされるシーンがあった。

可愛らしいというか、愛らしいというか。思わずにこにことしてしまうシーンをこえた先にそれがあり、自分の中にあった先入観を一旦溶かして考えよう、という意識が芽生える。

正しさというのは、やはり強く眩しかった。

正義を貫く答弁は滑らかで、流麗な物語のようだ。

柔らかい、というよりもなんだか透明というか。

濁りのない水。

威圧感以上の滑らかさのせいだろうか。

個人的には、久しぶりに手に汗握ったというか、「ヒーローの登場だ!」と興奮したシーンがある。

「うわあああ!!!きたあああ!!!」とひとり興奮気味。よかった、よかったよ……



あと、本当のラスト。

ラストだよ。

待ってほしい、ラストはとりあえずまってほしい。


「ゲネプロ★7


本予告で「想像と違うお話がそこにある!」とますます興味深くなった物語。本編は、頭の中にあったものの10億歩くらい先をいくとんでもない物語だった。

なんだ、あれは。

なんなのだ、どういう事だ情報量が半端じゃないぞ!?

1回で咀嚼できた人はすごいと思う。


舞台が舞台の映画。

それだけで好きだと思っていたが、好きな要素しかなく終始興奮気味。しかし、人がぶつかり合うシーンというのは痛みに共感しやすいのか、どうしても息が上がってしまう。怖い、と感じてしまう。

クライマックスは乗り越えられたのか、と問われれば終わった直後静かに過呼吸気味になったとだけ報告しておく(誰に)。あれは……しかしあれはだな!?(言いたい事をネタバレになるためぐっと堪える様子)

そしてラスト。ラスト、ラストだよラストぉぉ。

全てが素晴らしく、情報と感情と視線と音楽と全てで畳み掛けてくる中のラスト……。はあぁぁなんだ、すっごい。すごすぎてもはや的確な言葉が見当たらない。



言いたい事しかない。

だがそれはネタバレになるから言えない。うわあ、語りてぇ





1日にすごいものを2回も浴びてしまったようだ。

興奮がさめない。手にまだあの興奮がしみついている。

感情がこぼれ落ちていく。

だけど、新たな情報を噛み締めるたびこぼれ落ちる記憶も多々あり、「もう1回見て咀嚼するしか?」となっている、特に「ゲネプロ★7」に関しては2周しなければ拾えない部分も多い気がする。いや、こぼしているシーンが多すぎる。記憶は上書きされていく。そのせいでこぼすシーンも出てくる。はあ、咀嚼時間ください。



1日に2回も映画を見るなんて、贅沢な時間だったなあ。


全てを忘れて濃い時間にどっぷりと浸かった。

この感情全てを言語化できる語彙力がほしい。


おすすめです。ほんとうにおすすめしたいし見てほしい。

語らせてくれ