その①からどうぞ、その①に載せきれなかった、1時間半くらいかかってまとめた感想を加筆修正特にせず丸ごと提出したものになります

①はこちら↓




今回はその続き。





そういえば、書き忘れていた。

入り込み、思考の中を彷徨う多家良さんに、「多家良」と声をかける友仁さんの姿。段々とはっきりしていくような感覚があったのは、もしや意図的なのだろうか?多家良さんの意識が戻ってくるのに同調するような。


引き上げる存在。

連れ戻す存在。

だけど、なぜだか「別々の個体が合わさった1人」のようには見えなくて、「境界線をかき消された」感じ?

例えば、「バクマン。」の亜城木夢叶は「2人で1人」だが、はっきりと別意識を持つ2人が存在している、と思っている。だが、この2人はなんだか異なるように見えるのだ。友仁さんは多家良さんについて(と捉えていいのかな)、分からないと答えていたのに、なぜだろうか。

多家良さんが、「やってみればわかる」と言っていたから、だろうか。……まあ、「演じる」とはそういう事なのだが。人ひとりの人生を丸ごと背負うと同義なのだからそういう事だが。



演劇とは奥深いが、危険と隣り合わせとも見える。

だが、「別の誰かになる」という楽しさも同時にある。



……これだから、芝居に恋をしてしまうのだよ。

はあ、すっごいや、やっぱり。

永遠の片思いしちゃいますね!こんな大きな魅力を持った芝居には、そりゃあ。そして、引き寄せようにも引き寄せられない、形を変えていくから。

というのは、個人的な意見。




あぁ、ああなんだろう、なんて言えばいい?


どう言葉にしたらいい?




冷田さ〜〜ん!!!!!

助けてくださ〜〜〜い!!!!!(困った時の冷田さん)()


初めて原作を読んだ時に思った「なんかとびきり綺麗な人出てきたんだが???」を軽く超える美人さん出てきたなあ〜〜と思ったら冷田さんだったから驚きで。


冷田さん、本当に優しいよね。



最初の印象としては、なんというか「冷酷そう」だったけれど、そんな事はなくて。段々と変わっていく印象と、多家良さんを見守る瞳がもう優しくて優しくて。。

「消費者としての意見」、ものすごく響きました。


あのキャッチコピーについては、音で聞いても文字で見てもやはり考えさせられる、と改めて。




そして、愛姫ちゃん。

いい意味で場に別の空気を入れてくれるというか、愛姫ちゃんがいると場の空気がガラッと変わるというか。

だけど、見事なまでに「読めない」からなんというか面白い。絶対に単純ではない、だけど「アイドル」から滲み出る「人間らしさ」というのは名前の通り「愛おしさ」さえある。


偶像として、ではない「ひとりの人間」がいるあのシーンは、あの台詞は震え上がった。



友仁さんの苗字を、多家良さんのジェスチャーから頑張って当てようとするところ、可愛かったなあ。


飯谷さんは、もう、最初から「爆発」していたなあ、すごかったなあ、なんだろう、あの存在感。

それでも舞台を見にきていた九十九さんにも、共演していた友仁さんにも役を認知されていないとはどういう事なのだろうか、「飯谷さん」という人間が強すぎたのか?


突っ走っているし、ツッコミどころは多いけれど、意外と「ダブル」の世界においてはバランサーのようにも見えるから飯谷さんってすごいや、となんとなく思う。

いてほしい、と願うシーンが何度もあった。

まあ、いたらいたで全部かっさらっていくだろうからそれはそれで「ちょっと待ってくれ」になりそうな気もするが。。笑





葛藤、ぶつかりあい、拭えない過去、全てに向き合う姿から繋がるように劇中劇が展開される作品とはまた違う(いわゆるA3!のような)(あれは、それをひっくるめて全てを舞台で昇華するまでがストーリーだと個人的に思っている)。いや、この「危うさ」「もどかしさ」「どうしようもない孤独」「拭えない寂しさ」こそ「ダブル」なのだ。

原作を読んだ時の感想がそのまま自分の心に出ている、言葉として。つまり、これが「ダブル」という世界なのだ。



かきむしりたいほどにざらついている。



演出も、本当に素晴らしかった。

やっぱりすごいや。

文ステで浴びた時から凄かった、という感想を残しているが、やはり中屋敷さんの演出というのは引きこまれるだけじゃない。入ってくる。あれが「正解」なのだと叩き込まれる感じがする(個人的な感想)

そしてこの切り取り方、想像を遥かに超えるお話の切り取り方で圧倒された。




あの、

幕が閉じずに暗転明るくなってキャストさんが出てこられるこの流れが「あぁ〜〜〜演劇を見ている〜〜〜!!!!!」という感じで好きだった。

演劇を浴びたなあ!というか。



視線の強さ。言葉の強さ。揺らぎ方。

声が出ない中だからこそ強く、強くわき立つ感情。

関係性の名前。

感情や、言葉の詰まり方。空白。

必要な間にこもる「無声」。


その全てが圧巻で、欲を言えば細かな揺れまで見たいから配信を買いたい。




というか、

あの、

誰か、「ダブル」の感想言葉にしてくれないかな。。

全部書ききれていないよ、言葉がないんだもの。。




あ、でも、ひとつだけ確かな事というか、ずっと思っている事言わせてほしい。


多家良さん、

友仁さんのこと「友仁さん」って呼ぶの最高だよね。