前編をさきに読んでからこちらをお読みください。
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久しぶりに降り立った日本の匂いに懐かしい思いをはせた。
やはり俺は日本人なんだと再確認し、やはり本社へ寄って日本に戻させてくれと言いに行かなければと思った。
けど、今日はあいにくの休日だから会社に行くのは後にして、雅紀のもとへうっすらある記憶を頼りに雅紀の家へ向かった。
変わらなければここで合ってたはず、と記憶を頼りにきたここはやはり何も変わってなかった。そのまま合鍵で開けようかと思ったが、しばらく帰ってないからどうも使いづらくてインターホンを押した。
「はーい、
え、しょーちゃん?!」
ドタドタドタ
ガチャガチャガチャガチャ
「しょーちゃん!」
「うわっ!」
おいおいそんな慌てなくても笑
泣きながら飛び出してきた雅紀は俺に抱きつき、しょーちゃんしょーちゃんと泣きながら言った。
ああ、やっぱり雅紀がいい。
懐かしい温もりを感じながらやっぱり日本で仕事がしたいなと全然違うことを思った。
もう離したくない、ずっと一緒にいたいとぎゅっと強く雅紀を抱きしめた。
それからしばらくしてようやく雅紀は自分の状態に気付いたらしく、慌てて俺から離れた。
「しょーちゃんおかえり」
そう言って俺にキスをくれた。
俺も雅紀にキスした。
もっとキスしたい衝動を抑えて家の中に入った。
何も変わらぬ雅紀の部屋だった。
15時になろうというところ、急に散歩に行こうと雅紀が言い出したので一緒に懐かしい散歩道へ向かった。昔はよく来たものだ。帰り道ではないがよく一緒に帰れる時はそうやって遠回りして色んな話をしたっけ、
久しぶりに繋いだ手は初めて雅紀と手を繋いだような感覚になった。雅紀の隣にいたいとそう思った。
「あ、桜もうすぐ満開になりそう。いつかまた見たいと思ってたんだよね。」
まだ満開には少しだけ早かったが、それでも雅紀は帰ってきた俺に早く桜を見せたかったんだろうなと思った。
帰りも手を繋いで家でも手を繋いで
久しぶりの日本で久しぶりすぎる雅紀の温もりと変わらない風景がとても幸せだった。
そして、月明かりが差す頃、俺たちは身体を繋げ、久しぶりの気持ちよさに酔いしれながらまた愛を誓った。
あなたと紡いでゆく季節は
眩しく光満ちて
変わらぬ明日を祈るように
夜の果てを見つめて
もう迷わない
Fin.
前後編読んでくださりありがとうございました。感想はどちらのコメに送ってくださってもメッセに送ってくださっても構いません。感想お待ちしております。