「みくー!」


どさっ!ギュッ


飛びついて後ろから抱きしめてきた


いつものことだけど



「なに?急にやめてよ

びっくりしたんだけど」





「なによー

いつものことじゃん!」


そんなこと言いながらバンバン背中叩いてくる



「痛いんだけど」


「ごめーん」



「ねぇー

今日は一緒に帰れるでしょ?」




「さぁ、兄貴が迎えに来なかったらかな?

でもなんも連絡今んとこ入ってないし


多分今日も一緒だよ」




「えー

たまには一緒に帰ろうよ」




「だから兄貴と一緒でいいんなら付いてくればって言ってるじゃん」




「やだよー

だって美紅、潤さましか見てないじゃん

しかもくっついてるし」






「はいはい

前も聞いたし、文句あんなら一緒に帰らなきゃいいでしょ」




「つまんないんだってば!」



「兄貴に聞いてみるよ

まぁ、いいって言わないよ

それだったら一緒に帰ろうって言うよ」





コソコソコソコソ


「ねぇ?戻った方がいいんじゃない?」

すごい小声で聞いたら




「あっ、時間だ

じゃ、後で!」





「うん」



「美紅、授業だぞ

早く教室入れ」



どいつもこいつもみんな私のこと美紅って言う



今のは物理の二宮先生だ


実はドSらしい


私は興味ないし

授業受けられたらいいやって感じだから




けど、やっぱ先生も苦手っつうか、ろくな大人なんていないから


私は無言の返事しかしない


これもいつものスタイル



普通に授業を受けて、当たり前のようにこなしてそしたらまた終わった




もう今日の授業はない




終わって片付けてたら、急に後ろから



「一緒に帰るから教室にいろ」


後ろから抱かれて耳元で毎回のように囁くからいつもドキドキしてる





「兄貴?あのさ、美織も一緒に帰っていい?」



「いいけど

じゃあ、迎えに行くまでに美織と一緒にいろよ」




「分かった」



そしたら兄貴は掃除をしにいった





いつもこうやって言いに来てくれるんだけど、兄貴といるとやっぱずっとドキドキするんだよね