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Super Elastic ! Super Optimistic !

中央大学ロースクール生が新司法試験合格を目指すブログ。10回受験して、10回合格する力をつけることが目標!

 主観的な出来は、最悪。
 分量は、6ページ半から7ページくらいでした。


 設問1は、時効の起算点をどの時点でとればいいかわからずに、(1)(2)共に大混乱して、思考が止まりました。
 やむを得ず、設問2,3から解答しましたが、追い詰められた最後の10分強の時間で、整理をすることができるはずもなく、基本事項さえ書けていませんし、明らかな誤りを書いてしまいました。
 全科目を通して最大のミスをしてしまった設問です。
 ほぼ、点は入っていないでしょう。
  

 設問2は、契約書を経緯から、妥当な結論を導くことに専念しました。
 現場思考問題であり、かつ、当事者の意思解釈が求められる問題で、解答の筋道を考えるのに苦労しました。
 一定の規範を立て、事案をあてはめるという最低限のことはできました。
 
 設問3は、基本問題でした。
 施錠忘れを重過失と認定すれば、答案で書いたような理論構成は不要でした。
 ただし、問題文に「おこわ」と「だし」に寄託契約の関連性を基礎づけると思われる事実があったので、両者の契約を関連付ける形で、債務不履行を認める筋もありうると思い、このような構成を採りました。

 時間管理のミス、基本事項をしっかり書くという意識の欠如によって、設問1では大きく失点してしまいました。



民法 
第1 設問1
 1 (1)について
  (1)本件では、Eは本件土地の持分権に基づいて、甲土地の所有権移転登記の抹消を求めると考えられる。
    これに対し、Fとしては、①Dの占有開始時を起算点とする長期取得時効(民法(以下、略)162条1項)、②Aの占有開始時を起算点とする長期取得時効を主張することが考えられる。
    しかし、(時間切れ)
 2 (2)について
  (1)まず、長期取得時効の要件事実は、①ある時点での占有の事実、②①から20年経過時の占有の事実、③時効援用の意思表示である。
    162条1項によれば、善意、平穏、公然、所有の意思が必要とも思えるが、186条1項のよって、これらの事実は推定されるため、請求原因での主張は不要となる。
    また、186条2項により、一定の占有継続の事実は、前後両時点の占有を立証することで推定されるため、①②が必要となる。
  (2)本件では、仮にAの占有開始時を時効の起算点とする場合には、本件のBA間の売買契約の事実は、①を基礎づける事実となる。
    一方、Dの占有開始時を時効の起算点とする場合には、本件のBA間の売買契約の事実は自主占有事情を基礎づける事実となる(時間切れ)。
第2 設問2
 1 本件では、Gからの和風だし(以下、「だし」とする。)の1000個の返還請求に対し、Hは、寄託された2000個のうち、1000個が既に存在しないため、これに応じればFの返還請求権を害するとして、これを拒んでいる。
   このようなHの反論が認められるか。
 2(1)まず、Gの返還請求権の根拠は、寄託契約に基づく目的物返還請求権であると考えられる(寄託契約書(以下、「別紙」とする。)6条)。
    そうすると、上記条項を形式的に適用すれば、Gは1000個のだしをHに寄託しているため、1000個の返還請求が認められるのが原則である。
  (2)しかし、Hにはだし1000個の盗難について、施錠忘れという過失が認められる。
    また、GはFと共にだしをHに寄託しているため、一定の範囲でFの返還請求権を侵害しないように配慮する義務を負うべきと思える。
    この点、契約の解釈は、当事者間で作成された契約書の条項、契約締結の経緯等を踏まえて、当事者の合理的意思に沿って行うべきである。
  (3)ア 本件では、だし2000箱分は、酒類及び品質が同一であり、包装も均一であることから、「本寄託物と酒類及び品質が同一である物」(別紙3条1項)にあたる。
      そうすると、Gは、Fの寄託した「だし」1000箱分と、自らが寄託した1000箱分について混合保管されることに承諾しているものとされる(別紙3条1項)。
      そして、別紙4条によって、混合保管しているだし2000個については、GFは互いに2分の1(2000箱分存在する場合は1000箱分、1000箱分しか存在しない場合は500箱分)の共有持分権を有することになる。
      なぜなら、FとGは互いに、Hに対して1000個のだしを寄託しているため、寄託した物の数量は同一割合だからである。
      そうすると、契約書の規定によれば、Gは、500個の範囲で返還請求を求めうることになる。
    イ 次に、GFは同一日時である平成23年9月25日にそれぞれHに対して、だし1000個を寄託する契約を結んでいる。
      このように寄託契約が締結された経緯は、Fが自身とは別の地域でだしを販売することをGに依頼したことから、同年9月10日、だし1000個を500万円でGに売却した後に、いずれもHが有する丙建物での寄託を申し込んだものである。
      このような経緯からすれば、Gは、Fがだし1000個をHに寄託したことを十分に認識していたといえる。
      よって、Gは、同一機会にだしの販売という同一目的の寄託契約を結んだ者として、Fの返還請求権を侵害しないように配慮する負担を負っていたと考えられる。
    ウ さらに、本件盗難は、Hの過失に基づくものであり、HがGの返還請求を全て拒めるとするのは、不当にHを利するものである。
  (4)以上より、共有持分権が認められる500個の範囲でGの返還請求が認められるべきである。そして、本来であれば返還が認められるはずであった残り500個について、債務不履行(415条)としてHが填補責任を負うと考える。
第3 設問3
1 債務不履行の成否
 (1)本件「山菜おこわ」(以下、「おこわ」とする。)については、平成24年1月中に、FH間で無償寄託契約が締結されている。
   そうすると、受寄者は「自己の財産に対するのと同一の注意」(659条)を果たせばよいことになる。
   本件では、盗難の原因はHが丙建物の施錠を忘れていたためであり、直ちに「自己の財産に対するのと同一の注意」を怠ったとはいえない。
   よって、過失が認められず、債務不履行が成立しないのが原則である。
 (2)もっとも、Hは、Fから「おこわ」の保管場所について相談を受けたため、「だし」の寄託を受けて丙建物が有効活用されていることや、丙建物にはなお保管場所があることから、「おこわ」を無償で寄託することを承諾している。
    このような経緯からすると、「おこわ」については、「だし」と同様の管理体制(善管注意義務(別紙2条2項))が敷かれることについてFは期待をしていたといえる。
    また、Hにも、このようなFの期待を生じさせる言動が認められるため、信義則上(1条2項)、「おこわ」についても、「だし」と同様の善管注意義務が生じていると考えられる。
 (3)そうすると、施錠忘れという事実が認められる本件では、Hに過失があるといえ、無償寄託契約の債務不履行が認められる。
 2 Q百貨店全店舗で「おこわ」を扱ってもらえなくなった損害(以下、「本件損害」とする)の賠償
 (1)本件損害を、415条に基づく損害賠償によって求めることができるか。
   本件損害は、「おこわ」の評判が良ければQ百貨店の全店舗で扱ってもらえたものであり、特別事情に基づく損害(特別損害)である。本件損害の賠償が認められるか。
 (2)この点、416条は損害賠償の範囲を定めているが、この趣旨は、因果関係が認められる全損害のうち、妥当な賠償範囲に限定するために、社会通念上相当な範囲に対象を限定する点にある。
   そうすると、特別事情に基づく通常生ずべき損害については、416条2項に基づいて、特別事情の予見可能性が認められるときに限り、賠償を認めるべきである。
   なお、予見可能性の判定時は債務不履行時である。
 (3)本件では、たしかに、平成24年1月頃の無償寄託契約締結時には、Hは「おこわ」の評判が良ければQ百貨店の全店舗で扱ってもらえたという特別事情を予見することはできなかった。
   しかし、平成24年1月16日に、Hが和南を訪れたときには、Fから、Qの食品売場に「おこわ」を置いてもらえることになった旨や、「おこわ」の評判が良ければQ百貨店の全店舗で扱ってもらえる可能性がある旨を聞いている。
   さらに、Q百貨店が「おこわ」を販売することから、和南では、Q百貨店が販売を始めるまでは、和南で販売しないことにしている。
   そして、平成24年1月16日に、Hは和南を訪れていることから、和南で「おこわ」が販売されていないことを認識できたはずであり、やはり、Q百貨店で「おこわ」が販売されることを認識しえたといえる。
   そうすると、債務不履行時である平成24年1月24日には、Hは、「おこわ」の評判が良ければQ百貨店の全店舗で扱ってもらえたという事情を予見していたといえる。
 (4)よって、416条2項の要件を満たすため、本件損害の賠償は認められる。
以上