ロシアの傭兵となるシリア人に奈落の道を思う | 白鳥と猫とわたし

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 シリアは、長く内戦が続き、イスラム過激派組織ISが勢力を拡大し、アメリカ軍やロシア軍などの掃討作戦によりほぼ壊滅状態に追い込んだものの、国土は荒廃し、国民は計り知れない苦難を味わってきました。難民となり離散した人や、家族が戦闘の犠牲になり、癒えない傷を抱え、壊滅した町にとどまり、生き抜かなくてはならない人がいます。

 

 だれもが運命に翻弄され、将来が見通せず、険しい道を進まなくてはなりません。世界では、ウクライナ戦争に多くの目が注がれ、シリアの悲惨な現状は置き去りになっているかもしれません。

 

 ここへ来て、シリア国内で、ロシアによる傭兵への徴集が活発になっていると言います。ロシアの戦闘員不足は明らかで、高給を掲げて人員の確保を急いでいるようです。

 

 シリア人の男性は、危険を承知しながらも、経済的に崩壊した自国での生活に困窮しており、報酬を目当てに戦地に赴く決断をします。なかには、西側による町の爆撃でほとんどの家族を失い、妹は足を切断する重傷を負い、憎悪をアメリカやウクライナに向け、戦闘への参加を決心する若者もいます。

 

 制止をうったえる妹の声をふり切って、彼は、自分たちの怨念を敵にぶつけるように、不毛の戦いに赴こうとしています。彼には、報酬を得て、妹の将来に希望を抱けるように、生活が楽になるように願う気持ちもあります。

 

 しかし、ロシアは、自国の兵士にさえ、給料の未払いがあり、現地で反発の声が上がっています。何より、兵器や装備が不足し、劣悪な環境に置かれ、多くの戦死者があるとされます。

 

 当然、外国の傭兵の扱いがいかなるものか、想像に難くないでしょう。それを承知の上で、シリアから多くの人が傭兵として激戦地へ向かうとは、シリアの人に深く絶望感が染みついているかのように思えます。

 

 想像を絶する苦境を味わい、荒廃した国や生活もままならない町で、明るい未来を思い描けない現実があるかもしれません。あらためて、戦争がもたらす悲劇は、多くの人々を負の連鎖に陥れることです。

 

 ウクライナ戦争にしても終わりの見えない戦闘になっているとされ、双方の思惑や言い分があり、引くに引けない状況があるかもしれません。それでも、いかなる戦争も早急に終わらせなければ、悲劇は深まるばかりです。

 

 

 

 

 

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