主題「かじつのFANTASY」

 

物語のテーマ曲「ありがとう~無限のエール~」

「おん返し、成長、思い出」

「歌、家族、夢、愛、涙」

 

物語の背景

「テニス部に所属する女子校生」

「地区大会での3校にまつわる群像劇」

 

①アンジュルム(A高校)

副題「大器晩成/乙女の逆襲」

 

 

登場人物紹介(全員テニス部に所属)

室田瑞希 テニス部キャプテン

相川茉穂 テニス部副キャプテン

佐々木莉佳子

上國料萌衣

笠原桃奈

 

②モーニング娘。(M高校)

副題「The Vision。五線譜のたすき」

 

登場人物紹介(全員テニス部に所属)

佐藤優樹

工藤遙

小田さくら

野中美希

尾形春水

牧野真莉愛

羽賀朱音

 

③Juice=Juice(J高校)

副題「がんばっちゃえ!=続いていくSTORY」

 

登場人物紹介(全員テニス部に所属)

宮崎由加 テニス部キャプテン

金澤朋子 テニス部副キャプテン

高木紗友希

宮本佳林

植村あかり

 

第一部「FRUIT FANTASY」

 

瑞希の家

風邪をひき、ベッドに寝ている幼少時の瑞希

それを心配そうに見守る母親

 

みずき「コホン!コホン!」

母親「みずき…大丈夫?」

みずき「うーん…大丈夫じゃない…」

母親「そう…困ったわね…お母さん、

ちょっと出掛けなくちゃならないの…」

みずき「え~!!やだっ!どこにもいかないで!

いっしょにいてよ!」

母親「すぐに帰ってくるから。ね?

お利口さんに留守番してくれたら帰りに

瑞希の大好きな物をお土産で買ってくるから」

みずき「えっ?なに、なに~?」

母親「内緒♪楽しみに待っていてね♪」

みずき「は~い」

 

そして10年後

 

秋の大会(団体戦)

A高校とJ高校の準決勝

惜しくも負けてしまう

試合の帰り道

 

桃奈「負けちゃいましたね…」

茉穂「うん…」

萌衣「やっぱり、キャプテンがいなきゃ…」

莉佳子「そうだね…」

 

瑞希の家

仏壇に母親の遺影

瑞希と父親の2人で遺品整理をしている

 

瑞希「お父さん。これはどうする?」

父親「…」

瑞希「お父さん?」

父親「うん?あっ。ごめん、ごめん。

ちょっと、ぼーっとしていた」

瑞希「…」

整理をしていても2人とも整理できないでいる

瑞希「…。ん?この木箱、何だろう?」

父親「あっ。それはへその緒だよ。懐かしいな…

瑞希が生まれたときのものだよ」

瑞希「へその緒…」(内緒)

父親「お母さんと瑞希が繋がっていたものだよ」

瑞希「お母さんと私が繋がっていたもの…

私…お守りとして大事に持っておくね」

父親「うん。お母さんもきっと喜ぶよ」

それから幾日が過ぎ

 

練習前の部室

 

瑞希「みんな、ごめんね。部活を休んじゃって。

今日からまた、よろしくね」

萌衣「いえ…そんな…とんでもない…」

桃奈「…もう大丈夫なんですか?」

瑞希「うん♪心配かけてごめんね。

さあ!練習頑張ろう!」

茉穂「…」

莉佳子「…」

 

練習中

瑞希皆の練習を眺めている

 

茉穂「瑞希。はい、これ。

この前の大会の試合内容」

瑞希「ありがとう♪」

茉穂「ねえ、瑞希。まだ無理しなくて良いんだよ?

もうちょっと部活、休んだら?」

瑞希「う~ん…ちょっと練習方法を見直さないと…」

茉穂「…ねえ?聞いてる?」

瑞希「えっ?あぁ、もう大丈夫だよ♪それより

春の大会に向けて頑張らなくちゃ!」

茉穂「う、うん…」

瑞希「あっ。莉佳子~!」

莉佳子「はーい。何?」

瑞希「ちょっと練習内容を変えようと思って。

先ずは走る量を増やして、それから…」

莉佳子「ねえ。戻ってきたばっかりなんだから

少し、ゆっくりしたら?」

瑞希「大丈夫♪それに部活してた方が

気が紛れるし…」

茉穂「…私にできる事があったら

何でも言ってね!」

莉佳子「私も!」

瑞希「…ありがとう」

 

練習終わりの部室

 

茉穂「ねえ?瑞希。帰り

ちょっと寄り道しない?」

瑞希「えっ?良いけど、どこ行くの?」

莉佳子「駅の前の角に新しいカフェが

できたんだよ♪そこに行ってみよう♪」

瑞希「うん♪」

 

カフェ

3人、思い思いに注文をする?

 

店員「お待たせしました♪

ショートケーキになります♪」

瑞希「えっ!?あれ?

注文したのと違うんですけど…」

店員「えっ!?あっ!クレームブリュレでしたね…

申し訳ございません…お取替え致します」

瑞希「あっ。大丈夫ですよ♪

ショートケーキを頂きます♪」

店員「えっ…でも…」

瑞希「実はショートケーキと迷っていたので。

だから大丈夫ですよ♪」

店員「ありがとうございます♪では♪」

莉佳子「ふふふ♪」

茉穂「ん?何が可笑しいの?」

莉佳子「クレームブリュレだけにクレームw」

瑞希「何それ?駄洒落じゃん♪

ふふふ♪可笑しいの♪」

茉穂「あははは♪」

3人とも笑顔でカフェを楽しむ

 

瑞希の家

 

瑞希「ただいま~。って誰もいないか…」

灯りをつけ、脱衣所に向かい、洗濯物を洗濯機に

台所に向かい、弁当箱を洗い、夕飯の準備をしていると父親が帰宅する

父親「ただいま~」

瑞希「あ、おかえり〜」

父親「瑞希…部活で疲れてるだろうに大丈夫か?」

瑞希「大丈夫だよ♪お母さんみたいに

美味しく作れるか分からないけどね♪」

父親「そうか…」

夕飯が出来上がり、2人で食べ始める

瑞希「う~ん…何かが一味足りないな~」

父親「そんな事ないぞ。十分、美味しいよ」

瑞希「そう♪なら良かった♪」

夕飯を食べ終え、後片付けをし始める

父親「洗い物は俺がするから」

瑞希「本当?助かる~♪じゃあ私は

お風呂を入れてくるね♪」

父親「あぁ。よろしく」

 

お風呂

 

瑞希「ふ~疲れたなぁ…頑張らなくちゃ…」

寝る前に洗濯機のタイマー予約をする

 

翌朝

瑞希は早起きして洗濯物を干し、

朝食と弁当作り

 

父親「おはよう~」

瑞希「おはよう♪朝ご飯、出来たから食べよ♪」

朝食を2人で食べ終える

瑞希は仏壇前に座り、手を合わせ

「行ってきます。お母さん…」

部活の朝練へ向かう

 

夕方の練習終わりの部室

瑞希は急いで帰り支度をして

部室を出ようとする

茉穂「待って。一緒に帰ろう♪」

瑞希「急いで帰って夕飯を作らなきゃ

いけないから。ごめんね」

茉穂「そっか…バイバイ…」

瑞希は自転車で本屋に立ち寄り、

料理の本を買う

その後、スーパーに向かう

 

スーパー

 

瑞希「えっと…まだ買ってない物は…」

瑞希のそばを親子が通る

少女「おかあさん、きょうのごはんはなに?」

母親「今日は大好きな親子丼だよ♪」

少女「わーい♪」

瑞希はそれを眺めて「いいな…」とつぶやく

 

瑞希の部屋

宿題を終え、目をこすっている

 

瑞希「明日も早いしもう寝なきゃ…」

そんな毎日が続いたある日

 

授業中

瑞希が机の上で腕を組み、

そこに顔をうずめて寝ている

 

先生「じゃあ次、室田、読んでみて」

瑞希「ZZZ」

莉佳子「瑞希!…瑞希!…」

小声で起こそうとする

先生「室田?早く、次を」

瑞希「えっ!?あっ…はい!」

教科書を逆さまに持って席を立つ

瑞希「えっ!?あれれ?」

教室に笑い声が響く

莉佳子「教科書が逆さまだよ!」

瑞希「あっ…ありがとう♪」

 

15分後

瑞希「ZZZ」

莉佳子「また寝てる…」

先生が寝ている事に気付く

莉佳子「先生!…」

先生に向かって手を合わせ

「そのままにしてあげてください…」と

お願いをする

先生「ふ~…」

息をつき、莉佳子に頷く

莉佳子は先生に「ありがとうございます…」と

頭を下げる

 

練習中

 

桃奈「瑞希先輩。ちょっと教えて欲しい事が…」

瑞希「…うん?あぁ、良いよ♪」

桃奈を指導する

瑞希「…えっと、ここはこういう風に…」

ラケットを持つ桃奈の腕を触る

桃奈「えっ!?熱い…

先輩、熱でもあるんじゃ…」

瑞希「えっ!?あぁ、平気、平気♪」

桃奈「…茉穂先輩~!莉佳子先輩~!」

2人に瑞希が熱っぽいと伝える

茉穂が瑞希のおでこを触る

茉穂「莉佳子…」

莉佳子は頷いて2人で

瑞希を支え合いながら保健室へ

 

保健室

体温計で熱を測ると39.4度

先生「…もう今日は帰って病院に行きなさい」

瑞希「はい…」

茉穂と莉佳子が寄り添い、病院へ向かう

 

病院

診察の順番を待っていると

親子が入ってくる

 

少女「おかあさん…

ちゅうしゃ…こわいよ…」

母親「大丈夫だ♪

お母さんが付いているからね♪」

少女「うん…」

瑞希がそれを眺めて

「いいな…」とつぶやく

茉穂「…」

莉佳子「…」

診察が終わり、瑞希の家へ

 

瑞希の家

茉穂と莉佳子が瑞希を介抱して

ベッドに瑞希を寝かしつける

 

台所

2人でおかゆを作ってあげている

 

茉穂「ねえ…莉佳子。私たちで何か瑞希の事を

元気づけてあげられる事って無いかな?」

莉佳子「…そうだね。考えてみるよ…」

置き手紙を書いて2人は帰る

「無理せずにゆっくり休んでね。

おかゆが台所にあるから食べてね

茉穂 莉佳子」

 

瑞希の部屋

幼き頃の夢を見る瑞希

 

みずき「コホン!コホン!」

咳をして目を覚ます

目を開けると母親が

母親「瑞希…大丈夫?」

みずき「えっ…あれ?おかあさん?

どうして…」

母親「どうしてって…瑞希がずっと

そばに居てって言ったじゃないの」

みずき「そっかぁ…ふふふ♪

コホン!コホン!」

母親「ほら。ずっとそばにいるから

安心して寝なさい」

みずき「はーい」

瑞希「ゴホン!ゴホン!」

咳をして目を覚ます

目を開けるとぼんやり人の顔が

瑞希「お母さん…?」

父親「瑞希…大丈夫か?」

瑞希「あっ…お父さん…」

父親がみずきのおでこを触る

父親「凄い熱じゃないか…

病院は行ったのか?」

瑞希「うん…友達が付き添ってくれて…」

父親「そうか…今、氷枕を

換えてくるからな」

瑞希「うん…ありがとう…」

父親は茉穂と莉佳子が作ってくれたおかゆを

瑞希に食べさせ、介抱する

父親「明日は学校を休みなさい。

連絡しておくから」

瑞希「うん…」

父親「じゃあ、おやすみ」

父親が瑞希の部屋を出ていく

瑞希は横向けに寝て、目覚まし時計の横に

置いてあったへその緒の木箱を顔の前で

ギュッと握りしめ、さっきの夢を思い出す

「ずっとそばにいるって言ったじゃない…」

涙が頬を伝わり、眠りにつく

 

 

 

 

翌日

 

瑞希「お腹すいたなぁ…」

父親が作ってくれていた

おかゆを持ってリビングへ

食べ始めていると「ピコーン♪」と音が

瑞希「えっ?何?」

周りを見渡すと棚の上に飾ってある

家族写真の横で何かが光っている

歩み寄り確かめる瑞希

瑞希「お母さんの携帯だ…

お父さん、まだ解約してないんだ…

そっかぁ…そうだよね…」

メールの宛名には女性の名前が

瑞希「誰だろう?お母さんの友達かな?」

メールを開いて、内容を確認してみる

女性「ご無沙汰しております。

お元気でしょうか?近々、帰省する予定

なのでお会いできたらと思います

冬も近づき、寒くなってくるので風邪などに

気をつけてご自愛くださいませ」

瑞希「この人、お母さんが亡くなった事を

まだ知らないんだ…伝えてあげなきゃ…」

返信しようとするが「母親は先日」と

打った所で指が止まる

瑞希「…」

携帯をそっと元の場所に置き、

テーブルに戻る

夜に事情を話して、父親が返信をする

熱も下がり、翌日から学校へ

それから幾日が過ぎ、季節は冬へ

 

莉佳子の部屋

机に座って勉強をしていたが、

手が止まり、鼻と唇の間に鉛筆を

挟んで考え込む莉佳子

 

莉佳子「どうすれば元気づけられるかな…」

「コン、コン」と部屋をノックする音が

母親「莉佳子?」

莉佳子「はーい」

母親が部屋に入ってくる

母親「これ友達にもらったんだけど

興味ない?」

封筒に入ったチケットを見せる

莉佳子「え?何これ?JAM?」

母親「なんか、アイドルのライブらしいよ。

良かったら友達と行ってきたら?」

莉佳子「友達に一度聞いてみるね。

ありがとう♪」

パソコンでJAMについて調べる莉佳子

莉佳子「へぇ~。色々なアイドルが

出るんだ~何だか楽しそう♪」

 

翌日

練習終わりの部室

 

莉佳子「瑞希、茉穂。

これ、良かったら行ってみない?

なんか色々なアイドルが出る

ライブらしいよ」

封筒に入ったチケットを瑞希に渡す

瑞希「アイドル?行っても良いんだけど…

あまり詳しくないから楽しめるかな?」

後ろから萌衣が覗きこむように

チケットを見る

萌衣「えっ!JAMのチケットじゃないですか?」

近くに座っている桃奈がピクンと反応する

茉穂「何?有名なの?」

萌衣「今をときめくアイドルたちが

一堂に集まって行われる

最大級のお祭りですよ!!!」

瑞希「へぇ~そうなんだ~

なんか楽しそうだね♪」

萌衣「私、行きたいと思っていたんですが、

ちょっとお小遣いがピンチで…」

莉佳子「5枚あるから良かったら一緒に行く?」

萌衣「えっ!?良いんですか?

やった~♪嬉しい♪」

両足を揃えたまま飛び跳ねて喜ぶ

近くに座っている桃奈があたふたしている

莉佳子「その代わり、私たちあまり

詳しくないから色々と教えてね♪」

桃奈「はい!」

急に手を挙げて立ち上がる桃奈

茉穂「え?何?急にどうしたの?」

桃奈「えっとですね。JAMには今回、

あのハロプロからスマイレージも

出るんですよ!」

茉穂「ハロプロ?」

桃奈「ハロプロというのはモーニング娘。や

Berryz工房、℃-uteなどが所属する

アイドルグループの総称で…」

茉穂「桃奈も詳しいんだね♪」

桃奈「はい!両親共、ハロプロのファンで

小さい頃から親の影響を受けて

私も大好きになりました!」

莉佳子「ふふふ♪桃奈も良かったら一緒に行く?」

桃奈「はい!ヨッシャー!」

叫んで膝を屈伸した後、体を伸ばして

片方の拳を上に突き上げて喜び、

鼻歌を歌いながら拳をピースに変え、

もう一方の拳を腰に当てて

両足を交互にステップする桃奈

萌衣「あっ!それ、タチアガールの

振付けだよね!」

桃奈「ふふふ♪よく気づきましたね♪」

瑞希「あはは♪何それ、可笑しいの♪」

瑞希の笑顔を観て茉穂、莉佳子が

目を合わせて笑顔

萌衣「YouTubeでMV(ミュージックビデオ)が

観られるので是非、観て下さい!」

瑞希「うん。わかったよ♪」

 

瑞希の部屋(真夜中)

寝ていたが目を覚ます瑞希

 

瑞希「うーん…今、何時…?」

時計を見るとAM3時26分

瑞希「もうちょっと寝よう…」

寝ようとするが眠れないで幼き頃の

母親との思い出を回想している

母親「すぐに帰ってくるから。ね?

お利口さんに留守番してくれたら帰りに

瑞希の大好きな物をお土産で買ってくるから」

みずき「えっ?なに、なに~?」

母親「内緒♪楽しみに待っていてね♪」

みずき「は~い」

瑞希「あの時のお土産って何だったっけ…

あっ。忘れてた…ミュージックビデオ…」

ベッドから起き上がり、灯りをつける

ハート型のクッションを胸に抱えて机に座り、

パソコンを起動させてMVを観ようと

「タチアガール」と入力する

瑞希「この歌で良いのかな?」

画面をクリックして歌が再生される

歌詞「落ち込んでちゃいられない♪

即行 私は立ちあGirl Oh Yeah!」

瑞希「!」

口を開けて少し驚いている

歌詞「めげないわ グチグチ言わない

やるしかないもんね♪」

クッションを強く抱きしめる瑞希

歌詞「泣いちゃう日もあるよ♪」

瑞希「…」

歌詞「明日の朝になれば 新しい私♪」

目を輝かせて体を揺らし、リズムを取り出す瑞希

瑞希「凄い良い歌…」

歌詞「夢がなきゃ始まらない♪

勇気なきゃ出会いもない Oh Yeah!

自信満ちたMy 人生 HAPPYへGo!」

瑞希「タチアガール♪」

笑顔で一緒に歌う瑞希

歌が終わり、次の動画に自動で進む

「プリーズ ミニスカ ポストウーマン!」が

再生される

歌詞「恋をしてる自覚症状♪ 

フリル好む夢見る少女♪

Let's go now 女を上げるチャンス!

カワユク 程よく 恋するチャンス!

物語が始まる♪」

瑞希「わぁ〜♪すっごく可愛い歌♪」

歌詞「ミニスカ ポストウーマン♪

何気なく ごく自然に 心を届けられる

かっこいい私になりたい♪

Please! Please!」

一気にスマイレージが好きになり、

他のMVも観たり、グループの事についても

Wikipediaで調べたりする

瑞希「へぇ〜9人グループなんだ…

リーダーは和田彩花ちゃん…」

窓の外から「ガタ〜ン、ゴト〜ン」と音が

瑞希「えっ!?もしかして、もう始発の時間?」

時計を見るとAM5時28分

瑞希「やばっ!何で…目覚ましは!?」

急いで階段を降りて1階に行き、やる事をやって

仏壇前に座って手を合わせ「行ってきます」

部活の朝練へ急いで向かう

 

練習前の部室

 

茉穂「瑞希、どうしたんだろう?」

莉佳子「寝坊したのかな?」

萌衣「先に始めちゃいます?」

茉穂「うーん。もうちょっとだけ待ってみようか」

AM7時2分

瑞希が慌てて部室に入ってきて

皆に手を合わせて謝る

瑞希「ごめーん!みんな!」

莉花佳子「もう。心配したじゃん…どうしたの?」

瑞希「訳は後で話すから先に練習してて!」

茉穂と莉佳子が顔を見合わせて首を傾げる

 

練習終わりの部室

 

莉佳子「で、寝坊したの?」

萌衣「ふふふ♪私が説明しましょうか?」

茉穂「えっ?何か知ってるの?」

萌衣「瑞希先輩。タチアガールのMVだけじゃなく

プリーズ ミニスカ ポストウーマンのMVも

観ましたね?」

瑞希「えっ!?どうしてそれを…」

桃奈「???…あっ!もしかして…」

桃奈が気づく

萌衣「やっぱり♪」

莉佳子「えっ?何?何?

話しが全然見えないんだけど」

萌衣「論より証拠。こちらをご覧ください♪」

スマホでプリーズ ミニスカ ポストウーマンの

MVを再生すると和田彩花が寝坊して皆の待っている

部屋に行き、謝っているシーンが映る

瑞希「あっ…今朝の私と一緒だ…

寝坊ではないけど…」

莉佳子「本当だ…」

萌衣「ふふふ♪」

茉穂「あはは♪」

桃奈がプリーズ ミニスカ ポストウーマンを

踊っている

莉佳子「って、MVどおりに遅刻されても

困るんだけど…」

茉穂「はっ!そうだよ。キャプテンなんだから

しっかりしてよね!もう」

瑞希「ごめんね…気をつけるよ」

桃奈「あっ!」

桃奈が何かに気づいたようにスマホを操作している

茉穂「さあ。授業が始まっちゃうから

急いで着替えよう」

萌衣「桃奈?しっかりして!もうのMVは無いよ♪」

桃奈「あっ…そっかぁ…」

 

午後の練習終わりの部室

 

萌衣「先輩、これどうぞ♪」

莉佳子「何これ?」

萌衣「JAMに関する予備知識と持っていく物など

まとめて書いてあります♪」

莉佳子「わぁ〜♪助かる〜♪ありがとうね♪」

萌衣「いえいえ。いつもお世話になってますから♪」

瑞希、茉穂、桃奈にも紙を渡す

桃奈「先輩。私からはこれを♪」

袋からCDやDVDを瑞希、茉穂、莉佳子に渡す

瑞希「えっ!嬉しい〜♪ありがとうね♪」

茉穂「凄い量だね〜重かっただろうにありがとうね♪」

桃奈「いえいえ。スマイレージの事を

好きになってもらえたら私も嬉しいので♪」

瑞希、茉穂、莉佳子の3人はJAM当日まで

CDを聴いたりDVDを観て楽しみながら

歌などを覚えていく

そして、とうとうJAM当日

 

ライブ会場(日曜日)

色々なアイドルたちのライブが進んでいく

 

瑞希「茉穂♪莉佳子♪楽しいねっ!楽しいねっ!」

茉穂「みんな可愛くキラキラしていて、こんな

夢のような世界があったなんて知らなかったよ♪」

莉佳子「何故、2回も言うwww」

茉穂「それだけ楽しいって事だよ♪ねえ、瑞希♪」

瑞希「うん♪」

萌衣「次はとうとうスマイレージが登場しますよ!」

桃奈「スマイレージと言ったら対バンって

いうくらいですからね!盛り上がっていきますよ!」

瑞希「たいばん?」

スマイレージがステージに登場してくる

観客「ワァーーー!!!」

歓声と拍手で迎える

グループ紹介とメンバー紹介が始まる

 

和田彩花

前田憂佳

福田花音

小川紗季

中西香菜

小数賀芙由香

竹内朱莉

勝田里奈

田村芽実

 

9人の自己紹介が終わり、最初のイントロが流れて

「恋ならとっくに始まってる」を歌いだす

芽実「もう 止めたりは出来ないよ

どうなるか わかんないけど うん 受け止める

だって もうとっくに始まってる♪」

観客「オイっ!オイっ!」

ペンライトを振って、合いの手を入れる

瑞希「オイっ!オイっ!」

里奈「なせ 君は私に優しいの♪」

香菜「なぜ 私を好きだというの♪」

朱莉「ねえ 私のどこを好きになったの♪」

瑞希「と〜っくに 始 ま〜てる

恋なら 始 ま〜てる♪」

楽しそうに歌っている瑞希を見て

茉穂、莉佳子が目を合わせて笑顔

続けてライブが進んでいき、MC(トーク)コーナー

彩花「ここでお知らせがあります。

来年の2月4日に新曲が発売されます。

ダブルA面で大器晩成と乙女の逆襲の2曲です。

この後、会場内にて新曲を予約して頂いた方との

握手会がありますの是非よろしくお願いします」

瑞希「えっ?握手会?」

萌衣「スマイレージ全員と握手できるんですよ♪」

瑞希「え〜!!!!!!!!!」

桃奈「もちろん行きますよね?」

瑞希「うん…行きたいけど緊張する…」

ライブが終わり握手会に並ぶ瑞希たち

瑞希「やばい…凄くドキドキする…」

瑞希の順番がくる

瑞希「あ、あの…初めまして…」

彩花「え?初めて?ありがとう!また来てね〜♪」

瑞希「は、はい…」

他のメンバーとも順番に握手していき

最後の福田花音との握手

瑞希「初めまして…」

花音「え?ありがとう♪バイバイ〜♪」

瑞希「えっ!?」

握手会を終えて皆の元へ戻る瑞希

萌衣「どうでした!?初めての握手は?」

瑞希「緊張しすぎて…あっという間だった…」

桃奈「何か話せましたか?」

瑞希「ううん…あっ…

でも彩花ちゃんがまた来てね〜って…

あと最後に握手した花音ちゃんが

凄くギュッと手を握ってくれたの」

萌衣「最初は緊張しますよね〜♪」

瑞希「みんな凄く可愛いかった…夢見てるみたい…」

茉穂「ふふふ♪もう完全にスマイレージファンだね♪」

莉佳子「…」

萌衣「誰推しになります?」

瑞希「誰推し?」

桃奈「メンバーの中の誰のファンに

なるかって事ですよ♪メンバー全体を推す

箱推しってのもありますよ♪」

瑞希「う〜ん。まだちょっと決められないや」

萌衣「あっ。後ですね。メンバーみんな、

ブログやってるんで見てみて下さい♪

良かったらコメントも♪」

瑞希「うん♪見るよ♪ありがとう♪」

ライブ会場から帰路へ

 

帰り道

茉穂と莉佳子が2人で歩いている

 

莉佳子「…」

茉穂「どうしたの?莉佳子?」

莉佳子「うん…なんか複雑だなぁと思ってね…」

茉穂「何が?」

莉佳子「瑞希が楽しそうにしてるのは

嬉しいんだけど…」

茉穂「あっ!スマイレージに

ヤキモチ焼いてんでしょ?」

莉佳子「違う!大体、ヤキモチって

まだ正月じゃないし!」

茉穂「あははは♪大丈夫だよ♪大体、今日の事は

莉佳子が誘ってくれたおかげじゃん♪

瑞希が元気になったのも莉佳子のおかげ。

瑞希が笑顔で楽しんでくれた。

それで十分じゃん♪」

莉佳子「うん…そうだね。ごめんね。

なんかありがとう。茉穂って良い奴だね♪」

茉穂「何?今更、気づいたの〜?

遅いよ〜。遅刻厳禁だよ♪」

莉佳子「何それwwwあははは♪」

 

瑞希の部屋

 

瑞希「今日は最高に楽しかったな〜♪

そうだ、ブログ、ブログっと」

パソコンを起動させてブログを見る

瑞希「へぇ〜。みんな、こうやってブログを

書いているんだ…こらからチェックしていこっと♪」

リーダーの和田彩花のブログにコメントをする

「初めてコメントします(´∀`)

 

今日、JAMで初めてスマイレージの

ライブを観ました♪凄く楽しかったです♪

ありがとうございました♪

後、初めて握手会にも参加しました♪

また行きたいと思います(´∀`)

 

329」

それから幾日が過ぎ

 

練習試合(団体戦)

M高校へ出向く

 

萌衣「初めての試合だね!頑張ってね!」

桃奈「うん♪」

対戦相手が発表される

桃奈「えっ!桃奈の相手って前の大会の

シングルスで優勝した人じゃん…」

桃奈「…」

萌衣「大丈夫?桃奈…」

桃奈「胸を借りるつもりで

やれるだけやってみるよ…」

小田さくらとの対戦

多彩なショットを操る相手に圧倒され、

試合は一方的に

桃奈「ハァ…ハァ…」

何度も倒れこみながら懸命にボールを追うが

負けてしまう

さくら「ありがとうございました♪」

桃奈「ハァ…ハァ…ありがとうございました…」

萌衣「桃奈…」

練習試合が終わり、2勝3敗でA高校は負ける

茉穂「桃奈…大丈夫?」

桃奈「手も…えっぐ…足も…えっぐ…

出ませんでした…」

莉佳子「初めての試合であの相手じゃ…

仕方ないよ。次は頑張ろ?」

瑞希「桃奈…これから帰って練習する?

私が付き合ってあげるから」

桃奈「えっぐ…やります…やらせてください…」

萌衣「私もお願いします!」

瑞希「茉穂、莉佳子。お願いできる?」

茉穂「もちろん♪」

莉佳子「よ〜し。ビシビシ行くから覚悟してね♪」

萌衣「ひぇ〜…よろしくお願いします…」

 

A高校テニスコート

 

瑞希「さあ、来い!」

桃奈「はい!」

皆で練習に励む

 

瑞希の家の台所(夜)

スマホでスマイレージの歌を流しながら

夕飯を作っている瑞希

 

瑞希「スマイル丼 愛情もたっぷり♪

スマイル丼♪ セットがお得さ♪

スマイル丼♪ 夢に出てくるよ〜♪」

父親「ただいま〜。ん?瑞希?」

玄関から台所に

瑞希「あっ!ごめん、ごめん。

早かったねら。おかえり〜♪」

父親「ずいぶん楽しそうに歌っていたな♪」

瑞希「えへへへ♪この前、ライブにいってから完全に

ハマっちゃってね♪スマイレージって言うの♪」

父親「へぇ〜。スマイレージって言うんだ♪」

父親が嬉しそうに笑顔

2人で夕飯を食べる

瑞希「いただきます♪」

父親「いただきます。モグモグ。うん!美味しい!」

瑞希「本当?良かった〜♪」

 

それから幾日が過ぎ

 

クリスマスイブの商店街(夕方)

 

サンタ「クリスマスケーキはいかがですか〜?」

自転車で通りがかる瑞希

瑞希「ケーキかぁ…」

立ち止まるが、買わずに帰る

 

瑞希の部屋(夜)

 

瑞希「…スマイレージのMVでも観ようっと」

「寒いね」のMVが再生される

歌詞「寒いね♪ 今日も♪ 一人ぼっちなら寒いね♪」

瑞希「…」

ふと窓の外を見ると雪が降っている

瑞希「あっ…雪だ…」

幼き頃を思い出す

みずき「おかあさ〜ん!みて、みて!ゆきだよ〜!」

母親「わぁ♪本当だね♪」

みずき「ゆきだるまがつくれるくらい、

いっぱいつもるかな〜?」

母親「いっぱい積もると良いね♪」

みずき「うん♪」

瑞希「寝よう…」

ベッドに入り眠りにつく

夢見る瑞希

みずき「あれ…ここ、どこだろう?

まっくらでなにもみえないや…

でも…なんか、あったかい…」

どこからともなく声と音楽が聴こえてくる

??「…♪…♪…♪」

みずき「なんだろう…」

 

 

瑞希の部屋(朝)

目覚ましが鳴る

 

瑞希「う〜ん…ん?何これ?」

枕元にラッピングされた袋が

瑞希「もしかして…クリスマスプレゼント?」

袋を開けてみると中にはスマイレージ主演の

ミュージカルDVDが入っている

瑞希「えっ!?スマイルファンタジーじゃん!!!

やった〜♪嬉しい♪」

 

台所

瑞希が朝食と弁当を作っている

 

父親「おはよう〜」

瑞希「おはよう♪お父さん。ありがとうね♪」

父親「ん?何の事だ?」

瑞希「ふふふ♪さぁ、朝ご飯できたから食べよ♪」

それから幾日が過ぎて2015年を迎える

 

練習終わりの部室

瑞希「◯月◯日はC(カントリー・ガールズ)高校

◯月◯日はK(こぶしファクトリー)高校

◯月◯日はT(つばきファクトリー)高校

◯月◯日は…」

練習試合の日程を次々続々と発表していく 

茉穂「試合に出るメンバーは練習内容を見て

その都度、選んでいくから」

萌衣「ひぇ〜ほぼ毎週じゃないですか…」

桃奈「選ばれるように頑張らなくちゃ…」

莉佳子「よしっ!頑張るぞ〜!!!」

 

1月15日

朝練中

萌衣「痛っ!」

すってんころりんして靴が片方、脱げる

瑞希「どうしたの!大丈夫?」

萌衣「痛たたたた…大丈夫です…

あっ!シューズが…」

瑞希「シューズが壊れちゃったみたいだね…」

萌衣「どうしよう…これじゃ練習できないよ…」

瑞希「う~ん…午後の練習時間に買いに行く?

私も付き合ってあげるから」

萌衣「えっ!本当ですか!?

ありがとうございます♪」

行きがけに家に寄って、母親にお金を貰う

 

スポーツショップ

 

萌衣「う~ん…どれにしようかな?」

瑞希「あっ。これとかはどうかな?

セールで安くなってるし」

萌衣「えっ?これ、ずーっと欲しかったのです!」

瑞希「じゃあ、これにする?」

萌衣「はいっ!このチャンスを

逃す手はないですから!」

瑞希「ふふふ♪良かったね♪」

 

瑞希の部屋(夜)

スマイレージのブログを読んでいる

勝田里奈(りなぷぅ)のブログ

(日付も内容も実際のもの)

https://ameblo.jp/s/embed/reblog-card/angerme-amerika/entry-11977314147.html?reblogAmebaId=fruitfantasy&isLightPreview=true"

 

「お買い物してたら、なんと偶然saleしてる

Dr.Martensに出会ったの!!(笑)

ずーっと欲しかった靴、

やっとgetできた~(0v0)(0v0)」

 

瑞希「えっ!?なんか今日の出来事と似てる…」

りなぷぅのブログにコメントをする

「欲しかった靴がgetできて良かったね♪

私も今日、偶然saleしてる靴を見つけたの♪

りなぷぅと一緒でなんか嬉しいな(´∀`)

329」

 

1月16日

朝練前の部室

 

萌衣「瑞希先輩!昨日のりなぷぅのブログ

読みました?ビックリですよねっ!

昨日の私たちと一緒でしたよね!?

嬉しすぎてコメント、めっちゃ長く書きましたよ♪

瑞希先輩もコメントしました?」

瑞希「うん♪」

萌衣「後で瑞希先輩が書いたコメントも

見てみますね♪」

瑞希「ちょw見ないでw恥ずかしいw」

萌衣「さあ、練習頑張ろうっと!」

 

1月20日

瑞希の家の台所(夜)

スマホでスマイレージの歌を流しながら

夕飯を作っている瑞希

 

瑞希「スマイル丼♪ いつだって大盛♪

スマイル丼♪ おかわり自由だ♪

スマイル丼♪ 美味くてごめんね~♪」

父親「ただいま~」

玄関から台所に

瑞希「あっ。お帰り~♪

夕ご飯できたから食べよ♪」

2人で夕飯を食べる

父親「んっ!この肉団子、凄く美味しいな!」

瑞希「えへへへ♪良かった♪

料理の本を見ながら作ったんだ♪」

 

瑞希の部屋

スマイレージのブログを読んでいる

前田憂佳(ゆうかりん)のブログ

(日付は実際のもので莉佳子のブログで代用)

https://ameblo.jp/s/embed/reblog-card/angerme-ss-shin/entry-11979572905.html?reblogAmebaId=fruitfantasy&isLightPreview=true"

 

「一個前のブログで問題出したんですけど、

その答えは…

(まだ見てない方は一個前のブログを

見てくださいね!)

肉団子です」

 

瑞希「えっ!?今日の夕ご飯と一緒だ…」

ゆうかりんのブログにコメントをする

「ハロー(´∀`)

大きな肉団子を頬張って凄く

幸せそうな笑顔だね♪

私も今日、夕ご飯で肉団子を食べたよ♪

ゆうかりんと一緒でなんか嬉しいな(´∀`)

329」

 

1月21日

スマホでスマイレージの歌を流しながら

楽しそうに唐揚げを作っている瑞希

 

瑞希「スマイル丼♪ 熱々食べてよ♪

スマイル丼♪ 愛こそすべてだ♪

スマイル丼♪ 健康の証~♪」

 

瑞希の部屋

スマイレージのブログを読んでいる

小川紗季(サキチィー)のブログ

(日付は実際のもので茉穂のブログで代用)

https://ameblo.jp/s/embed/reblog-card/angerme-ss-shin/entry-11979684967.html?reblogAmebaId=fruitfantasy&isLightPreview=true"

 

「今日は唐揚げ食べましたよ(^^)

美味しかったゴチソーサマー!」

 

瑞希「また一緒だ…偶然かな?」

サキチィーのブログにコメントをする

「ハロー(´∀`)

私も今日、夕ご飯で唐揚げを食べたよ♪

サキチィーのと一緒でなんか嬉しいな(´∀`)

なんか最近、メンバーと食べる物が

一緒になって、ちょっと不思議♪

329」

 

1月22日

スマイレージの新曲

「大器晩成」のMVが公開される

 

瑞希の部屋(夜)

 

瑞希「待ちに待った新曲のMVだ♪」

瑞希「うわ~♪もうノリノリで最高♪

みんな可愛い~♪CDが届くの、

めっちゃ楽しみだな~♪」

 

1月23日

午後の練習中

 

瑞希「桃奈。ちょっといい?」

桃奈「はい?」

瑞希「桃奈はサーブの玉のスピードも

速くて強いんだけど、もうちょっと変化球系とか

駆け引きを覚えればサービスエースが

増えると思うんだ」

桃奈「エースをねらえって事ですね!」

瑞希「ちょwよくそんな古いの知ってるね♪」

桃奈「サーブ!スマッシュ!ボレー♪

ベストを尽くせえ~♪

エース♪エース♪エース♪

エースをねらえ~♪」

瑞希「あははは♪」

 

瑞希の家の台所(夜)

 

瑞希「さあて、今日は何を作ろうかな?」

スマホが「ピコーン♪」と鳴る

瑞希「あっ!めいめいだ♪」

田村芽実(めいめい)のブログ更新通知

(日付も内容も実際のもの)

https://ameblo.jp/s/embed/reblog-card/angerme-amerika/entry-11980474019.html?reblogAmebaId=fruitfantasy&isLightPreview=true"

 

「でも、エースという言葉があるから

みんな向上心がわくのかな?

エースエースエース~

エースをねらーえ~!

みたいな?笑笑笑」

 

瑞希「!!!…何これ…

なぜ、こんなにも偶然が続くの!?」

めいめいのブログをもう一度、読み直す

 

「誰かがこの人がエースですって言ってる

わけじゃないのに、この人がエースとかって

なるのって不思議だなぁって!

なんでだろうなんでだろう

ななななんでだろう?

たまたまみんなの考えが

一致してるだけなのかな?」

 

瑞希「…なんでだろうね、めいめい…

こっちが訊きたいよ…」

 

瑞希の部屋(夜)

スマイレージのブログを読んでいる

中西香菜(かななん)のブログ

(日付も内容も実際のもの)

https://ameblo.jp/s/embed/reblog-card/angerme-amerika/entry-11980726171.html?reblogAmebaId=fruitfantasy&isLightPreview

 

「洗濯や掃除はお母さんがやるのが当たり前で

自分で何かをするってことが無かったのに、

今では「今日のご飯何作ろう」と考えて

自分で作って掃除や洗濯も出来るようになって、

自分で予定を立てて、自分で起きて、

すごいなぁって」

 

瑞希「…なぜなの?一度会っただけなのに…」

めいめいとかななんのブログにコメントをする

 

「ハロー(´∀`)

なんでだろうね♪めいめい♪

とっても不思議だね♪

エースをねらえなんて

よくそんな古いアニメ知ってるね♪

私は部活でテニスしているから

凄く嬉しかったよ(´∀`)

329」

 

「ハロー(´∀`)

大阪から出てお母さんと離れて…」

瑞希の指が止まる

 

瑞希「…ズズッ」

鼻水をすすり、大粒の涙を流している

なんとかコメントの続きを書き始める

 

「自分でご飯を作ったり洗濯、掃除したり、

かななんは頑張り屋さんで偉いね♪

329」

 

瑞希「ズズッ…なんか自分に

コメントしているみたい…可笑しいの…」

スマホが「ピコーン♪」と鳴りまくる

桃奈からLINEでトークとスタンプが何十件も届く

 

「めいめいが!」

「エースをねらえって!」

「めいめいが!」

 

瑞希「ちょwww」

桃奈に返信をする

「明日の部活の時に聞くから

今日はおやすみ〜(´∀`)」

ベッドに入り、眠りにつく

夢見る瑞希

みずき「…ねむい…あれ?まただ…

なんかこえがきこえる…」

??「…み…ず…き…み…ず…き…」

みずき「…なに?わたしのこと?…」

 

1月24日

学校からの帰り道

 

瑞希「茉穂、莉佳子…

最近、不思議な事がいっぱいあって…

スマイレージと私が繋がってるみたいなの…

どうしてかは分からないけど…」

茉穂「えっ?どういう事?」

莉佳子「ちゃんと説明してみてよ」

瑞希「うんとね…私が作った夕ご飯のメニューと

メンバーが食べたものが一緒だったり、

私がsaleしてる靴を見つけたら

同じ様にsaleしてる靴を見つけてたり、

サービスエースが増えるように教えてたら

エースをねらえって書いてたり…

上手く言えないんだけど…」

茉穂「たまたまじゃないの?」

莉佳子「う~ん…確かに不思議だけど…」

瑞希「たまたまなのかな?

でも、こんなにも続くものなのかな?」

茉穂「そういえばそうだよね…」

莉佳子「テレパシーみたいなものなのかな…」


瑞希の部屋(夜)

スマイレージのブログを読んでいる

田村芽実(めいめい)のブログタイトル

「テレパシーっ!田村芽実ですっ」

(日付も内容も実際のもの)

 

瑞希「…テレパシーなの?めいめい?」

LINEで茉穂、莉佳子に

めいめいのブログを転送する

3人でのLINEトーク

茉穂「マジでテレパシーじゃん!」

莉佳子「嘘でしょ…こんな事って本当にあるの?」

瑞希「信じてくれた?」

茉穂「うん!テレパシーって本当にあるんだね!」

莉佳子「うん!もちろん!

でも何で瑞希と繋がっているのかな?」

瑞希「それが分からないの…」

 

1月26日

スマイレージの新曲

「乙女の逆襲」のMVが公開される

 

瑞希の部屋(夜)

瑞希「こっちはハロウィンっぽい曲だ~♪

衣装も可愛いな~♪」

 

1月27日

練習終わりの部室(夕方)

 

萌衣「ふぅ…今日も練習疲れたな~」

桃奈「お腹がスキちゃんスキちゃん

スキスキスキちゃんだよ~」

瑞希「何それwww

じゃあ、フードコートに寄り道する?」

 茉穂「夕ご飯の支度はいいの?」

瑞希「うん♪今日はお父さん、

外で食べてくるらしいから♪」

莉佳子「じゃあ、みんなで行こうか♪」

 

フードコート

皆でラーメンを注文して席につく

 

莉佳子「ふふふ♪」

瑞希「ん?何が可笑しいの?」

莉佳子「フードコートでみんな、

フードコート付きコート着てるwww」

茉穂「出た!莉佳子の駄洒落www」

皆、一様に笑う

呼び出しベルが鳴り、取りに行って食べ始める

瑞希「ふぅ〜!ふぅ〜!」

瑞希が麺を冷ましている

茉穂「ふふふ♪瑞希は本当に猫舌だよね♪」

 

瑞希の部屋(夜)

スマイレージのブログを読んでいる

小数賀芙由香(ふぅ〜ちゃん)のブログ(日付は実際のもので瑞希のブログで代用)

 

 

ラーメンの写真が載っている

瑞希「…」

涙を流している

 

「お母さんさんが大好きだから、

雑誌の取材とかで、宝物ありますか?って

聞かれた時に、お母さんのこと話したら、

お母さんさんが私にしてきた事を思い出して、

泣いちゃったことありました!」

 

瑞希「ねえ…どうしてなの…」

ふぅ〜ちゃんのブログにコメントをする

 

「ハロー(´∀`)

素敵なお母さんがいて、

ふぅ〜ちゃんは幸せ者だね♪

私のお母さんも…」

 

瑞希の指が止まる

瑞希「そんなの書けるわけないじゃんか…」

スマホが「ピコーン♪」と鳴りまくる

桃奈からLINEでトークとスタンプが

山のように来る

 

「ふぅ〜ちゃんが!」

「ラーメン!」

「私たちと一緒!」

 

瑞希「ちょwwwまたwww」

桃奈に返信をする

「明日の部活の時に聞くから

今日はおやすみ〜(´∀`)」

ベッドに入り、眠りにつく

夢見る瑞希

みずき「おなかすいたな…」

??「みずき…みずき…お母さんだよ…」

みずき「おかあさん?…わたしの?…

どこにいるの?…」

??「みずき…みずき…みずき…」

みずき「よんでる…いかなきゃ…」

 

1月30日

スーパー(夕方)

 

瑞希「さて…今日は何を作ろうかな?」

瑞希のそばをベビーカーが通る

赤子「オギャー!オギャー!オギャー!」

母親「あらあら…どうしたのかしらね?

おなかがすいたのからしら?」

赤子のそばに座り、あやしてあげる瑞希

瑞希「泣かないで♪ほら、いないいない〜ばあっ!」

赤子「オギャ?…キャッキャッキャッ♪」

母親「ありがとう♪良かったね、あかり♪」

瑞希「どういたしまして♪」

 

スマイレージのブログを読んでいる

竹内朱莉(たけちゃん)のブログ

(日付も内容も実際のもの)

たけちゃんの服に大きくBABYの文字が

 

瑞希「私が今、着ている服と一緒だ…

そういえば今日、スーパーで泣いてた

赤ちゃん、あかりちゃん…」

たけちゃんのブログにコメントをする

 

「ハロー(´∀`)

凄い偶然!

たけちゃんと同じ服を今、着ているよ

なんだかお揃いみたいで嬉しいな♪

(´∀`)

329」

 

ベッドに入り、眠りにつく

夢見る瑞希

みずき「いかなきゃ…うんしょ…うんしょ…

あっ…なんか、あかりが…」

瑞希が生まれる

みずき「オギャー!オギャー!オギャー」

看護婦「おめでとうございます♪

よく頑張りましたね♪」

みずき「わたし…うまれたんだ…」

母親「みずき…初めまして…

お母さんだよ…よろしくね…」

笑顔で涙しながら.みずきを抱いている

みずき「オギャー!オギャー!オギャー」

母親「よしよし…泣かないで…」

看護婦「お母さんとへその緒で繋がってたのに

離れちゃったから淋しいのかも♪

だから、できるだけ一緒にいてあげて下さいね♪」

母親「はい…みずき…ずっとそばにいるからね…」

みずき「おかあさん…」

涙を流しながら寝ていたが目を覚ます

瑞希「お母さん…」

瑞希は横向けに寝て、目覚まし時計の横に

置いてあったへその緒の木箱を顔の前で

ギュッと握りしめ、さっきの夢を思い出す

「ずっとそばにいるんだよね…お母さん…」

再び眠りにつく

 

1月31日

瑞希の部屋(夜)

スマイレージのブログを読んでいる

中西香菜(かななん)のブログ

(日付も内容も実際のもの)

 

 

「かわいいかわいい甘えん坊赤ちゃんが

香菜の手の上で寝てきました!笑」

 

瑞希「昨日の夢と一緒だ…

夢までテレパシーで伝わるの?」

 

2月1日

瑞希の部屋(夜)

スマイレージのブログを読んでいる

福田花音(かにょん)のブログ

(日付も内容も実際のもの)

 

「田村芽実ちゃんと。めいめい。

めい、かわいい(>_>) 赤ちゃんがえり(>_>)

 

瑞希「3日連続で赤ちゃん…

もしかして…へその緒なの?」

全てが繋がり始める

 

へその緒についてWikipediaで調べる

臍帯(さいたい)は、いわゆるへその緒と

呼ばれるもので胎児と胎盤を繋ぐ白い管状の組織

胎児は胎盤を通して母体から酸素や栄養素を受け取る

 

瑞希「胎盤(たいばん)…」

ライブの時の桃奈の言葉を思い出す

桃奈「スマイレージと言ったら

対バンっていうくらいですからね!

盛り上がっていきますよ〜!」

瑞希「たいばん…大器晩成…乙女の逆襲…おぎゃ…」

 

更に胎盤についてWikipediaで調べる

胎盤とは、有袋盤類などの雌の妊娠時、

子宮内に形成され、母体と胎児を連絡する器官である

 

瑞希「もしかして…お母さんが…私の為に…」

涙がとめどなく溢れてくる

スマイレージとテレパシーで繋がっていたブログを

全部読み返すと全てに

「お母さん」か「赤ちゃん」に関する言葉が

 

瑞希「あぁ…えっぐっ…みんな…えっぐっ…」

涙を流しながらスマイレージメンバー全員に

コメントをする

 

「ハロー(´∀`)

スマイレージに出会えて良かったよ♪

本当に本当に本当にありがとう♪

また必ずみんなに会いに行くからね♪

329」

 

瑞希「ありがとう…ありがとう…ありがとう…」

 

2月2日

練習終わりの部室

皆にスマイレージとの繋がりの理由を話す

全員が涙する

 

茉穂「瑞希のお母さんが…瑞希のために…」

莉佳子「うわ〜ん!瑞希〜!」

泣きながら瑞希に抱きつく

茉穂「良かったね…瑞希…」

泣きながら瑞希に寄り添う

桃奈「瑞希先輩を今もそばで見守ってるんですね…」

萌衣「見守ってる…しゅごキャラだ…」

瑞希「しゅごキャラ?」

萌衣「はい…あやちょたちがスマイレージになる前に

アニメのためにしゅごキャラエッグというグループが結成されてそのメンバーだったんですよ…」

瑞希「そうだったんだ…」

桃奈「今度、CDとDVDを持ってきますね…」

瑞希「ありがとう♪」