水曜日の夕方以降チャーハンに会っていなかったが、わたしはそれはそれで何ともなかった。
短い電話は毎日あったが、それもとくにどうでもいいものだった。
今日も夕方ごろごろしているところを電話で起こされて、昨日どこで飲んでいたのか聞かれたが、「かけ直す」と言って切ったままチャーハンからの電話はかかって来なかった。
それでもわたしは何も思わなかったし、それをとてもいい兆候のようにも思っていた。
チャーハンがあまり出勤しないのは、フェードアウトしたいわたしにとってはとても好都合だ。
昨日飲みに行ったくせに、わたしは徐々にホストへの依存症から脱却しつつあるような実感があった。
平和な夜を過ごしていると、ハンバーグから電話があった。
わたしは平和に電話に出た。
ハンバーグのバースデーがすごくうまくいって盛り上がったこと。
ハンバーグのバースデーの日の朝にゴディバくんからわたしに電話があって、長い間話したこと。
ハンバーグに関することで、わたし自身すごく落ち込んで、今は少し楽になったこと。
チャーハンがたまにしか出勤していないこともあり、ハンバーグが思っているほどわたしは『H』では活躍してはいないこと。
わたしたちはお互いの近況を穏やかに話し、
「またこんな風に連絡したりたまには会ったりしようね」
と言って電話を切った。
ハンバーグはバースデーがうまくいったのと、今週あったカシューナッツのバースデーで思ったより売り上げがなかったことに、とても気をよくしていたに違いない。
今現在も中間順位ナンバー2である。ハンバーグのそんなわかり易いところも含めて、何だかやっと普通の関係になれたような気がした。
第一章の終わりは、今なのかも知れないと思った。