貧乏くじ、じゃないよ
夜中に何度か
トイレ介護がある
トイレでどうしたらいいのか
わからない時もあるし
着ているものやシーツを
取り替える時もある
ある日の夜
じいちゃんが泣きながら
おまえには貧乏くじ引かせて
悪かったなぁ
って言いながら
じいちゃんが泣いている
その言葉を思い出す度に
私は泣けてくる
じいちゃんのおかげで学んでいる
介護は確かに大変だ
私は何度も泣いたし
じいちゃんにも何度も怒ったし
怒ったあとの後悔もいっぱいしてる
でも
不思議と介護を選んだことは
後悔したことは無い
18歳で上京して
社会人になってからは
ほとんど実家に戻らなくて
実家は私以外の誰かが継ぐと思って生きていたし
私は親との縁が薄いと
勝手に思っていた親不孝者である
でも
介護をはじめて
うまく言えないけど
自分に欠けていた何かが
カチッとはまった感じがした
ずっと感じていたネガティブなことは
自分が勝手に造り出した妄想だとわかり
自分が上部だけで生きていると思っていたことも
これまた勝手な妄想だった
じいちゃんと一緒にいると
生きている
生かされている
その大切さを実感している
だから
じいちゃんの介護は
貧乏くじなんかじゃない
私の人生にとって
大当たりなんだよ~
たまには夕方の富士山