そろそろ、前のブログに戻ります。
といってもまた、どのくらいの頻度で書くかどうかわかりませんが。

http://ameblo.jp/frsc-susumu/

にこれからはよろしくお願いします。

いろいろご迷惑かけてすいませんでした。
 ここはとあるカフェ。
 時間は平日14時。

 ひとりの男がコーヒーを飲んでいる。

 そこにもうひとりの男がやってくる。

川口「よう」
榊「(見上げ)」
川口「遅くなってすまん」
榊「あ、いや」
川口「(やってきた店員に)えっと、ブレンド」
 榊、川口を見ている
川口「(おしぼりで手を拭きながら)ほんとひさしぶり」
榊「そうだね」
川口「今はまだあそこ?」
榊「ああ」
川口「よくやってるなあ」
榊「いつでも辞めたいけどね」
川口「うそつけ」
榊「ほんと」
川口「辞めたいと思ってる奴に限ってずっと続けてる」
榊「今はどこ?」
川口「今は、まあ、な」
榊「ハローワークか」
川口「この手を見てくれ。・・・タッチ画面を触る名人の手だ。」
榊「なるほど」
川口「職員のやつらに、塩まかれるまで、行くだけだ」
榊「そうか
川口「おれをほしがってるとこにいきたいだけだ。」
榊「そう」
 コーヒーが来る。
 川口、砂糖を入れ、飲む
榊「会いたいって、なんだ?」
川口「(飲んでから)うん。実はな」
榊「うん」
川口「・・・また、始めようと思うんだ」
榊「・・・」
川口「芝居」
榊「・・・」
川口「俺、思ったんだよね。長い就活でさ。俺ってなんだろうって。受けては落ちて。受けては落ちて。必要とされてねえのかなって。世の中に。」
榊「・・・」
川口「夜寝る前に思い出すんだ。あのころ。芝居してた頃さ。毎日バイト終わってから集まって、稽古して、へろへろになって帰ってまたバイトして。体力はなくなるし金もなくなるけど、充実してたなって」
榊「・・・」
川口「だからさ、またやらないか、榊」
榊「無理」
川口「・・・」
榊「無理だ。今の仕事じゃ」
川口「わかった。辞めちゃおうよ。俺と一緒にハローワーク」
榊「行くわけねだろ?」
川口「・・・」
榊「腹たつわ。お前にとって芝居ってなんなの?」
川口「そりゃ、生き甲斐、みたいなもんだよ」
榊「逃げ道だろ?」
川口「・・・
榊「つらい、痛い毎日から現実逃避させてくれる薬みたいなもんだよ。お前にとっての芝居は。」
川口「そんなことない」
榊「その逃げ道につきあわされる、おれたちのこと考えたことあんのかよ!」
川口「・・・」
榊「いつもいつも大口叩いて、酒飲んでは、ビッグになるぜとか、目指すは帝国劇場だとかなんとかいってさ、結局帝国劇場どころか、本多も出れねかったじゃねえかよ」
川口「本多出るだけが道じゃねえだろうが!」
榊「じゃあ、その道ってやつはどこまで作った?」
川口「・・・」
榊「7年間芝居やりました。20回以上公演しました。で?」
川口「・・・」
榊「なにが、なにが、作られた?で、作ったといえる?」
川口「・・・」
榊「最後の公演なんて、糞みたいなもの作って、タダ公演して。恥ずかしいと思わんのか?プロとして。」
川口「・・・」
榊「俺は、あのタダ公演見て、二度と芝居やるもんかって誓ったんだよ。だから、俺はあの打ち上げ出なかった。」
川口「うそだ。なんか、このあとだれかと会う約束があるからなんて」
榊「あ、うそだ」
川口「嘘・・・
榊「・・・」
川口「うそだったのかよ、あのとき」
榊「ああ、嘘だ。だって出たくなかったもん。お前の酒飲みたくなかったもん」
川口「なんだと」
榊「芝居人だとは思えなかった。そんな打ち上げに恥ずかしくて出るわけない」
川口「芝居人ってなんだ?」
榊「・・・」
川口「じゃあ、お前の思う芝居人ってなんなんだよ」
榊「・・・」
川口「かっこつけた言葉いってんじゃねえよ」
榊「ずっと芝居する人のことだよ」
川口「・・・」
榊「間があいてもいい、落ちても、はいあがってもいい。でもずっとやり続けるのが、芝居人だ」
川口「・・・」
榊「まあ、今度やるとなれば、確かに芝居人だ。でもな、お前とはもう、やらない」
川口「・・・」
榊「・・・芝居を、人生の逃げ道にするような奴とは、もう、やらない」
 榊、会計用紙を持って立ち上がる
 そしてハケ口に歩こうとする
 そのとき
川口「あめんぼあかいなあいうえお!」
 榊、停まる
川口「うきもにこえびもおよいでる!かきのきくりのきかきくけこ きつつきこつこつかれけやき・・・」
 振り返る榊
 川口、店内に響き渡る声であめんぼを言い続けてる
 榊、戻って
榊「やめろ」
川口「ささげにすをかけさしすせそ」
榊「やめろって」
川口「そのうおあさせでさしました」
榊「やめろ!!」
川口「(榊に)たちましょらっぱでたちつてと!」
榊「(川口に)とてとてたったととびたった!」
 榊、川口の口を無理矢理ふさぐ」
川口「(ふさがれながら)離せ!」
榊「ここは稽古場じゃない!」
川口「うるせえ!逃げ道だっていうなら、そうじゃないことを証明してやる!」
榊「落ち着け」
川口「落ち着いてるさ!だがな、俺は逃げ道で芝居やってんじゃない!」
榊「わかったから」
川口「わかってねえ!」
榊「やめろ!」
川口「生きてる限り、芝居だ!」
榊「!」
川口「俺は、やり続けてやるさ!」
榊「・・・」
川口「お前がのらないのはわかった。だから、ひとりでやる。悪かったな、呼び出して」
榊「・・・」
川口「俺の番号、いいよ、携帯から消してくれ。俺もお前の消すからさ。じゃないとまたここであったこと忘れて、また会おうなんて電話しそうだ」
榊「・・・」
川口「逃げ道ってとらえられてんだったら、そうなんだろうなあ。でも俺にとっては逃げ道なんかじゃないんだ」
 川口、携帯を出す
 そして、消そうとする
 そのとき
榊「あいうえお、いうえおあ、うえおあい、えおあいう、おあいうえ」
川口「・・・」
榊「かきくけこ、きくけこか、くけこかき、けこかきく、こかきくけ」
川口「・・・」
榊「さあ、さ行・・・いってみろよ」
川口「・・・さ、さしすせそ、しすせそさ、せ、せそすさし」
榊「すせそさし、だろ!」
川口「すせそさし、せそすさし」
榊「せそさしす!」
川口「・・・」
榊「芝居人、失格」
川口「う、うるせえ・・・」
榊「行こう。」
川口「は、ハローワーク?」
榊「馬鹿だろ?」
川口「は?」
榊「いつもの、公園」
川口「・・・」
榊「徹底的に、あいうえおずらし、やろうじゃねえか」
川口「・・・ああ」
ふたり、はけていく。
ひさしぶりです。

こっちを覗いても、だれも見てないかな?

芝居の準備順調です。

そろそろ元のブログに戻るつもり。