相続 不動産評価 05-1-A-①-ⅱ【広大地判定~3要件とは?】 | 相続(争族)を絆に変える!不動産評価、分割の極意 株式会社フローク・アドバイザリー

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相続 不動産評価

前編 に引き続き、テーマは広大地です。

広大地判定のための3要件


広大地の判定要件には、下記の3要件があります。

(1)地域における標準的画地に比べて著しく面積が大きいこと


(2)戸建住宅の分譲素地であること


(3)開発行為を行う場合に道路・公園等の公共公益施設用地の負担が必要なこと


要件(1)


「地域における標準的画地に比して著しく大きい地積」とは具体的にどういう面積なのでしょう?
地域、個人等によって大きいという考え方が異なりますが、通達では下記の面積以上と記載されています。


広大地とは、
・市街化区域        三大都市圏・・・500㎡
・市街化区域        それ以外の地域・・・1,000㎡
・非線引都市計画区域  用途指定なし・・・3,000㎡
・非線引都市計画区域  用途指定あり・・・市街化区域に準じた面積


ただし、これには例外があります。


上記のとおり三大都市圏の市街化区域であれば広大地は500㎡以上の面積が必要ですが、例外的に500㎡未満であっても、ミニ開発分譲が多い地域に存する土地については広大地として認められることがあります。


(参考)

①標準的画地とは?

・原則として一都三県基準は100㎡とする

・近隣地域の地価公示地、地価調査の基準地の地積を参考にする

・地域のおおよその最低区画面積を参考にする


②広大地の留意点

・区画割するに当たり、最も経済的かつ合理的に区画すること

・広大地修正ができるようになり、開発想定図は原則として添付要件ではなくなりました。しかし税務当局の認定を受けやすくするには開発想定図は添付した方がよいです。


要件(2)


「戸建住宅の分譲素地であること」とは?


広大地の意義のところで、以下のように記載しました。


「ただし、大規模工場用地に該当するもの及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものは除きます。」


大規模工場用地はわかりやすいと思います。


路線価図をみても大規模工場用地はそういう記載になっています。


問題となるのはマンション適地かどうかという点です。

マンション適地というのは、簡単に言ってしまえばマンションディベロッパーが分譲目的に仕入れたくなるような土地かどうかということです。

これも一概に言えない点が問題ですが、注意すべき事項は以下のとおりです。


A)駅からの距離
B)行政的要因、特に容積率
C)画地規模
D)地域の土地利用状況


A)駅からの距離

明確な基準はありませんが、徒歩圏(概ね徒歩15分以内=1分80m×15分=1,200m)かどうか、さらには徒歩10分以内かどうかなどを目安にすると良いでしょう。

ただし、徒歩15分であってもデベが見向きもしないエリアもあれば、徒歩20分だけどデベが興味を持つエリアもあるので、地域の実情に合わせて判断する必要があります。

また、10年前はその距離でもマンションが成り立ったが、今はダメというケースもあります。


B)行政的要因、特に容積率

これも明確な基準はありません。

しかし、一般には高さ制限や容積制限などによって、あまり容積を消化できないとマンションにはなりにくいです。

つまり分譲マンション規模にならないということです。

分譲マンションにするには、特別なエリアを除いて、最低概ね30戸以上の住戸を確保する必要がありますが、容積制限などが厳しいと、よほど広い土地でなければそれを確保できません。

また、そういう土地はマンションより戸建にした方が採算性が高いという結果になるケースも多く、マンションが最有効使用ではない、すなわちマンション適地ではないということになります。

容積率でいえば、300%以上だとマンションになりやすいです。

それ未満の場合はケースバイケースとなってきます。なお、この30戸という数字もエリアの人気度などによって変わってきます。

より大規模でないとデベが手を出さないエリアもあります。

用途地域でいうと、低層住居専用地域であったりするとマンションにはなりにくいです。


C)画地規模

これはB)との関連性で決まってきます。

それほど広くない土地でも使用できる容積率が高ければ、分譲規模の建物を建てられますし、その逆も然りです。

一例に過ぎませんが、例えば、30戸×80㎡/1戸(専有部分+共用部分按分)=2,400㎡が分譲規模の最低限だとすると、使用可能容積率300%の土地であれば800㎡以上ということになりますし、200%であれば1,200㎡以上ということになります。


D)地域の土地の利用状況

これも判断が分かれるところです。

周りにマンションが多くあるかどうかということを確認することがまず一歩です。

ただし、過去はマンションが建てられたけど、今は戸建てでないと売れないエリアというのもあります。

土地の最適利用は時代とともに変遷してきますので、最有効使用を見極めるのは難しいことです。


要件(3)


「開発行為を行う場合に道路・公園等の公共公益施設用地の負担が必要なこと」
これは、対象地を実際に区画割してみないと判然としません。

現在は申告の際に区画割図を添付しなくてもよいこととされていますが、添付した方が無難でしょう。

物理的・経済的にみて敷地延長で対応できず、道路を入れることが合理的であれば道路という負担が生じます。

また、特定行政庁によっては開発指導要綱のようなものを定めていて、一定規模以上の画地の場合、公園を提供しなければならないなどと決まっておりますので、その辺りも調査する必要があります。

結構手間がかかるとともに、専門的知識が必要な分野です。

したがって、税務当局とも見解が分かれやすい要件であり、留意が必要です。


(参考:開発想定図の例)
相続(争族)を絆に変える!不動産評価、分割の極意 株式会社フローク・アドバイザリー

※ 開発指導要綱等に則った開発想定図を提出できると効果的!



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