宅配便を待つ間に,Blogを書いちゃおうと思います。


この公演をはじめてから,France_panのwebに大分アクセスが増えました。かなり嬉しいです。アクセス解析を見ていると,France_panで検索して訪れてくれている人が多いように思われます。

bookmarkなどで定期的に訪れてくれる人ももちろん嬉しいですが,新しく興味を持って検索してくれる人も,ほんとうにありがたいですね。


折角訪れてくれている人の,期待を裏切らないように,きちんと更新していきたいと思います。もし,こんなコンテンツが作って欲しいというのがありましたら,この日記にコメントかinfo@frpn.com  まで。それから,mixiにもFrance_panのコミュニティがあるんで,そこに色々書き込んでもらえれば,劇団員がレスを返したりします。


しかし,理想のサイトってのは,なかなか難しいですね。今は,僕がサイトを更新しているのですが,最低限のHTMLの知識しかないので,あまり複雑なことは出来ませんし・・・。誰か,サイト構築を安価で引き受けてやろうという方が居られましたら,上記のアドレスまで連絡ください!!


他所の劇団さんのサイトを見ていると,稽古場日記とかが結構ありますね。個人的には,稽古場の写真は見栄え良くするのが難しかったり,内容を明かせないんで書けることが少なかったりするんで,あんまり好きじゃないんですが,皆さんはどうなんでしょう。

公演3日前くらいの日記に「ラストシーンが大幅に変わりました・・・」とかあると,臨場感みたいなものが伝わりますかね。でも,お金払って見に行く舞台がそんなに適当で良いのかなとも,ちょっと思いますよね。

何とか上手い具合に,舞台の雰囲気やあらすじを伝えられたら良いんですけどね。


そういえば,今回の公演のチラシが,たまにちょっと褒められたりします。まだまだ成長途上なのに,ありがたいことです。France_panのチラシは,毎回ちょっとづつ違うのですが,大まかなスタイルとしては,イラストレーターさんが原画やラフを作られて,主宰が構図や方向性,バランスを指示して,僕が文字打ちや,印刷用に仕上げるというパターンが多いです。


まぁ,基本的なチラシの質は,イラストレーターさんの素敵な絵や,主宰のチラシの見せ方,レイアウトの部分で保たれているのですが,あえて僕の仕事の中で綺麗なチラシを作るコツや作成・入稿時に起こる問題点などを書いてみようと思います。

もちろん,ある程度活動されている方や,完全に外部発注している方は読むまでもないことだと思いますので,チラシを作らなきゃいけないけど,どうしたらいいか分からないという方向けです。また,基本的なことは,fringeさんなどでカバーしていると思いますんで,それ以外のことを書いておきます。


まずは,文字に関しては,フォントや詰めは結構気にします。小劇場のチラシは,オール「MSゴシック」や「MS明朝」で作っているものや,タイトルだけデザイン系のポップなフォントにしているものを良く見かけます。

しかし,情報の部分を「モリサワの新ゴ」や「ヒラギノ系フォント」に変えるだけでも,結構雰囲気が変わります。モリサワのフォントなんかは結構高いですが,ヒラギノはMac OS Ⅹに付いているので安価に利用できます。

ポップなフォントも,パソコンに初めからバンドルしているようなものが多いですが,ダイナフォントとかのフォントを使うと,いろんな選択肢があります。

決して安い買い物ではないですが,ヨドバシカメラなどのソフトコーナーには,フォントのコーナーがあるので,暇な時にでも見ておくと,チラシ作りの際,選択肢が増えます。


あと,チラシ作りの際は,公演の雰囲気が分かるチラシを作ろうというのが一応の目標です。うちの主宰は,かなりデザインに関していい指摘をするという事情もありますが,やはりチラシは主宰(または,作・演出)と相談して,なるべく満足行くように作るのが大切だと思います。

ちなみに,作っている過程では,メールでデータをやり取りして,電話で確認という方法で意思疎通を図ってます。フォトファインペーパーとかに印刷するのでない限り,紙に印刷するより,ディスプレイで見た方が誤差が少ないですし,時間の短縮になります。


データをやり取りする際には,PDFかJPEGで送ることが多いです。JPEGは,Internet Explorerなどでも見れるので,主宰がパソコン初心者の場合などには便利ですが,印刷サイズと画面用のサイズを変えないと,すごい大きく表示されたり,印刷用にカラーモードをCMYKのまま送るとInternet Explorerでは表示されなかったりと,面倒な点がいくつかあります。


とりあえず,僕が気にしているのは,その2つです。よくいいチラシを作る人に話を聞くと,「自分がいいと思うチラシを真似ながら覚えていくのがいい」という話も聞くので,気に入ったチラシや,DTPワールドなんかを参考にして作るのもいいかもしれません。何も知らないところから作るよりは,注意しなきゃいけない点も分かると思いますし。


まだまだ,France_pan自身試行錯誤の途中なのに,色々偉そうに書きましたが,何かのお役に立てば幸いです。また,思いついたら書きます。では。

日記を書くのは,何日振りでしょう。公演も,3週間後に迫ってきて,かなり緊張してきました。頑張って,素晴らしい公演にしたいものです。


さて,いろいろ書きたいテーマは溜まってるんですが,今日は,ipodプレゼントについて書きます。


恐らく,この日記を読んでくださっている方は,みんなご存知だと思いますが,France_panでは,チケット予約者の中から,抽選でipodがあたるというキャンペーンをやっています。

まぁ,悪い言い方でいうと,客寄せパンダのように取られる方もいると思います。それに,本当に当たるのかという声も聞いたりします。


もちろん,私たちとしても,お客さんが増えればいいなという気持ちが全く無いわけじゃないので,お客さんを集めるアドバルーン的な効果は期待しています。

ただ,本当の目的は,「劇場に来る時にワクワク感を持って欲しい」「事前予約というチケット購入形式に慣れて欲しい」ということです。


一つ目は,劇場に来た時に,もしかしたらipodが貰えるかもしれないという,ちょっとドキドキする楽しみを味わって欲しいということです。もちろん,劇場に来るのは,演劇を見に来てくださっているわけですが,個人的には,観劇以外のいろんな楽しみを持って来て欲しいと思っています。


例えば,友達や恋人と一緒に来る楽しみや,JUNGLEの帰り(または行く前に)にでんでんタウンや黒門市場,難波で遊ぶのもいいと思います。決して,演劇だけでは楽しめないというわけではないのですが,もっとカジュアルに,色んな遊びの1つとして演劇を感じて欲しいのです。France_panでは,今までの公演終了後も,飲み物をロビーでお出しして,観客の皆様に気軽に談笑していただける雰囲気を作ろうとしていました。

だから,「ipod当たるかなー」と,ちょっと普通っぽい,肩肘の張ってない感じで劇場に来て,喜んだり,がっかりしながら,気軽な気持ちのままで劇を楽しんでいただければ最高です。

(今回は,ロビーがないので,ちょっと飲み物のサービスは無理かもしれませんが,何か出来たらいいなと考えてます)


二つ目は,今回から,webで予約していただいて,お金を振り込んでいただいて,チケットを送付するというシステムを取っています。しかし,やはり「当日精算券が欲しい」とか「日付が決まっていると,面倒だ」などの声をお聞きします。

もちろん,当日ふらっと気軽に来ていただけるのは,非常に素晴らしいことだと思います。しかし,どうしても客席数の関係上,ある程度はお客さん流れを掴んでいないと,場合によっては折角来ていただいたのに,入場をお断りする場合が出てきてしまいます。

そこで,日時の予約をお願いしているのですが,なかなか以前から来ていただいている方には不評のようです・・・。どうしても,1月前から日時を決めたり,お金を振り込んだりするのが手間だったり,振り込み手数料が気になったりするようです。

そこで,事前予約いただいたた方のうち先着300名にipodをプレゼントしたり,手数料やチケット送料を負担することで,ちょっとでも新しい方法に慣れていただこうと思っております。


そんなわけで,これを読んでくださった方は,観劇を友達と遊ぶついでに楽しんでいただいたり,チケットを事前予約する方式にご理解をいただければ,ありがたいです。

では,公演も近いので,なるべく更新できるように頑張ります。

公演まで1ヶ月を切り,いよいよだなという気がしてきました。制作は,舞台に上るわけではないのですが,この1ヶ月が今までの宣伝の総決算になるので,やはり緊張します。舞台の仕上がり具合も気になってくる時期ですし。


さて,宣伝の話を大分していたので,もうちょっと続けていこうと思います。


前回,チラシは潜在的顧客に情報を発信して認知させる役割を担っているため,直接的には集客に結びつきにくいという話をしました。しかし,ある程度以上の数の劇団が,集客まで狙ってチラシを配布しているのが現実だと思います。

そこで,本当にチラシに集客効果はないのか,ないなら何故勘違いが起きるのかを考えてみました。ただ,これはあくまで僕の考えの域を出ないものであり,参考程度に読んでいただければ幸いです。


まず,チラシに集客効果があるかという問題です。もちろんですが,全く0ではありません。ただ,例えば50000円チラシに払った場合は,チラシの効果で100人来て一人当たり500円で呼んだことになります。

「そんな会社みたいにコストパフォーマンスを考えていたら演劇なんて出来ない」と反論があるでしょうが,長期的に劇団運営を行おうと考えるなら,コストの管理は大切でしょう。

そう考えると,やはりある程度支払いと見返りのバランスが取れた上での集客効果という話になります。さて,そう考えた場合,チラシが集客効果まで達成するには「名前が売れている」という条件を満たす必要が出てきます。

有名な劇団に限っては,観客にチラシでAttentionやInterestを与えてやれば,「ここの公演だったら見に行きたい」と勝手にDesireやMotiveが発生します。また,口コミや評判などもDesireやMotiveを促進するでしょうし,誰かに誘われる機会も多くなるので,Actionに結びつきやすくなります。


つまり,観客自身や周囲の環境が,クロージングの仕事を果たしてくれるので,チラシで情報を広範囲に発信するだけで集客効果を発生させられるのです。


では,チラシで集客を求めている劇団は,有名な劇団の例を見て,チラシに集客効果があると思っているのでしょうか。もちろん,それは一つの理由だと思います。

しかし,演劇独自の挟み込みというシステムも理由の一つだと思います。演劇の公演に行くと分厚い演劇のチラシの束をわたされる,あれです。

一見すると,演劇観劇層にAttentionとInterestを与えることでActionに移行しやすい層にアピールしていて大変効率的に思えます。

その点に関しては,新聞にその地域のスーパーのチラシを撒くのと同じようなことです。スーパーのチラシは客を呼び込むので,同じ原理で公演にお客さんを呼んでもいいはずです。

しかし,この二つは決定的な違いがあります。


一つは,客が殺到するスーパーのチラシは,客にとって得な情報が盛り込んであります。客が必要としている商品が,普通の値段より安いから来るのです。この要素は以外に深い問題で,安売りによって得られる客の利益というのはチラシで100%伝えられます。「玉子が1パック80円」という情報は,いつもの玉子の値段と比較すれば,客が得られる利益は簡単に把握でき,それが覆ることはありません。

しかし,演劇において客が得られる利益というものは,チラシから推し量ることは出来ません。これは,演劇のチラシにはあらすじがないからだとか,そういうことを言っているわけではありません。コラムだろうと詩だろうと,はたまた文字は情報のみでデザインであろうと,その公演の方向性や雰囲気が推し量れるものであれば構わないと僕は考えています。

無理にあらすじや内容を書いても,それが十分に公演の魅力をあらわしていない限り,かえって実際の公演から遠いものしか伝えられないと思います。

ここで,問題なのは,どんなにいいチラシでも,それがいい公演に完全にリンクしているわけではないので,チラシが目に止まった後も,知名度や評判,web情報などが加味されてActionに結びつくということです。

つまり,クオリティーの高いチラシなら集客効果があるかというと,恐らくクオリティーの高いチラシは,高いAttentionやInterestの効果を発揮するだけで,大幅にActionに結びつくわけではないということです。


もう一つは,チラシを見た人がスーパーに行くことは日常的な出来事であるのに対して,演劇に行くというのは大変,非日常的なことだということです。まぁ,演劇は非日常的な体験だからどうとかこうとかっていう意見もあるでしょうが,単純に宣伝戦略を考えた時に,非日常的であると,DesireやMotiveがActionに結びつきにくい問題があります。

ヨーロッパに行きたいと思っている人の中で何パーセントが,実際に行くでしょうか。もちろん,金銭や日程の問題もありますが,不慣れな体験に対して人は腰が重くなります。

よく,演劇と映画のチラシが比較されますが,演劇も映画もほとんど見に行ったことが無かった僕の感想としては,別に大差は無いと思います。

確かに,演劇には宣伝に十分な人材やお金が割けない為に,魅力に欠けるチラシも見受けられます。しかし,ある程度以上のチラシで比較した場合,演劇と映画の集客力の差は,値段や日程,場所の選択肢の広さに加えて,映画を見に行くという行為が,観劇に比べて,日常的で気軽な行為だということだと思います。


つまり,行きたいと思った演劇に行く人より,見たいと思った映画を見る人のほうが割合が高いということですね。さらに,最初に言っていたことに反するんですが,演劇を見に来ているお客さんって,「その劇団の公演だから見に来ている」人が多いんです(理由はファンだったり,知り合いが関わっているからだったり千差万別ですが)。

映画だと,例えばスピルバーグの関わっている作品以外は全然映画館に行かないとかはあまり無いと思います。これは,観劇に比べて日常的な映画を見るというActionを起こすには,知り合いが出てるとか,熱烈なファンであるといったファクターを必要としていないということです。


さて,大分長くなってしまいましたが,演劇のチラシというものは,「お客さんが享受するものを完全には伝えられない」「興味を持たせても,経験の無い行動は起こさせにくい」という点から集客力が低いと思います。

実際の宣伝活動の中では,僕はチラシを配ることは重視していますし,挟み込みも素晴らしいシステムだと思います。しかし,それは公演情報やFrance_panという劇団名の認知度を高めるための行動として評価しているわけです。

じゃあ,実際に集客のある宣伝方法は何だよとかいわれそうですが,長くなってしまったんで,今日はこの辺で終わります。最後まで,読んでくれた方がおりましたら,お疲れさまです&ありがとうございます。

お久しぶりです・・・。あぁ,すごい日が空いてしまいました。すいません。

この1週間,体調を崩したり,制作の仕事が多かったりと,てんやわんやしておりました。


さて,何か過去のブログを読み返してみると,3月の公演のことについて書きますと言ってますが,あまり書くこともないし,皆忘れていると思うので,後回しにします。


今日は,チケット販売について書きます。制作のブログっぽいテーマですね。


今回,うちの劇団はwebの予約を中心にしていること,公演日時をチケットを買う際に指定してもらっていることの2点が今までの公演と比べて変えたことです。


公演日時を指定にしたのは,前回の公演の最終日に,思った以上の人が来てしまい,入れないお客さんが出てしまったからです。当日券で来られた方だったのですが,役者の知り合いの方だったそうで,「まさか,入れないとはおもわなかった」と言っておられました。

私たちも,劇場に入りきれないくらいの観客なんて,先のことだろうと高をくくっていましたが,60席程度の劇場では,立ち見や補助席で対応しても80人も来れば入れなくなるので,どの公演にどれぐらいのお客さんが来るのかを把握していることは重要だと思いました。


正直言うと,いつでも行けるチケットの方が,友達などとの予定も合わせやすく,「演劇を友達や恋人と楽しむ場所にしたい」というFrance_panの考えに当てはまるので好きなんですが,立ち見や見えにくい補助席で見ていただいたり,劇場に入れなくなる事態を防ぐためにも公演日時の指定は導入せざるを得ないと思いました。


さて,もう一つのweb予約に関しては,France_panの宣伝に対する反応をダイレクトに感じるために導入しました。


知ったかぶりをしますと,経済学には購買決定プロセスを示すAIDMAというモデルがあるそうです。それによると,消費者の態度は,潜在顧客に注意を促し(Attention),興味を持たせて(Interest),欲求を喚起し(Desire),動機づけを行い(Motive),行動を起こさせる(Action)と変化して購入に結びつくそうです。

そして,その時々に応じてどのアクションを起こしたいかを考えながら,宣伝戦略を練る必要があるそうです。


演劇の宣伝で言うと,チラシ配布は,AttentionとInterestを担う広告的な宣伝行為ですね。だから,チラシを撒いても観客は増えないのは当然です。なぜなら,広告的な宣伝行為は,AttentionやInterestみたいな初期の部分には強いですが,MotiveやActionのようなクロージングの部分では非力だからです。

そこで,演劇的に考えた時に,クロージングの部分を担っているのは何かといいますと,人的販売ですね。さらに,名が売れてくると口コミがここに加わってきます。人的販売は,行動範囲が狭いため,Attentionなどの初期の部分では弱いですが,Actionの部分では最も強い宣伝方法と言えます。

口コミの初期段階として,影響力が弱い代わりに範囲が広いものは,パブリシティ,つまり雑誌などでの紹介になります。


そうやって考えると,現在の劇団の動員数は,「人的販売力(劇団員数,客演数,知り合いの数)+口コミの力(熱心なファンの数+知名度)」で大体決まっていると思います。


上記の式を見て気付くのは,宣伝行為が式内に含まれていないことです。つまり,劇団の宣伝活動は広告を中心とした,認知度を高める宣伝方法が主に受け継がれていて,宣伝活動が集客に影響しにくいのです。

しかし,ここでこのことに気付いた劇団が「宣伝はお金もかかるし,効果は薄いから縮小してしまおう」と考えたなら,いよいよ人的販売と一部のファンのみの世界に閉じこもることになってしまい,演劇観劇層を週苦笑させることになります。


えっと,長くなりすぎて何を言っていたのか忘れそうですが,今回France_panが詳しい情報やチケット予約をwebに誘導して行っているのは,どの宣伝がどの効果をもたらしているのかを把握するためです。

例えば,チラシの挟み込みを開始すると「アクセス数は増えたが,予約は入らない」となるとチラシが公演の認知度は高めているが,購買決定までは導いていないことが分かります。

同じように,DMを送った場合,雑誌に載った場合,バーでイベントを開いた場合,ポスターを作った貼った場合,出身大学の学生新聞に挟み込みをした場合など,全ての宣伝行為に,webへの訪問,webでのチケット購入という目的にどのような寄与の仕方をしているかを調べることで,宣伝行為の効果を確認できると思い,チケットをweb予約中心で取ることにしました。


もちろん,情報の一括管理の利便性があったり,web上で紹介された場合はリンクで飛んで来れるのでアクセス増に繋がり易いなどの点に注意する必要がありますが,とりあえず今日は大分長くなってしまったので,このへんで一旦終わりにします。では。

さて,前回までのところで,6月の公演について考え始めてから,およそ1ヶ月かかって「演劇観劇層にアピールするためのロングラン。劇場に提携してもらうことで,宣伝面や金銭面でのメリットを得る」という方向で,劇団全体で合意しました。


そこで,いよいよ劇場に企画書を持っていくことになりました。劇場と主宰と打ち合わせの上,12月25日になりました。劇場に持っていったのは,

・過去の公演チラシ

・企画書

・予算表

の3点でした。企画書は,「公演情報(日時,チケット料金など)」「公演日時」「チケット販売方法,料金」「France_panの紹介文」「France_panの活動歴」「キャスト・スタッフ」「スケジュール予定」の7ページでした。


企画書は,慣れないながら一応Power Pointで作りました。Wordもそうなんですが,Microsoftのソフトは,改行した時に勝手にスペースを作ったりするのが,あまり馴染まないので,長い説明を書くときに苦労しました。また,テンプレートがいろいろあったので,目立つ方がいいかなと思い,青地に白の文字にしてしまいました。思い返してみると,やたら派手でした。

ただ,白地に黒の普通の文字では,すぐ作ったような貧相な感じがすると思い,派手な地にしてしまっていたのです。


また,このころFrance_panは,3月に吹田メイシアターの小ホールで,同じ大阪外国語大学出身のインプロバンドであるFUTA9082とコントとバンド演奏を織り交ぜた「France_pan la session vol.1 ペンギン行」という公演を行うことが決まっていました。

そのため,スケジュールや予算では,その公演に取られる期間や,得られるであろう収益などを含めて書きました。

もちろん,当初の予定なので,実際動いてみると,全然予定通りには行っていませんが・・・。特に,「ペンギン行」に思った以上にウエイトがいってしまい,3月はほとんど6月の公演に向けては動けませんでした。

もちろん,「ペンギン行」をやったから見えてきたことも多々あったので,プラスマイナスは0ぐらいですが。


France_panの紹介文に関しては,以前述べたように主宰に書いてもらい,活動歴は,学生団体として立ち上げたころからの公演場所と日時,動員人数を書きました。今,振り返ると,関わったキャストやスタッフやその公演ごとにコメントを付けた方がよかったかなと思います(むしろ,書いていないことに驚きでしょうか)。


実際のところ,企画書を始め持参したものは,なんとか最低限の情報は詰め込んだというレベルのものでしたが,JUNGLEのプロデューサーの相内さんは,私たちの熱意を汲み取ってくれ(たと信じています),「公演ビデオを持ってきた上で,一緒にやれるか判断して,行けそうならプレロングラン・プロジェクトの第3弾としてやりましょう」という返答をくださいました。

そして,劇場使用料に関しても,プレロングラン・プロジェクトとして提携してもらえる場合は,こちらが予定していた額(だいたい通常使用料の半額近い値段でした)の範囲内で考慮していただけるということになりました。


その後は,年が明けた1月の半ばぐらいにビデオを持って行き,1ヶ月ほど経った2月の中旬くらいに,プレロングラン・プロジェクトとして提携していただけるとの報告を受けました。

演劇関係の人に,自分たちの公演の記録をみせて評価を頂くのは初めてだったので,返事を待っている間は,どういう返事が返ってくるのかと悩みました。

もちろん,制作をやっている以上,自分の劇団に対して自信は持っています。しかし,やはり不安は不安として感じてしまいますので,やっていただけるとお返事を頂いた時は正直ほっとしました。


さて,ロングランが実際に動き始めました。次回以降は,3月にやったペンギン行を振り返りながら,現在考えていることややっている事に繋がることを書いていきたいと思います。では。

随分,間が空いてしまいました。ごめんなさい・・・。制作の仕事やバイトが忙しくて,日記を書く体力が残っていなかったのです。

今日からは,(なるべく)毎日更新できるように頑張ります。


さて,最近人に会うと「ブログで長々とロングランの理由を書いてるよね。でも,ロングランって本当に効果があるの」と聞かれたりします。ちょうど,今回書こうと思っていた劇団員のロングランへの反応も同じようなものでした。


この企画を,初めて劇団員を集めて話したとき,関心は2点に絞られました。

・金銭的リスクはどれほどあるのか

・本当に客は来るのか

の2点です。両方ともロングランをやる上での根源的な問題です。


金銭的リスクに関しては,長期間の公演で増えるお金は,劇場費,人件費,機材レンタル代が主なところです。特に,うちのような小さな劇団では,役者に高額のギャランティが発生しているわけではないので,劇場費と機材の使用料が心配の種でした。

ただ,この部分は,ロングランに協力的なJUNGLEさんとの交渉次第ということになっていたので,劇場費,附帯設備料込みで,出せるだけの金額を予め設定しておき,それを上回るようなら,再考するという結論になりました。


そして,話題の中心になったのが,「本当に客は来るのか」という問題です。France_panの動員力は300人程度であり,最高1000人近い観客が入れる公演は確かに途方も無い話に思えます。

これについては,正直,まだ結果は出ていませんので,何を言ったとしても意味がありません。これは,今取り組んでいる問題であり,何が正しくて,何が間違っていたのかは,これから分かることですので,分かり次第書いていきたいと思います。

もちろん,チラシの挟み込みと,劇団のHPで告知する程度では今までの観客が来るのが精々でしょうし,逆に劇団四季並に宣伝をし,さらに各劇場やイベント会場で綺麗に印刷された招待券を何万枚単位で配れば,1000人来るでしょう。しかし,当然使えるお金は限りがあり,しかもあまり多くない金額です。その中で,いかに公演の収支をとりながら,最大のリターンを得られるかを考える必要があります。すると,かなりギリギリのラインで,いかに効果的な宣伝を打っていけるかが勝負の分かれ目になるだろうと思いました。

また,実際の動員を重視するのか,知名度の向上を重視して今後の活動に繋げるのかによっても変わってくるところです。

まぁ,宣伝に関しては,おそらくこのブログの本題のようなものですから,じっくり語っていくとして,劇団員が納得した理由は,「金銭的リスクがほとんどないならば,知名度向上や集客効果,ノウハウ蓄積のメリットが多少なりとも確実にあるロングランをやったらいいんじゃないか」というものでした。


消極的な納得ではありますが,集客に対して,ロングランが実際どのようなものかを具体的に想像しにくい役者たちにとっては,金銭的リスクがあまり無いならやってみる価値はあるんじゃないか・・・と賛成してもらえるだけでもありがたいところでした。

何とか大きくなりたいという拡大思考が,劇団員全体に強かったことも決定を後押ししていたと思います。


とにかく,劇団員の了解を取れたので,JUNGLEさんに交渉に行くことになりました。次回は,JUNGLEさんとのやり取りや,その時考えていたことなどを書きたいと思います。

早く,宣伝の部分に入らないと,このブログの存在意義がないので,頑張って書いていきたいと思います。では。

人に,blogを書いてることを言われると,少し恥ずかしくなります。不勉強で経験も浅いので,満足なことが書けているとは思えませんが,見守っていてください・・・。

 

さて,昨日までのところで,「若手の勢いがある劇団として,演劇観劇層にアピール」。ロングランで劇場提携を視野に,JUNGLEで11日間15ステージ程度という方針が固まりました。


さっそく,JUNGLEさんに電話をして「6月中旬から下旬くらいに,10日間程度の公演をしたいんですが・・・」と問い合わせてみたところ,「1回企画書が出来たら,話に来てみてください」と言われました。確か,11月下旬くらいでした。

もちろん,劇団の内外を問わずに,新しい企画を行うときは,企画書を提出するものだということは知っていました。しかし,劇場に公演企画を出すという本格的に(少なくとも,当時の僕にとってはとんでもなく大きなことに思えました)企画書を書くのは初めてでした。


そこで,電話に出られたJUNGLEのプロデューサーの相内さんに「企画書にはどんなことを書けばよろしいでしょうか」と聞いてしまいました。幸いにも,相内さんは親切に「公演の概要と,劇団の活動がわかるものを用意してください」と教えてくれました。

とりあえず,具体的には作品の概要,公演の資料,料金体系,公演日程はわかるようにして欲しいと言われたので,これらを中心に考え始めました。


また,このころ僕はアーツマネジメントのセミナーに行っていました。そのセミナー中に,講師のネットワークユニットDUOの河南さんがJericho2の企画書を参加者に見せておられたので,ちょうど企画書に悩んでいた僕は,それを参考に作ることにしました。


公演日などの数字的な部分や公演の目的といった部分は,それまでに考えていたことので,そんなに悩まずに完成しました。しかし,この時は入場料金をあまり深く考えずに,他劇団や今までの公演を参考にアバウトに決めるという失敗を犯してしまいました。そのため,後から予算的な部分を詰めていく過程で,問題が生じたためJUNGLEさんに初めて提出した金額から修整することになりました。


一番悩んだのは,私たちをどうアピールするかという部分でした。実績もなく,活動歴も浅い私たちにどうすれば興味を持ってもらえるかということについては,かなり悩みました。

今考えると,本当に馬鹿なことですが,私たちを知らない人たちに,公演のビデオを使って紹介するという方法はあまり考えていませんでした。ビデオについては,知り合いに記録的に撮ってもらっているという意識が強く,あまり人に見せるものだと考えていなかったのです。

そのため,何とか私たちの作っている舞台を言葉で表現しようと思い,考え込んでしまいました。結局,主宰に紹介文を書かせたのですが,結局,あまり上手く纏まりませんでした。


さて,劇場に企画を提出となると,その前にも劇団員ともきちんと話をつける必要があります。もちろん,それまでにも断片的には企画について話をしてきたのですが,じっくり会議をしたのは,12月が始まった頃でした。


毎日,長い文章ばかりでも読んでもらえなくなるので,この企画と劇団員の反応からは明日書きます。

考えていたことについて書くよりも,実際の行動について書くのは難しいですね。相手あってのことですし,今振り返ると,また当時とは別の見方になってしまいますし。

上手く,当時の思いと結果を書いていければいいんですが・・・。では,また明日。

2日間,更新を休んでしまってごめんなさい。スタッフとの話し合いや,今後の活動を話していたら,徹夜になってしまい,更新が出来ませんでした。


スタッフワークは,またまとめて書くことにして,今日はロングランの具体的な部分を決めた根拠について書きます。

もう,5日間もロングラン,ロングランと同じ話題ばかりしていて,いいかげん読んでいる方も,飽きてきたんじゃないでしょうか。次回からは,次の話題に変わりますんで,いましばらくお付き合いください。


さて,今まで長々と偉そうなことを書いてきましたが,これは全て僕の頭の中で考えたことです。つまり,この企画の細部を詰めて,実現させるためには,データ的な部分が必要になってきます。

しかし,小劇場演劇の観客について,調べた数字的なデータは探せど見つからず,大掛かりな調査をする時間や資金も無いので,(自分の劇団の)アンケートの集計,本,雑誌,ウェブサイト,掲示板などを読みこんで意見を集約,知り合いにヒヤリングなどをして代用することにしました。


その結果わかったことは,


・小劇場観劇層を,さらにジャンルごとにセグメンテーションする必要はあまり無い。関係者のいる劇団のみ誘われて行くという人を除けば,それほど明確にジャンルを分けて観劇している人は少ない。多くの「ヨーロッパ企画」を好きな人が,「維新派」も喜んで見ている。

ただ,演劇をやっている人と,やっていない人では,やや観劇スタイルに差はある。やっている人は,あまり有名な劇団でなくても「関係者のいる劇団」や「興味深い内容や企画の公演」を比較的よく見に行くが,やっていない人は「有名な劇団」を見に行く傾向が強い。

この場合の,演劇をやっていない人には,「知り合いが演劇をやっているから見に行く人」は含まない。なぜなら,それは小劇場に興味を持っているわけではなく,小劇場演劇観劇層ではないからである。


・動員を伸ばす理由の大半は,「口コミなどで評判が上がって」となっている。また,短期間に急速に動員を伸ばしている劇団は,「短期間で複数回の公演をこなしている」「公演規模の大きい公演を行っている」「賞を受賞している」などの理由と,複数のプレスでの紹介が組み合わさっている場合が多い。

小さな劇団が中規模に発展する過程では作品の評価的な部分が多く,中堅以上の劇団がさらに発展する場合は企画的なチャレンジを行っている場合が多い。

よって,ロングランも動員的な成功を収めているのは,中堅以上の劇団が多い。


・演劇を見に行く動機は「知っている人が出ている」と「人に誘われて」が圧倒的に多い。気になって自発的に見に来る場合は,チラシ,雑誌の記事,ネット上などの評判や口コミなどの複数の経路で情報を得ている場合が多い。


の3点です。各地の書き込みや記事を総合しているので,かなり当たり前の内容になっていますが,当たり前に考えていることが,実際に当てはまることが分かっただけでも前進と考えました。


さて,以上を考え合わせると出来たばかりのFrance_panがロングランというのは,時期的に早過ぎるという結論になります。ロングランの動員面での効果は,中堅のそこそこ名前を聞いたことがある劇団が,飛躍のために行う場合に最大のパフォーマンスを発揮するからです。


しかし,動員自体を急激に増やすのではなく,名前を売るという観点で見た場合,劇場との繋がりが作れる(かも知れない),公演運営のノウハウが強化されるというメリットも考え合わせると,その場限りでの劇場外公演や,奇抜な公演スタイルを取るよりは,効果は大きいと思いました。

そこで,ロングランを行うリスク(主に長期間行うことで発生する金銭的リスク)を下げれば,ロングランは依然として他の企画よりも魅力的な選択肢だと考えました。ちょうど,この時期は同じぐらいの年齢層のキリンバズウカさんがJUNGLE in→dependent theatreという劇場と提携して「プレロングラン」と称して公演を行っているのを見たことも影響しており,一度JUNGLEさんに相談してみようと決めました。


JUNGLEさんは半年前から予約を受け付けているので,11月のその頃だと,5月以降が公演時期の候補になりました。例年,4月~5月にかけては公演を行う劇団が多いことや,役者の都合を聞いて,6月中旬~後半が公演が重なる劇団も少なくて望ましいと思いました。


日数に関しては,金曜日が初演とは決めていましたが,翌々週の日曜日に終えるか,月曜日に終えるかは悩みました。日曜日に終えると劇場費が安くなりますが,ロングランということで舞台美術も作りこみたいと考えていたので,バラシの時間がきちんと確保される月曜日終演に決めました。


ステージ数に関しては,休演日を作るかということと,平日の昼に公演を行うかについて悩みました。休演日がないと,体調を崩した場合や,終盤の期間に体力が持つかという不安があったので,間に1日設けることにしました。

平日の昼公演に関しては,入りにくい分料金を下げて,学生などに来てもらおうと思い,2日間設けました。ちょうど,私たちの年代層は学生から社会人に移った人が多く,演劇関係者も学生より上の年代が多いことから,ターゲットを考えると学生料金を設定しづらかったので,平日昼公演を割引料金とすることで,その代わりにすることにしました。


さて,これでいよいよJUNGLEで,11日間16ステージのロングランが決定しました。次回は,長々と続けてきたロングランを決めるまでを離れて,JUNGLEさんに企画書を書く部分について触れたいと思います。


ではでは。

いよいよ,今回の公演のチケットがwebで発売開始しました。今回は,webをチケット販売の主軸にしたい(理由はまた後日述べますね)と思っているので,チラシやDMを本格的に撒き始める前にチケット販売を始めました。(http://frpn.com  で販売中です。よかったら見てみてください)


もちろん,異論も多いと思いますが,うちのような劇団では「発売後すぐに完売!!」みたいな夢のような事は起こらないので,注文が本格化する前に,きちんと稼動しているか,注文した人は不安を感じたりしていないかを見極めたいので,フライング的に販売を開始しました。この件については,またゆっくり書こうと思います。


さて,ロングランをやるとして,本当にロングランがベストの選択肢だろうか,また,具体的な部分はどうなるかが今日のテーマです。


昨日話していた,アピールポイントについてですが,つまりアピールポイントというのは,他の競合商品との差異点ということになります。例えば,「休日の若者の過ごし方」として演劇の公演をプッシュするなら,映画やカラオケといった,他の若者が休日に楽しむエンターテイメントと比較して,演劇が優れている点を強調,または作っていく企画になるでしょう。

今回は,演劇の観劇層をターゲットにしているので,「他の劇団の公演」との差異点を作り,そのメリットや特徴を押し出していくのがアピールの方針になります。


さて,そういう点でロングランを見たときに,実はロングランは結構取り組んでいる劇団が多かったのです。

まだ,制作を始めて1年ですが,すぐに思いつくだけでも「キュピキュピ」「電視游戲科学舘」「GiantGrammy」「キリンバズウカ」,それに昨年の12月にHEP HALLでやっていた「ハムレット」もロングランを謳い文句にしていました。

また,ある程度の経験と実績のある劇団はロングランとして言っていなくても,5日~1週間くらいの公演期間は設けていました。

もちろん,大半の公演は(特に若手の劇団に関してはほとんどが)週末3日間5ステージぐらいの規模が普通ですが,1週間くらいの公演では十分な差別化要因にはなりえないと思いました。


そこで,もしロングランをやるなら,ステージ数を増やすためにも(休日は昼と夜の2回ステージを組みやすいので),最低週末を2回含む日程にしようと考えました。そうすると,翌日が土曜日で動員が増えやすい金曜の夜の公演から始まって,翌々週の日曜か月曜までの10日間くらいが目処となりました。土日と平日の何日かを1日2ステージにすると,大体15ステージぐらいになる計算です。

動員のことや,ステージ数のことを考えると,平日の公演を数日延ばすのは,コストパフォーマンスを低下させるというデメリットの方が大きいと思ったので,これ以上の日程数を組むなら,1週間延ばして,週末を3回含む形にするべきだと思いました。しかし,この規模だと,小屋入りを含めて20日前後劇場を借りることになり,最大動員数も1500人程度と,さすがに現状では現実味が乏しく,リスクが大きすぎると思い,断念しました。


さて,10日間15ステージぐらいの規模の公演を2年目の劇団がやれば,差別化要因になるかどうかということを考えてみました。

結局,「ある程度,演劇に携わる人なら,普通の劇団の成長速度と比較して,ある程度興味深い試みだと思ってくれる可能性はあるだろう。しかし,観客の立場で考えると,「France_panの設立年数など知らないから,意欲ある若手という売り出し方が難しい」「ロングラン自体は,劇の中味に関係しないため,ネームバリュー的評価に影響を与えにくい」という点から,それほど有効なアピールポイントにならない」という結論になりました。


しかし,先述の「電視游戲科学舘」や「キリンバズウカ」など,ロングランを謳い文句にしている公演を見ると,大体劇場の共催・提携がついていました。

そこで,「劇場の提携公演となると,無名の劇団でも作品の中味に興味を持ってもらいやすいのではないだろうか」「劇場側の推薦があれば,プレスリリースも目に止まりやすいんじゃないだろうか,雑誌に載れれば,大きなネームバリューになる」と,ロングランを主軸に劇場と提携公演に発展すれば,ネームバリュー的なプラスも得られると思いました。


普段は空きやすい平日も含めてレンタルするなど,劇場側にとってもロングランの普及は望ましい方向性なのかもしれないし,2年目で10日間という公演の規模は,普通に観客に訴えるより,劇場の人に訴えた方が,訴求力が高いだろうと思いました。


結局,ロングランを起点に,劇場の提携を取り,

・ロングランでスケジュールが合わせやすいという利便性

・意欲ある若手劇団としてのイメージ

・劇場の提携という,作品へのある程度の保障(劇場のネームバリュー)

・ロングラン+提携公演と2重のプレスへのアピール力

(プレスへのアピールという点を考えると,ロングランが「流行っている」状態は,逆に流行に乗っているプラスの要因になる)

を中心に公演企画を立てていくことにしました。


今日書いていることも,読み返してみると実にあたり前のことなんですが,この時期は10日間程度のロングランがどれぐらいの効果をを生むかということを結構悩んでいました。

劇場の提携については,これ以前の公演の時に「キリンバズウカ」さんの挟み込みや公演に行っていたんで,出来たらいいなとは考えていました。しかし,外大と森ノ宮の青少年会館でしか公演したことがなく,キリンバズウカさんみたいにOMSの最終選考に残るなどの実績も無い私たちには,難しいのではないかと思っていました。

ですが,結局,普通に演劇を見ている人たちに「10日間のロングランをやりますよ」とアピールしたところで,あまり集客効果はないだろうから,とにかく劇場に企画を出してみるしかないと結論づけました。


明日は,その企画の細かい数字的な部分などをどうやって決めたかについて書きます。

毎日,長くなってしまってすいません。では。

主宰が,携帯電話をウィルコム(正確にはPHSですが)に変えたそうです。確かに,公演をやると,連絡や発注などで携帯を使う機会が増えるから,劇団員全員がウィルコムにするとか経費削減に役立ちそうですね。


経費が下のはありがたいので,検討していきたいと思います。ただ,制作は外部との連絡が多いので,意外に不便な点があったりすると困るんで,しばらくは主宰の様子を見てみることにします。


さて,「演劇観劇層の目を引く公演をやろう」というところまで書いていたと思います。


目を引くためにはアピールポイントが必要なわけですが,大体他劇団の公演を見ていると,アピールポイントは「場所」「公演地」「期間」「料金」「作品内容」に大別されると考えました。


まず,「場所」。公演する場所を,通常の劇場から飛び出すことで新しい雰囲気の演劇を楽しんでもらおうとするものです。代表的なものでは維新派を始めとする野外公演などでしょうか。これらは,話題性もあり,ライブ感や解放感など普通の演劇にはない魅力を備えています。

また,野外劇のように大掛かりでなくても,チンチン電車の中での公演のような普段使わない場所での公演も,話題性や足を運んでみようかなと思わせる魅力があります。

ただ,野外劇のような大掛かりな舞台は,予算やスタッフの技術や経験的に難しく,劇場以外の意外な空間を使っての公演は,次回以降の公演への波及効果が乏しいと思いました。

つまり,「チンチン電車内での公演」で売ったとしても,次回以降は劇場に戻るとすれば,その場限りの突発的なアピールで終わる恐れがあります。その上,私たちの劇団は音響や映像といった演出効果を多用するため,設備が充実していないために,役者の素演技のウエイトが高くなる劇場外公演は作品のテイスト的にあまり好ましい選択肢ではありませんでした。

また,劇場外公演では,客席スペースや長い期間を抑えるのが難しく,新しい客層をたくさん動員するというよりは,既存の客に目先を変えて楽しませる要素の方が強いと考えました。つまり,こういった公演は,ある程度の評価を得ている劇団が,番外的な試みとして行う際に,もっとも効果的だと考えました。


「公演地」によるアピールは,別の地域などで公演を行い,作品的な意味付けと関連させたり,別地域での評価を劇団の知名度向上に役立てる方法です。有名なところでは,遊気舎の東京公演でしょうか(fringeは愛読サイトです)。

ただ,これもある程度停滞した状態などを打破するために行うものであり,誕生間もなく,全然市場に浸透していない劇団がやる企画ではないように思いました。また,劇団員が極貧の人間ばかりで,旅費すらも捻出するのが難しい状況では,あまり現実的な選択肢ではありませんでした。


「期間」によるアピールは,ロングランや平日公演など,通常とは違う公演日程でアピールすることです。ロングランは東京公演などに比べて,実際活動している関西小演劇という市場の観客の観劇機会が増えるという,実際のメリットはあります。しかし,企画としての独自性は乏しいので,単なるロングランではアピール力はあまり無いと思いました。

また,バイトを抱えている劇団員にとっては,長期間の休みが必要になったり,劇場費やスタッフの確保も難題です。ただ,追い風なのはロングランという公演形態が評価される風潮が高まってきており,企画としての価値や,劇場費などの交渉を行える可能性が高まっているように思われたことでした。

(こうやって,否定的要素から肯定的要素の順番で書くと,良く見えるから不思議ですね)


「料金」は,料金設定や,特別割引などで,興味を持った客を,実際に観劇行動に移りやすくするものです。しかし,「期間」によるアピールよりも,アピール力に乏しいと思われました(演劇を普段見る人なら,若手の劇団の入場料が,800円でも1200円でも1500円でもあまり気にしない人が多いでしょう)。

また,極端な値下げは,次回以降の公演でもその価格をベースにせねばならないデメリットもあります。もちろん,観劇動機として,「誰かに誘われた」というのは大きなシェアを持つので,ペアチケットなどは,いい販促手段だと思いますが,料金設定を主軸にした企画は難しいと判断しました。


最後に,「作品内容」ですね。劇団と名乗るからには,これで勝負しろと言われそうですが,正直こればかりは完成して見に来ていただくまで,完全には伝えられないというジレンマがあります。

もちろん,そういったものを少しでも解消するために,あらすじを書いたり,コラムやチラシのテイストで少しでも伝えようとしたりするのが正しいのでしょうが,それはチラシ作りや情報宣伝の問題になります。そして,「作品内容」は最もネームバリューが密接に繋がってくる部分だと思います。どうしても,無名の人の作品よりも,有名な人の作品のほうが事前評価は高くなります。

もちろん,私たちも劇団として活動をしている以上,自分たちの作品には自信を持っています。しかし,それは見てもらって初めて十分に理解してもらえることであり,その見てもらうまでの動機づけとして「作品内容」を持ち出すのは順序が逆だと思います。

もちろん,既存の演劇の枠を越えた試みをするのであれば,アピールポイント=「作品内容」は成立しますが,先述の公演場所のように,ずっと劇団がそのテイストでやっていくのでなければ一過性のイベントで終わる可能性が高いと思いました。つまり,せっかく新しく開拓した客が,次回見に来た時に「この前と違う」と感じてしまう可能性が高いという問題です。


このように,5つを見比べてみた時に,最もマイナスポイントを補いやすいのは,ロングランだろうと考えました。今まで,自分たちが作ってきた舞台の方向性を変える必要が無いことも,大きな利点でした。

ただ,単に「自分たちで公演期間を延ばしてみました」というようなロングランでは,公演数を増やした分だけ客席に空席が目立つだけで,ろくな企画にならないという問題もありました。


そこで,明日はロングランのマイナス要因を考えた上で,それを補うための肉付けについて書きます。

毎日,長くて退屈な文章ばかりですみません。