カウンセリングオフィス フロンティア公認心理師の小島俊久です。
4月も後半。黄砂や花粉が原因か視界の悪い日が多く、それらはアレルゲンとして私の鼻水を止まらすことなく、マスクとポケットティッシュが手離せない日々を送っています。。
心理臨床の現場でよく耳にする「闘争か逃走か」。自己を守るための本能的メカニズムですが、闘争としての攻撃的防衛と逃走としての回避的防衛は、危機に対する対抗手段と言われています。
この対抗することが不可能な場合に取る対応策が「服従」で、唯一の生存するための戦略となります。この服従することには大きな痛みを伴います。その痛みに人は感情を麻痺させることで耐えようとしますが、この感情の麻痺が解離症状を呈することに繋がります。
ここに述べたことはトラウマ症状のメカニズムについて考察されたものの一つです。
臨床現場ではその様な自己防衛プロセスの中に在る訴えに遭遇します。
カウンセリングでは、先ずは言語化を繰り返し、より深くこの自己防衛システムに気づいていくことに取り組みます。
服従せざるを得ない状況とは、必ずしも見た目が深刻な状況とは限りません。特に幼い子どもにとっては攻撃的や回避的な反応をしても、結局は養育者からは受け入れてもらえず、かと言って自立できるわけもなく従うしかないのです。
自分の感情や不安を調節してもらいたいのにそれは認めてもらえず、感じること自体を責められたり否定される様な養育環境。
ありのままの自分は抑圧され、心の深淵と追いやられるのです。
何かを感じようとしても、過去の経験からそれは決して認められない感情や欲求と判定し、感じない心理的麻痺が生じるのです。
これは学童期、思春期を経る過程でアイデンティティの確立に大きな支障を来たし、アイデンティティの断片化が起きます。それが元で解離が起きてくることもあります。
過度な服従によって自分が何を感じているのか分からなくなることは、自分が自分ではない感覚を生じさせます。それは混沌と不安と時に恐怖による生きづらさとして感じられます。苛酷な日々を送ってきたとも言えます。
今月の研究会では複雑性トラウマをテーマにしました。今回はそこを補足した投稿でした。
ではまた。
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