とても不安な一夜を過ごされたことと思います。

 

明るくなって、徐々に明らかになる被害に心を痛めています。

 

3.11の被災者でもありますので、

当時のことを思い出すと、今回、被災された方のお気持ちは理解できるつもりです。

 

まずは、生命の確保を第一に考えましょう。

水道の断水が著しいようですが、

それも東日本大震災と同じです。

当時は、完全復旧までに一月を要しました。

 

電力も、道路も、被災した総てについて

復旧に当たる方も必死です。

決して、「遅い!」などと責め立てないでください。

 

避難所で環境が劣悪になりやすいのがトイレです。

 

自宅で避難生活を送っていた人も、

トイレに流す水がなくなって、避難所に行った人も少なくありません。

 

かといって、トイレを我慢するために水分を控えるのも良くありません。

犯罪を含めた安全を確保しながら、トイレを始め衛生環境を確保してください。

 

お風呂は我慢しましょう(我慢しました)。

1週間、2週間、お風呂に入らなくても大丈夫です。

 

大丈夫じゃないのは、口の中の衛生です。

是非、歯ブラシを確保して、口の中だけは綺麗にしてください。

少量の水で口をゆすぐだけでもいいです。

とにかく、歯周病菌の繁殖を防ぐことが大事です。

 

 

歯周病菌が肺や血管に入ってしまうと、

重篤な病気に繋がります。

是非とも、歯磨き(口腔内衛生)は心がけてください。

 

クルマの中に批難されている方も多いと思いますが、

エコノミー症候群にはご注意ください。

寒い季節なので、手足を冷やさないように、厚手の靴下や手袋を確保してください。

マフラーで首を温めるのもいいです。熱を逃がさないように。

携帯用カイロは低温火傷に繋がるので、注意して使いましょう。

 

住宅の被害も甚大ですね。

輪島の朝市辺りの火災は200件ほどが被害を受けたとのこと。

金沢市内でも、少なくとも3棟の住宅がひっくり返っていたり、

衝撃的な映像が少なくありません。

 

保険に入っている人も多いと思います。

以下、東京海上日動火災保険の場合を例にご紹介しておきます。

(他の保険会社も、多少の補償のアリなしはあると思いますが、

 そんなに大差は無いと思います。ご加入の代理店に確認してください)

 

まず、火災保険ですが、

これが残念なことに、あの輪島の火災被害を含めて、

地震保険に入っていないと、通常の火災保険では補償されません。

(火災被害に関しては、火災保険の地震火災補償特約が適用されます)

 

津波による被害はもちろん、地震保険以外では補償されません。

また最初の地震の発生から72時間以内の地震はすべて、

一つの地震として見なされます。

 

お店を経営している人も、企業向けの地震保険に入っていないと、

地震に起因する被害は補償されません(上記の72時間規定あり)。

休業補償保険で、地震休業補償特約に入っている方は、

(通常、震度6強以上が観測された都道府県内に適用)

30日を限度に休業補償が受けられます。

 

自動車が被災してしまった方、

これも車両保険では補償されません。

ただし、車両保険の一般条件でご契約があり、プラス

「地震・津波・噴火危険車輌全損時一時金特約」があれば、

50万円を限度に保険金が支払われます。

 

また民間の保険とは別に、行政からの支援があると思います。

保険会社とは別に、行政の罹災確認を受けて、罹災証明を発行してもらって下さい。

 

ただ保険会社と行政の罹災ランクは、必ずしも一致しません。

保険会社で大規模半壊だったけれど、行政では全壊判定になることもありますし、

逆もあります。

 

被災してから、まだ間がありませんので

相当に混乱していらっしゃることと思います。

でも、私たちも3.11から、立ち上がることが出来ました。

だから、大丈夫です。

生きる意思を、未来への希望を失わないで、前を見てください。

 

総てをなくしてしまったと嘆かないでください。

あなたは、命という、最も大切ものを失わずにいます。

 

命さえあれば、時は未来へと針を進めてくれます。

命さえあれば、総ての希望が、これまでに積み上げてきたものを

形は変わるかも知れませんが、取り戻すことが出来ます。

そしてそれは、以前よりも、もっと素晴らしいものになっているはずです。

 

だから、いまは、希望を捨てずに、諦めずに

前を見て、その命を抱きしめて、ほんのちょっとの時間だけ

頑張りましょう。

 

いまでも十分に頑張っている皆さんに「頑張って!」というのが

違うということも十分に分かっています(経験者ですから)。

もうこれ以上、頑張れないという人もいるでしょう。

だから、助けを求めてください。

 

みなさんは、一人ではありません。

助けを求めることも恥ずかしいことではありません。

生きる勇気を持ちましょう。

みなさんなら、大丈夫です。